【サマータイム制導入に反対する】 特別号外2 f0004
◎福島第一原発事故の原因追究特集 第4回
地質診断を誤らせる受圧固着の最も単純な例として、前回は『自
重で起きる受圧固着』を採り上げました。
今回は、もっと複雑な例を採り上げたいと思います。
ちなみに、三陸沖で起きていた受圧固着は、(基本的には)まさ
しく、このケースです。
では、本編をどうぞ。
●断層の『動く・動かない』にも影響する受圧固着
今回の本題に入る前に、前回お話しした『自重で起きる受圧固着』
についての補足の話をしておきたいと思います。
受圧固着は、プレート境界付近だけで起きる現象ではありません。
断層付近でも起こり得る現象です。
ですから、断層の『動く・動かない』にも影響する現象なのです。
別の言い方をすると、その断層が『活断層か?否か?』にも影響
することなのです。
断層も、固まれば、動かなくなる(地震が起きなくなる)と言わ
れているわけですからね。
実際、「○万年経っているから、動かない」とか、「○万年経っ
てはいないから、動く」といったことを言いますでしょう。
これは要するに、「固まっている(いない)から、動かない(動
く)」ということなのです。
ですから、受圧固着が影響しないはずがないことなのです。
最後に動いてからの経過年数だけで決めつけるのは、不十分な判
定です。
断層の問題において、前回お話しした『自重で起きる受圧固着』
は、受圧固着の中でも、特に無視できないものです。
たとえば、断層が水平になっているケースでは、前回示した(プ
レート)境界面が水平である例の話が、ほとんど、そのまま、応
用できます。
再度、図を掲載すると、下図のとおりです。(等幅フォントで御
覧下さい。)
━━━━━━━━━━━━
上のプレート(岩盤)
────────────
下のプレート(岩盤)
━━━━━━━━━━━━
マントル (図10)
この図のプレート境界が断層に相当すると考えればよいわけです。
ですが、こういう断層は少ないですよね。
多くの断層は、形状がもっと複雑で、しかも縦(垂直)方向に近
いものです。
ところが、そうした断層でも、自重で起きる受圧固着は起こり得
るのです。
では、そのメカニズムとは?
●『自重→サイズ増大→阻害→抗力』というメカニズム
答えは、これまた前回お話しした『抗力による圧力』の影響です。
物は、ある座標軸方向に圧力を受けると、それとは垂直な方向に
サイズを増そうとします。
でも、それを邪魔する物があると、サイズを増すことが出来ない
ので、抗力を受けることになる。
この抗力が、圧力となるのでした。
そうしたメカニズムによる圧力が、自重によっても生じるわけで
す。
自重があると、重力とは垂直の方向にサイズを増そうとする。
ところが、その方向には、断層の向こう側の層が存在するので、
これが邪魔して、抗力→圧力が生じるというわけです。
しかも、断層の向こう側の層も、自身の自重によりサイズを増そ
うとするので、それによる分の圧力がプラスされることになる。
図で示すと、下図のようになります。
━━━━━┯━━━━━
↓ │ ↓
→│←
→│←
━━━━━┷━━━━━
(図11)
互いに押し合い、圧力を掛け合うことが、わかると思います。
こうして、断層が縦方向の場合にも、自重で起きる受圧固着は起
こり得ることになるのです。
ついでに指摘しておくと、このケースでの受圧固着は、深いとこ
ろほど、その度合いは強まります。
深いところほど、自重が大きくなり、その影響が大きくなるから
です。
逆に、浅いところ(地表に近いところ)では、自重が小さいので、
受圧固着の度合いは小さくなるのです。
この知識も結構重要なので、是非とも覚えておいて下さい。
●プレートがぶつかり合うケース
さて、上の話がわかれば、プレートどうしがぶつかり合う(ただ
し、一方が他方の下に沈み込まない)ケースについても、容易に
わかるようになるでしょう。
上で示した図11のケースと、ほとんど同じです。
━━━━━┯━━━━━
│
→ │ ←
│
━━━━━┷━━━━━
→ → ← ← (図12)
この場合は、自重の影響が無くても、マントル流の影響により、
押し合うことになるわけですから、間違いなく、受圧固着が生じ
ることになりそうに思えます。
ところが、プレートどうしのぶつかり合いの場合は、そう単純に
はいかないところがあるのです。
というのは、自重による膨張によって生じる圧力の他に、マント
ル流の影響による押し付けの影響があるので、境界付近の浅いと
ころが盛り上がってしまう可能性が出てくるのです。(つまり、
圧力が強くなりすぎる!)
こんな感じに…。
┏┯┓
━━━━┛│┗━━━━
│
→ │ ←
│
━━━━━┷━━━━━
→ → ← ← (図13)
テキスト・アートの表現力の限界のせいで、階段状になってしま
っていますが、実際は、もっと山(脈)のような形状になってい
ると思って下さい。
とにかく、浅いところでは、盛り上がってしまう傾向が強くなっ
てしまう(∴受圧固着が起きにくい)のです。
この盛り上がり現象は、物が受けた圧力の方向(この場合は左右
方向)とは垂直の方向(この場合は上下方向)にサイズが増そう
とする現象のせいで起きます。
そして、浅いところでは、上から押さえつけようとする力が、ほ
とんどかかってこない(非常に弱い)。
つまり、上方向にサイズを増そうとするのを押さえ込もうとする
力が無い(もしくは非常に弱い)。
それで、浅いところでは、受圧固着はほとんどせずに、盛り上が
ってしまうのです。
ついでに言っておくと、こうした部分では、壊れる現象が起きや
すくなるので、断層が生じやすくなります。
また、そうして生じた断層の中には、活断層になってしまうもの
もあります。
そう言われると、思い当たる節があるのではないでしょうか。
一方、深いところでは、自重による押さえつけの影響がある(大
きい)ので、上下方向へのサイズの増大は阻害され、受圧固着が
起きやすくなります。
深いところで自重が大きくなることは、上で述べた、断層が縦方
向のケースの話からもおわかりいただけると思います。
さて、折角この話をしておいて、こんなことを言うのは、読み手
をしらけさせかねないことになるかもしれないのですが、このケ
ースで、深いところでの受圧固着が起きても、地震予知を誤らせ
る可能性は、ほとんどありません。
なぜなら、このケースでは、『すべり』という現象が起きそうも
ないからです。
受圧固着が地震予知を誤らせるのは、『すべり』によって地震や
津波が起きる場合なのです。
●沈み込みがあると縁が盛り上がれなくなる
そこで、次に、『すべり』が起こり得る可能性があるケースにつ
いて考えてみたいと思います。
それは、一方のプレートが他方のプレートの下に沈み込むケース
です。
たとえば、下図のようなケースです。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
→ \/ ←
/
/
(図14)
これは、右側のプレートが左側のプレートの下に沈み込んでいく
ケースです。
このケースでは、今までお話ししてきた二つのケースが含まれて
いることに気付くと思います。
まず、右側のプレートが左側のプレートの下になっている部分で
は、前回お話しした『自重で起きる受圧固着』が起きます。
と同時に、左右のプレートが押し付けられているわけですから、
上で述べた『プレートがぶつかり合うケース』での受圧固着も起
きることになります。
さらに、右側のプレートの上部は、左側のプレートの下になって
しまっているので、(図13のように)盛り上がりようがない。
また、左側のプレートの上部は、右側のプレートの沈み込みによ
り引きずられ、自身の下に引きずり込まれる形になるので、これ
また(図13のように)盛り上がりようがない。
ですから、上で述べた『プレートがぶつかり合うケース』とは違
って、上部すなわち浅いところでも受圧固着が起きることになる
のです。
というわけで、左右二つのプレートが接している部分付近全体で
受圧固着が起きることになるのです。
以上、三つの要因から、極めて強力な受圧固着が起こることにな
るのです。
●沈み込みがあると絞(しぼ)られもする
さらに、左側のプレートの横方向のサイズは、下部すなわち深い
ところほど小さくなっています。
ですから、右側のプレートの沈み込みに引きずられると、サイズ
が小さくさせられることになるのです。
つまり、圧縮されることになることになるのです。
ですから、これまた、受圧固着を引き起こす原因となるのです。
つまり、右側のプレートの沈み込みは、引きずり込まれた左側の
プレートの部分を絞るようなことになり、さらなる受圧固着を起
こさせる原因となるのです。
●受圧固着ずくめだった三陸沖
こうしてみると、このケース、すなわち、図14のケースは、受
圧固着ずくめになっているケースであるということがわかると思
います。
そして、このケースは、ある地域の状況にそっくりであることに
気付いたと思います。
そうです。
三陸沖です。
三陸沖は、受圧固着ずくめのエリアだったのです。
そのことがわかれば、なぜ、あのような大震災&巨大津波が起き
たのかもわかると思います。
と同時に、なぜ御用学者たちがそれを予想できなかったのかも…。
彼らは、受圧固着のことを全く考えていなかったのです。
そして、今も考えていませんし、受け入れる気も全く無いような
のです。
おそらく、研究予算や人事の権限を握っている政治家どもが、そ
れを妨害しているのでしょう。
マスゴミやカスメディアも、グルです。
そのことは、福島第一原発事故の報道姿勢を見れば明らかでしょ
う。
これが、自称「権力の監視」の実態です。
●壊そうとする力が受圧固着をも起こす
それはともかく、右側のプレートが沈み込もうとする現象は、プ
レート境界付近を壊そうとする働きをする現象であったはずです。
そのせいで『すべる』わけなのですからね。
ところが、実際には、受圧固着を促す働きをもしていたのです。
つまり、プレート境界付近を壊れにくくする働きをもしていたの
です。
ですから、ある意味、正反対の働きをしていたことになるのです。
それも、同時に。
つまり、『壊そう(地震や津波を起こそう)とする働き』と『壊
れさせまい(地震や津波を起こさせまい)とする働き』を同時に
するものだったのです。
●同時に正反対の働きをする厄介さ
このように、プレートの沈み込みは、同時に正反対の働きをして
くれるのです。
こうしてみると、一筋縄では全然いかないことであるということ
がわかるでしょう。
受圧固着が絡んでくると、かくもややこしく、厄介な問題になっ
てくるのです。
「単純なものが美しく、正しく、科学的なのだ」なんて戯(たわ)
けたことを言っている連中には、到底、手に負えるものではない
のです。
そんな連中が科学を仕切っているから、「想定外」が起き、多く
の人の命が津波に奪われたり、原発を危機にさらして事故を起こ
させてしまったりするのです。
こうしたカスどもから科学を奪還しなければなりません!
それはともかく、同時に正反対の働きをするという話には、もし
かしたら大変驚かれる方が多いかもしれません。
ですが、よくよく考えてみれば、そういうこと自体は、別に珍し
くも何ともないことなのです。
なぜなら、たとえば、斜面に置かれた物体に働く重力が、そうい
う働きをするからです。
物体に働く重力は、物体をすべり落とさせようとする力を生み出
すと同時に、斜面から物体に作用する垂直抗力をも生み出し、こ
れが(すべりを阻害する)摩擦力を生み出します。
つまり、滑らせようとする働きと、すべらせまいとする働きとい
う、正反対の働きを同時にしているのです。
そして、それは、学校の教科書にも出てくる!
ですから、実は、ちっとも珍しくない話なのです。
(次回に続く)
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