【サマータイム制導入に反対する】 特別号外2 f0003
◎福島第一原発事故の原因追究特集 第3回
前回、地下では岩盤が『壊れる⇔固まる』という現象を繰り返し
ているという話をしました。
また、壊れた岩盤が固まるからこそ、動けなくなって、歪みがた
まるようになり、それによりまた壊(さ)れて地震や津波が起き
るということが繰り返されるのだという主旨の話をしました。
そして、固まり方(固着の度合い)に圧力(受圧)が影響してく
るという話もしました。
ところが、面倒なことに、圧力と固着との関係は、「圧力がかか
りさえすれば固着が起きる」とか、「圧力が強まりさえすれば固
着も強まる」といった単純なものではなく、場合によっては、か
えって壊れてしまうことさえあるという話もしました。
そこで、今回は「どんな受圧があると固着が起きるのか?」とい
うことを説明したいと思います。
これを知れば、「どうして三陸沖では強い受圧固着が起きやすか
ったのか?」ということがわかるようになります。
つまり、御用学者たちが大震災の可能性を予想できなかった理由
を明らかにすることが出来るようになるのです。
では、本編をどうぞ。
●サイズが増すような状態になると壊れる
受圧固着とは、圧力を受けることにより、固まる度合いが増した
り、固まる速度が増したりする現象です。
ところが、前回の最後の部分でも申し上げたように、圧力のかか
り方(受け方)によっては、固着するどころか、かえって壊れる
ことさえあるのです。
ですから、受圧固着が起きるためには、圧力のかかり方(受け方)
が重要な問題になってくるわけです。
そこで、今回は、どういう圧力のかかり方(受け方)をすると受
圧固着が起きるのかを明らかにしたいと思うのですが、まずは、
その前段階となる話(すなわち、基礎となる話)として、『かえ
って壊れる』現象が起きてしまう原因を明らかにする話をしたい
と思います。
まずは、前回示した例を再度取り上げてみます。
それは、下図(注:等幅フォントでご覧下さい。)のような、一
座標軸方向だけから圧力を受けるというケースでした。
↓
┏━━━┓
┃ ┃
┃ ┃ (図1)
┃ ┃
┗━━━┛
↑
物体の大きさが前回のものよりも大きく描かれてしまっています
が、これは以後の説明のための処置です。
どうか御了承願います。
さて、この場合に物体が壊れてしまうのは、圧力の方向とは垂直
の方向に(物体の)サイズが増してしまうからです。
少し大げさに描くと、下図のようになります。
↓
┏━━━━━┓
┃ ┃ (図2)
┗━━━━━┛
↑
圧力がかかっている方向には潰れ(サイズが小さくなっ)ていま
すが、それとは垂直な方向にはサイズが増えていますでしょう。
このように、サイズが増えるような状態になると、物体は壊れる
のです。
サイズが増えるような状態になると、物体を構成している原子や
分子の間の結合が引っ張られ、切れやすくなるからです。
これは、ちょうど、下図のように、物体が(圧力がかかってくる
方向とは垂直な方向に)引っ張られる状態に似ています。
┏━━━┓
┃ ┃
←┃ ┃→ (図3)
┃ ┃
┗━━━┛
この状態でも、やはり、図2のような形状になり、ついには破断
してしまうことになるでしょう。
以上のことから、ある方向にサイズが増すことになるような圧力
のかかり方だと、受圧固着は起きず、むしろ壊れるということが
わかると思います。
●いかなる方向にもサイズが増えない圧力が受圧固着を起こす
そして、そのことから、逆に、受圧固着が起きるためには、いか
なる方向にもサイズが増えないような圧力のかかり方をする必要
があるということがわかると思います。
つまり、いかなる方向にもサイズが増えないような圧力のかかり
方(受け方)をする場合に、受圧固着は起きるわけです。
これが、受圧固着が起きるための条件なのです。
ですから、岩盤がいかなる方向にもサイズが増えないような圧力
がかかってくる場合は、受圧固着が起きる可能性を考えなければ
ならないのです。
つまり、固まる度合いの強化や、固まる速度の高速化、固まるの
に必要な所要時間の短縮といったことです。
御用学者たちは、このことを全く考えなかったために、プレート
境界付近の地質の診断を誤り、境界のすべりやすさ(にくさ)の
診断を誤り、巨大津波の可能性の予想に失敗したのです。
これが、事の真相なのです。
●最も単純なケース
それでは、いかなる方向にもサイズが増えないような圧力のかか
り方(受け方)には、どんなケースが考えられるでしょうか?
最も単純なケースは、あらゆる方向から圧力がかかってくるケー
スでしょう。
これだと、あらゆる方向に圧縮される(サイズが縮む)ことにな
るわけですから、間違いなく受圧固着が起きることになります。
工学系の方は、こんな話を聞いたことはありませんか?
「静水圧のもとでは、(中が稠密で一様な)物体は壊れない」と
いう話を。
これなんか、まさしく、あらゆる方向から圧力がかかってくる例
です。
また、逆の例として、「コンクリートは、引っ張りの力に弱い」
という話を聞いたことがある方がいるのではないかと思います。
これは、先程の図3のケースですね。
ちなみに、水中に潜らなくても、人は大気圧を受けているのです。
これも、あらゆる方向から受ける圧力の例です。
余談ですが、この圧力が無くなると、細胞等が破裂して人は死に
ます。
話が物騒すぎましたか?
では、吸盤やサランラップとかがくっつく現象のことを思い出し
て下さい。
あれは、大気圧が関係しているのですよ。
このように、あらゆる方向から受ける圧力というものは、決して
珍しいものではないのです。
●互いに平行ではない三座標軸方向の圧力だけでも十分
もっとも、地下の岩盤が静水圧のもとにおかれるということはま
ずないので、受圧固着に関しては、このケースの話は関係ないの
ですけどね。
それに、受圧固着が起きるのに、あらゆる方向から圧力を受ける
必要は無いのです。
実際には、『互いに平行ではない三座標軸方向の圧力』だけで十
分なのです。
実際、『互いに平行ではない三座標軸方向の圧力』を受けると、
物体は、いかなる方向にもサイズが大きくなることは出来なくな
ります。
たとえば、こんな風に。
↓
┏━━━┓
┃ ┃
→┃ ・ ┃← (図4)
┃ ┃
┗━━━┛
↑
テキスト・アートの表現力の眼界上、二座標軸方向しか圧力が描
かれていませんが、奥行き方向にも圧力がかかっていると思って
下さい。(物体の真ん中に描かれている『・』が、それだと思っ
て下さい。)
また、言い遅れましたが、圧力は矢印や点が描かれていない部分
にもかかっている(受けている)と思って下さい。
とにかく、図4のような状態であれば、いかなる方向にもサイズ
が大きくならないことがわかると思います。
そして、さらに、圧力がかかっている方向にサイズが圧縮される
こともわかると思います。
↓
┏━┓
→┃・┃← (図5)
┗━┛
↑
このように、あらゆる方向の圧力ではなくても、『互いに平行で
はない三座標軸方向の圧力』を受けると、受圧固着が起きる状況
になるのです。
そして、このことに気付くと、なぜ三陸沖のプレート境界付近で
強い受圧固着が起きたのかがわかるようになるのです。
そのことに関する詳しい説明は、次回にしたいと思います。
●一座表軸方向だけからの圧力でも起きるケースがある!
ところで、図1のような『一座表軸方向だけからの圧力』という
圧力のかかり方では、受圧固着は起きず、むしろ壊れるという話
を、これまではしてきました。
では、下図のような状況では、どうなるでしょうか?
━┓ ┏━
┃ ↓ ┃
┣━━━┫
┃ ┃
┃ ┃ (図6)
┃ ┃
┣━━━┫
┃ ↑ ┃
━┛ ┗━
先程の図1のケースと違うのは、物体の周囲に、動かず、しかも
変形もしない(むろん、壊れもしない)別の物体が存在している
ことです。(手前と奥の側にも存在すると考えて下さい。)
このような状況では、(上下方向の圧力を受けている中央の)物
体は、圧力とは垂直の方向にはサイズが大きくなることはできま
せん。
別の物体が膨張の邪魔をするので、物体は上下方向に圧縮される
だけです。
なので、この場合は、壊れず、受圧固着が起きることになるので
す。
圧力の方向が一座表軸方向だけという点では同じなのに、結果は
異なるのです。
やはり、一筋縄ではいかないことがわかると思います。
単純さを好む人たちには絶対に扱えないのが、受圧固着という分
野なのです。
●抗力による圧力
ところで、図6のケースでは、ある重要な因子が受圧固着にかか
わっています。
それは、『抗力による圧力』です。
つまり、上下方向の圧力を受けた物体が、受けた圧力の方向とは
垂直な方向に膨張しようとすると、周囲の別の物体がそれを妨げ、
抗力を及ぼしてくる。
この抗力が圧力となるわけです。
周囲の別の物体は、自分の方から先制攻撃的に中央の物体に圧力
をかけてくるわけではありません。
にもかかわらず、中央の物体は、周囲の別の物体から圧力を受け
るのです。
この圧力の正体は、周囲の別の物体からの反力、抗力、すなわち、
反作用の力なのです。
そして、この抗力を生み出す原因となっているのは、中央の物体
のサイズが大きくなろうとすることなのです。
これにより、周囲の別の物体は、中央の物体に押される(力を受
ける)ことになるのです。
ところが、周囲の別の物体は、動かず、変形もしないので、中央
の物体を押し返すことになります。
その結果、中央の物体は、押し返されることになるのです。
この『押し返し』が、圧力となるというわけです。
つまり、図6の状況では、図4の状況と似たような状況になるわ
けです。
もちろん、結果は図5と全く同じということにはなりませんけれ
どね。
上下方向以外の方向には圧縮はされないので、サイズは小さくな
らず、上下方向にだけ圧縮されるようになります。
こんな感じに。
━┓ ┏━
┃ ┃
┃ ↓ ┃
┣━━━┫
┃ ┃ (図7)
┣━━━┫
┃ ↑ ┃
┃ ┃
━┛ ┗━
とはいえ、どの方向にもサイズが増すということは起きてはいな
いのですから、上下方向の圧縮が効いて、壊れず、受圧固着が起
きことになるわけです。
●一方向の圧力だけでも受圧固着が起きるケース
さて、それでは、さらに、次のような状況の場合は、どうなるで
しょうか?
━┓ ┏━
┃ ↓ ┃
┣━━━┫
┃ ┃
┃ ┃ (図8)
┃ ┃
━┻━━━┻━
図6の時と似ていますが、今度は、圧力は上方向からしか、かか
っていません。
一方、中央の物体の下には、これまた、動かず、変形もしない、
さらなる別の物体が存在します。
この場合は、どうなるのか?
実は、この場合も、図6の場合と同様に、受圧固着が起こるので
す。
なぜなら、下の物体から、上向きの抗力を受けることになるから
です。
中央の物体は、上からの力(圧力)により、下方へと動こうとす
るのですが、下に存在する別の物体のせいで、下方へ動くことが
出来ず、上方に押し返そうとする抗力を受けることになるのです。
この抗力が、上向きの圧力となるわけです。
というわけで、図6の場合と似たような状況となり、似たような
結果となる(上下方向に圧縮され、受圧固着する)わけです。
━┓ ┏━
┃ ┃
┃ ┃
┃ ↓ ┃
┣━━━┫ (図9)
┃ ┃
━┻━━━┻━
受圧固着のことを考えるには、こうした反力・抗力・反作用によ
る圧力のことも考えなければならないのです。
そして、そのことがわかれば、受圧固着が生じる機会は意外と多
いということに気付くことができるようになるのです。
●自重で起きる受圧固着
さて、こうしたことがわかるようになると、壊れた岩盤は自重だ
けでも受圧固着を起こすことがあるということに気付くと思いま
す。
たとえば、極端な例として、境界面が水平である例を考えてみま
しょう。
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上のプレート(岩盤)
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下のプレート(岩盤)
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マントル (図10)
細い線『─』がプレート境界だと思って下さい。
すると、上になっているプレートの重さ(自重)により、プレー
ト境界付近の物質は圧縮されるような圧力を受けることになりま
す。
しかも、水平方向には大きくなれない(他のプレートがサイズの
膨張を邪魔する)ので、先程の図8の場合と同じような状況にな
るわけです。
こうして、プレート境界付近で受圧固着が起きることになるので
す。
まぁ、プレート境界面が水平であるというケースはまれだろうと
は思いますが、それに近いケースはあり得ると思います。
また、水平でなくとも、つまり、傾いていたとしても、自重によ
る受圧固着は起こります。
斜面に置かれた物体が、斜面から垂直効力を受けるということを
思い出していただければ、そのことは容易に理解できると思いま
す。
つまり、プレート境界面が完全垂直でもない限り、自重による受
圧固着は起こり得るのです。
* * *
いかがでしたか?
受圧固着が如何に奥が深い分野であるかということが、今回の話
だけからでもおわかりいただけたと思います。
今回は自重による受圧固着の話だけでしたが、実は、自重による
受圧固着は、受圧固着の中では小者や雑魚(ザコ)の部類でしか
ないのです。
もっと固まり方の強い受圧固着があるのです。
しかも、それは、全く単純にはいかない、カオスな厄介者なので
す。
何しろ、同じ作用が、岩盤を壊そうとする働きをする一方で、同
時に、岩盤を壊れにくくしようとする働きもするということがあ
るものなのですから。
それって、ある意味、正反対の働きでしょう。
そんなカオスになりそうな厄介なことをしてくれるのです。
解けた時の快感が味わえる数学や、学校で習う物理の問題とは、
えらい違いです。
なので、研究者から嫌われる(∴避けられる)のは、もっともな
ことだと私は思うのです。
とはいえ、真実や真相を明らかにするためには、受圧固着の問題
にイヤでも取り組まなければならないのです。
というわけで、次回は、その「カオスな厄介者」の受圧固着の話
をしたいと思います。
では、また。
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