【くたばれ!友情論】 vol.24


◎マスコミ人間と友情論(その2)

 今回も、マスコミ人間の友情オタクぶりを追求してみようと思い
 ます。


●報道はコネの産物である

 実際にやってみるとわかると思うのですが、取材というものは結
 構大変です。
 取材に応じてくれない人たちがいるからです。

 その一方で、逆に、「取材してくれ」と言わんばかりに、自分を
 売り込んでくる人たちもいます。

 実は、ここが大いに問題なのです!
 マスコミは取材で得られたことしか報じられません。
 取材できなかったことは報じられないのです。
 少なくとも建前上は。
 で、そうなってくると、取材に応じてくれない人たちの声は報じ
 られないことになりますでしょう。
 そして、取材に応じてくれる人たち(その中には、上で述べたよ
 うな「自分を売り込んでくる人たち」も含まれます)の言い分ば
 かりが大きく報じられることになるわけです。
 こうして、全く公平中立性や不偏不党性を欠いた報道になってし
 まうわけです。

 こんな報道は、公正なものとは言えないでしょう。
 でも、たとえ悪意や贔屓が無くても、こうした偏向した報道にな
 ってしまうのです。
 取材の可否という現実問題によって。

 こうしてみると、報道はコネの産物であることがわかるでしょう。
 その場限りのものとは言え、取材に協力してもらえる・もらえな
 いというのは、コネの成立・不成立に他なりません。
 そう、マスコミ人間たちにとって、コネは非常に大切なのです。

 となれば、彼らが友情論者になるのは、別に不思議なことではな
 いでしょう。
 コネに依存する自分たち(のやり方)を正当化・審美化するため
 に。


●コネ報道の実例

 取材に応じてくれる・くれないということで、報道が偏ってしま
 ういい例と言えるのが、先月起きたJR福知山線での脱線事故を
 めぐる報道です。
 マスコミは、事故の原因として、(置き石説崩壊後は)ひたすら、
 日勤教育が原因の重圧パニック説をヨイショしてますでしょう。
 これで決まり!と言わんばかりです。
 重圧パニック説以外の可能性は、一切無視。
 ですが、重圧パニック説には、おかしなところがあるのですよ。

 たとえば、マスコミは、運転士が真面目で優秀な人だったと報じ
 ています。
 でも、真面目な人なら、重圧ぐらいで、あんな無謀運転なんかし
 ますかね?
 これは、運転士の人格を侮辱するものでしょう。

 また、オーバーランはタイムロスの原因になることは、小学生で
 もわかることです。
 となれば、優秀な人が急ぐのにオーバーランを繰り返すのはおか
 しい。
 これは、運転士の知能(レベル)を侮辱するものでしょう。

 そう、矛盾だらけなのです。
 他にもおかしなところがいくつかあるのですが、これだけでも十
 分でしょう。

 ちなみに、オーバーランは、焦っている時よりも、ぼーっとして
 いる時の方がはるかにやらかしやすいと言われます。
 となると、重圧パニック説なんかよりも、過労説の方がまだマシ
 と言えるのです。

 いずれにせよ、重圧パニック説だけに固執するマスコミの報道は、
 全く偏向していることは事実でしょう。

 では、なぜ、こんな偏った報道をするのか?

 一つには、マスコミの思想(イデオロギー)があるのかもしれま
 せん。
 新潟中越地方の大地震で新幹線が脱線したとき、海外のマスコミ
 は死者が出なかったと褒める報道をしたのに、日本のマスコミは
 こぞって罵声を浴びせていました。
 そう、日本のマスコミは、民営化企業であるJRを思想的に嫌っ
 ているのです。

 しかし、他にも大きな理由があります。
 それが、上で述べた、「取材に応じてくれる・くれない」という
 ことからくる偏向です。

 JR西日本には複数の労組があるのですが、取材に応じたのは、
 その中の左翼系の労組だけだったのです。
 この労組はJR西日本と対立しており、しかも、革マル派とのつ
 ながりさえ噂されているほどの団体なのです。
 その彼らが、日勤教育による重圧を取材を通して喧伝したのです。
 それで、彼らの主張ばかりが大きく報じられる結果となってしま
 ったのです。

 何度も言いますが、報道はコネの産物です。
 ですから、本質的に選民的であり、偏っているものなのです。
 報道を無批判に受け入れることの愚かしさが、これで少しは御理
 解理いただけたのではないかと思います。


●日本の非常識

 さて、報道のこうした現実がわかると、宣伝、すなわち、自分を
 売り込むことが如何に重要なことであるかということがわかるで
 しょう。

 日本では、宣伝とか売り込みいうと、厚かましい、はしたない、
 図々しい、恥知らず、えげつない…というふうにとられるところ
 がありますよね。
 遠慮するとか寡黙であることを美徳とするのが、日本の伝統的な
 文化精神でしょう。

 でも、こんな日本の常識は、国際社会では非常識になります。
 自分を売り込まない奴は、やる気がない、無気力、怠慢、無能…
 と見られてしまうのです。
 この現実を日本人はもっと知るべきでしょう。

 ちなみに、日本人にも、そういう常識(?)を大いにわきまえた
 人たちがいます。(笑)
 それがサヨクとかマルキストと言われる人たちです。
 彼らは宣伝には非常に積極的です。
 その一方で、自分たちの政敵や論敵がちょっとでも同じようなこ
 とをしようとすると、「売名行為だ!」などと煽りますね。
 随分と恥知らずなように見えますが、あれも宣伝なのです。
 ですから、負けてはいけません。
 目には目を、宣伝には宣伝を…です。

 日本は早く普通の国になるべきです。
 日本の美徳など、国際社会では通用しませんよ。
 それが現実というものです。


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発行者:media
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