【サマータイム制導入に反対する】 vol.1094


◎はじめに、長〜い前書き

 今回から、以前の様式に戻ります。
 ただし、「●人殺しのニセ科学=『おしめり気象学』を斬る!」
 を先にして、「●改めて福島第一原発事故の本当の原因を考える」
 は後に、順序を変えます。
 台風19号をネタにしたサヨク科学者とマスゴミの騙しが続いてい
 るからです。

 事実、「朝日」より赤いことで有名な北海道新聞は、前回示した
 「●「平年と比べて」で惑わす」を大々的に展開し、地球温暖化
 のせいにする破廉恥扇動洗脳報道をやってくれました。
 ただし、「平年(の同じ時期)と比べて」ではなく、「10月とし
 ては」でしたけどね。
 ちょこっと表現を変えて、別物を装い、騙す。
 サヨクお得意の手口です。
 何しろ、北海道新聞は、救助ヘリから落下して死者が出たことを
 いいことに、自衛隊への憎しみを煽っているような「極左」マス
 ゴミですからね。
 しかも、自身の言葉で煽るのではなく、被害者の知人の無念さを
 語った言葉を利用して反感を煽るのですから、相当なワルです。
 だから、地球温暖化のせいにするという疑似科学的な破廉恥がで
 きてしまうのでしょう。
 8月や9月の温度を伏せて…。

 地球温暖化説信仰は、多くの税金を無駄遣いさせています。
 そんなものに注ぎ込む金があるのなら、防災や救難救助、さらに
 は、復興などに回すべきです。
 地球温暖化説信仰は、それを妨害しているのです。
 ですから、地球温暖化のせいにする行為は、まさに人殺し行為な
 のです。
 地球温暖化対策など、いくらやっても、原因がそれとは異なる以
 上、今回のような災害は絶対に防ぐことはできないのですから。
 北海道新聞には、そうした『罪の意識』が全く無いのです。

 まぁ、北海道新聞の例は極端な例でしょうが、程度の差こそあれ
 他のマスゴミもやりかねないことです。
 ですから、どんなに批判しても批判しすぎるということは絶対に
 無いのです。
 何しろ、一度反証されたネタでも、何度も繰り返すような恥知ら
 ずどもですから。
 科学の敵どもに、手加減は禁物です!


●人殺しのニセ科学=『おしめり気象学』を斬る!<14>

 というわけで、今回は、まず、気象学に関する話から始めたいと
 思います。
 なお、今回の話には、『湿り』や『水蒸気』に直接関係のある話
 は出てきません。
 それに繋がる基礎知識の話とでも思って読んでみて下さい。
 とても重要な話ですので。


●「高気温」の大気は「高水温」の海上では上昇しない

 まずは、簡単な質問です。
 「高水温」の海水の上に、それと温度が同じ大気(空気)が存在
 したら、 その大気はどうなるでしょうか?

 上昇する?
 するわけないですよね。
 大気の温度は海水の温度と同じなのですから、大気はあたためら
 れることはありません。
 従って、大気は膨張しない。
 故に、大気は軽くならない。
 よって、大気が上昇することはないのです。

 もう何が言いたいか、おわかりでしょう。
 「高水温」の海水と温度が同じ「高気温」の大気は、「高水温」
 の海水の影響で上昇することはないのです。
 大気が「高水温」の海水の影響で上昇するためには、大気が海水
 の温度よりも『低温』でなければならないのです。
 つまり、海水温に比べて「低気温」の大気でなければ、上昇させ
 られないのです。

 余談ですが、もし大気の温度の方が『高温』で、海水の温度の方
 が『低温』だと、大気は上昇するどころか、逆に下降してしまい
 ます。
 梅雨時に現れるオホーツク海高気圧などは、そのよい例です。

 このように、大気が上昇する(あるいは、大気の上昇が力づけら
 れる)ためには、『海水の温度 > 大気の温度』でなければなら
 ないのです。
 従って、北海道新聞などが言い張るように、「高水温」が台風を
 力づけるためには、『海水の温度 > 大気の温度』という関係で
 なければならないのです。


●海水が「温暖化」を引き起こしていることになる

 でも、これでは、話がアベコベになってしまいます。
 なぜなら、海水が「温暖化」の原因になってしまうからです。
 「高水温」の海水が「低気温」の大気にあたためられる(熱エネ
 ルギーを与えられる)わけがないでしょう。
 従って、「高水温」の海水に「低気温」の大気が冷やされる(熱
 エネルギーを奪われる)わけがないのです。
 「海水が温暖化を抑えている」という話も、大嘘だったことにな
 ります。

 本当に地球温暖化が進行していて、それを海水が抑えているのな
 ら、『海水の温度 < 大気の温度』という関係でなければならな
 いのです。
 でも、これでは、大気は上昇せず、むしろ下降してしまう。
 結局、どうやっても矛盾は解消されないのです。

 以上のことだけからも、台風の強大化を地球温暖化のせいにする
 論が破綻していることは明白でしょう。


●「低気温」大気も「高水温」海水により「高気温」大気に

 さて、既に述べたように、大気が上昇する(大気の上昇が力づけ
 られる)ためには、『海水の温度 > 大気の温度』という関係で
 なければなりません。
 では、「低気温」の大気が「高水温」の海水の上に存在すれば、
 大気の上昇(力づけ)は起きるのでしょうか?

 いや、その前に、是非とも考えて欲しいことがあるのです。
 そもそも、どうして「低気温」の大気が「高水温」の大気の上に
 存在するのでしょうか?
 はたして、そんな状況が本当にあり得るでしょうか?

 答えは「ノー」でしょう。
 なぜなら、大気が海水にあたためられてしまうはずだからです。
 何しろ、大気の比熱は、海水のそれに比べて、はるかに小さいの
 ですからね。
 ですから、「低気温」だった大気は、海水と同じ「高気温」にな
 ってしまうのです。
 それも、わずかな時間で。

 ですから、『海水の温度 > 大気の温度』という関係は、ほんの
 わずかな時間しか実現しないのです。
 つまり、維持できないのです。
 従って、『海水の温度 > 大気の温度』という状態は、ほとんど
 あり得ないと言ってもいい状態なのです。
 これでは、上昇気流が発生し続ける(上昇気流が力づけられ続け
 る)ことは、あり得ないことになってしまうでしょう。


●上にのっかっている「低気温」大気が上昇を邪魔する

 もっとも、こんな話をすると、こう言って、なお抵抗し続ける人
 たちがいるかもしれません。
 「たとえ、わずかな時間でも、『海水の温度 > 大気の温度』と
 いう状態になるのなら、その間に大気の上昇が起きるだろう」と。

 でも、お気の毒ながら、そうは問屋がおろさないのです。
 その理由は、その上に存在する「低気温」の大気が、上昇の邪魔
 になって、上昇気流の発生を妨げるからです。

 海水にあたためられて軽くなった大気が、あらゆる位置で上昇し
 ようとすると、どうなるか?
 答えは、『その上に存在する大気が、あらゆる位置で、下から押
 し上げられるような圧力を受けることになるので、下降すること
 ができない。』です。

 これは困ったことです。
 なぜなら、上に存在する大気が下降することができないと、その
 下に存在する大気は上昇することができないからです。
 たとえ「高気温」で軽くなっていたとしても…です。
 上に存在する大気が下降するから、それと入れ替わるように、下
 に存在する大気が上昇することができるのです。
 ですから、上にのっかっている「低気温」の大気が下降できない
 と、それが邪魔になって、下になっている「高気温」の大気は上
 昇できないのです。
 従って、海水にあたためられて軽くなった大気が、あらゆる位置
 で上昇しようとすると、上昇できなくなってしまうのです。

 ちなみに、上に大気がのっかっていると、その重さのせいで、下
 になっている大気は上から押さえつけられ、膨張することが困難
 になります。
 膨張しなければ軽くならないので、なおさら、上昇することが困
 難になるわけです。

 以上のことから、『大気は下からあたためられただけでは上昇し
 ない』ということことが、おわかりいただけたと思います。


●実は少しも珍しくないこと

 もっとも、『「高気温」の大気が、上にのっかっている「低気温」
 の大気が邪魔になって、上昇できない』という話は、経験にしか
 学ぼうとしない人たちにとっては、ちょっと信じられない話かも
 しれません。
 でも、気象の世界では、少しも珍しくないことなのです。

 たとえば、秋によく見られる『移動性高気圧』です。
 これ、実は、下部が高温になっている寒気団なのです。
 だから、これに覆われると、気温が高くなるのです。
 でも、その上には寒気がのっかっているのです。
 地上にいる者には、ちょっとわからないことですけれどね。

 ちなみに、下部が高温で上部が低温なのに、つまり、温度差があ
 るのに、雨雲が発達しないのは、それが、もともと大陸で発生し
 たものであり、しかも大陸で下部があたためられたものだからで
 す。
 もともと冷たく乾いた大気が陸であたためられても、さらに乾い
 た大気にしかならず、それが寒気と出合って冷やされても、もと
 の程度の乾いた空気にしかならないのです。
 だから、雨雲が発達しないのです。

 このように、移動性高気圧では、高温の大気が低温の大気の下に
 なっているにもかかわらず、上昇しないのです。
 上昇したら、高気圧にはなり得ないはずでしょう。
 気象学を本当に勉強したことがある人なら、このことを絶対に知
 っているはずです。

 もっとも、移動性高気圧なんて「専門的な」知識をわざわざ持ち
 出さなくても、実は、もっとポピュラーな教材があるのですよね。
 それは、『大気の温度は、高度が高くなるほど、低くなる』とい
 う知識です。

 これ、かなりの科学音痴の人でも知っている知識でしょう。
 これは、まさしく、「高気温」の大気の上に「低気温」の大気が
 のっかっていることを示すものです。
 しかも、上昇気流が発生していないところでも言えることなので
 す。
 そのことに気付けば、『高温になっている大気が、低温の大気の
 下になっているにもかかわらず、上昇できない』ということが、
 少しも珍しくないことであることに気付くはずです。

 以上のことがわかれば、『大気は、下からあたためられるだけで
 は、上昇しない』という話に納得できるようになるはずです。


●加熱エリアが局所的で冷却エリアが存在することを見落とす

 それでも、まだ、納得のいかない人がいたとしたら、それは、お
 そらく、『やかん』や鍋やビーカーに入った水を下からあたため
 た時に起こる対流や、部屋の暖房を使用した時の空気の対流のこ
 とが、頭から離れないからでしょう。

 これらには、二つ、盲点があります。
 一つは、あたためられているのが、実は一部分でしかないことで
 す。
 そして、もう一つは、冷やされているところがあることです。

 たとえば、部屋の暖房は、部屋の中の空気の一部分しかあたため
 ていません。
 つまり、下から押し上げられるような圧力を受けるのが、一部分
 でしかないのです。
 だから、その以外のところで下降することができる。
 だから、下になっている空気が上昇することができるのです。

 一方、『やかん』や鍋やビーカーの側面では、(下部ほど)熱が
 供給されず、むしろ、熱が逃げていく。
 つまり、冷やされる。
 だから、その付近では、伝熱であたたまった中の水は下降するこ
 とになる。
 それで、そこから遠い中央付近では、上昇が可能になるのです。

 以上のことがわかれば、経験の呪縛から解放され、『大気は、下
 からあたためられるだけでは、上昇しない』という話に納得でき
 るようになるはずです。

 ある種の人たちに言わせると、賢者は歴史に学ぶものであり、経
 験に学ぶのは愚者のすることなのだそうです。
 まぁ、自然科学では、歴史に学びたくても学びようがない場合が
 ほとんどなので、そのままの形では教訓にはなりませんが、要す
 るに、経験というものは、概して、自分が経験したことだけであ
 る場合が多いので、偏狭な認識や見解に陥りやすいということで
 す。
 また、歴史というものは、何代にもわたって記憶が積み重ねられ
 てきたものなので、経験よりは認識や見解が狭くなることはない
 ということなのです。
 『やかん』や鍋やビーカーに入った水を下からあたためた時に起
 こる対流や、部屋の暖房を使用した時の空気の対流のことに縛ら
 れるのは、まさに己の「経験に学」んだだけの、偏狭な認識・見
 解でしかないのです。
 それに引きこもるのをやめれば、『大気の温度は、高度が高くな
 るほど、低くなる』という『人類が長い歴史の中で見つけ出した
 知識』から、正しい認識・見解がもてるようになるのです。

            * * *

 話が長くなってしまったので、今回はここまでにしますが、とて
 も重要なことなので、もう一度、繰り返します。
 大気は下からあたためられるだけでは上昇しません。
 上にのっかっている低温の大気が上昇の邪魔をするのです。
 このことを絶対に忘れないで下さい。

 では、なぜ、大気の上昇が起きるのか?
 その本当の理由は、次回詳説します。


●改めて福島第一原発事故の本当の原因を考える <23>

 前半の『おしめり気象学』の話が非常に長くなってしまったので、
 ごく簡単な話だけにとどめます。(すみません。)
 といっても、反原発屋さんや反東電屋さんたちが読んだら、発狂
 しそうな話ですが…。


●原子炉本体に関しては安全神話は未だ健在!

 え?、これ(↑)、「普通の人でも呆れる」ですって?
 でも、事実なのですよ。
 福島第一原発の原子炉本体は、「想定外」の震災でも壊れなかっ
 たのです。
 もし壊れていたら、たとえ外部電源を復旧させても、「再臨界」
 とやらは防げなかったはずです。
 それが防ぐことができたのは、原子炉本体が壊れていなかったか
 らです。

 ならば、原子炉本体に関しては安全神話は未だ健在ということで
 しょう。


●外部電源喪失→冷却停止が事故の原因

 では、なぜ事故が起きてしまったのでしょうか?
 それは、外部電源施設が津波にやられて、外部電源が喪失し、原
 子炉の冷却が止まってしまったからです。
 ですから、外部電源施設がやられなければ、事故は起きなかった
 のです。

 いや、もっと言うと、たとえ外部電源施設がやられたとしても、
 冷却用の電源の供給さえできていれば、事故は防げたのです。
 従って、サヨクやマスゴミの言う「安全神話崩壊」は、原子炉本
 体に関しては、明らかに誇張なのです。


●ベントをしても事故は防げなかった

 震災直後、一番やらなければならなかったのは、原子炉を冷やす
 ことだったのです。
 そのためには、(新たな)電源供給が欠かせない。
 東電の人たちは、そのことに必死でした。

 ところが、わが国の総理大臣は、ベントを叫んだ。
 ヘリを飛ばさせ、怒鳴り込みに行った。
 こいつの言うとおりにしていたら、間違いなく手遅れになってい
 ましたよ。
 ベントをやっても、原子炉を冷却することにはなりませんからね。

 そもそも、そんなにベントが重要なら、なぜ、そのための支援要
 員を派遣しなかったのか?
 そんなにベントが重要なら、オメーが、その作業にあたればよか
 ったではないか!
 あんた、理系でしょ。

 なのに、そのいずれもせず。
 ただ、ただ、発情期の猫のようにギャーギャーわめいただけ。
 これが、菅直人のとった行動です。

 なるほど、責任能力は、ありそうもないですねぇ。(笑)


●国の怠慢は明らか

 確かに、ベントには、水素爆発を防ぐ働きがあります。
 ですから、やった方が良かったことは確かです。
 でも、東電は、ベントをサボっていたわけではありません。
 ベントしようとしたが、動かなかったのです。
 その理由は未だに不明です。

 でも、東電の側に落ち度があって動かなかったのであれば、間違
 いなく刑事裁判で起訴できたはずです。
 それができなかったのは、少なくとも法的には、東電の側に落ち
 度が無かったからでしょう。
 つまり、設計や製造・建設に問題があったとか、整備で手抜きが
 あったというわけではなかったということです。

 ということは、ベント施設に関して、国の基準に落ち度があった
 ということでしょう。
 ですから、ベントが動かなかったのは、国の責任なのです。
 なぜ、司法は、この責任を問わないのか?
 全くふざけてます。

 要するに、司法は国の責任を問いたくないわけです。
 司法も「国」の一権力ですからね。
 だから、地震(→津波)の研究のいい加減さについても、国の責
 任は問わない。
 外部電源喪失対策をとらせなかったことについても、国の責任は
 問わない。
 これが、司法の実態です。


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