【くたばれ!友情論】 vol.16


●朱に交われば…

 前回、イラク邦人人質事件の女性被害者のことを、「それほど思
 想性の強い人物ではない…」などと記してしまいましたが、その
 後の週刊誌でのインタビュー(ほんとにPTSDなの?)を見る
 と、どうもこの期待は甘かったようですね。(+_+;)
 それとも、未だに洗脳がとけていない…ということなのか?

 いずれにせよ、やはり、変なのと友だちになると、変な思想に染
 められてしまうのですね。
 そして、依存症になる。
 また、しがらみで、脱会もできなくなる。
 ほんと、友情は、人間を「拘束」する見事な強迫観念。
 彼女は、そのことを教えてくれるいい見本だと思います。

 困っている人たちを助けるのに、思想は不用無用だと思うのです
 がね。
 それに、思想は、人と人との間に壁を作るところがある。
 敵・味方の区別無く人を助けたナイチンゲールを是非とも見習っ
 てほしいところですよね。

 でも、「友情の壁」があるうちは、それは無理かも…。

 結局、友だちって、「シンパ」のことだったのね。
 だから、思想オタクのオジサン・オバサンたちは、友情をやたら
 と推奨する。
 「友だちを作れ」、「友だちのために尽くせ(=犠牲になれ)」、
 挙句の果ては、「友だちのいない奴は、悪党か精神異常者」なん
 て煽り立てる。
 でも、本当にビョーキなのは、一体、どっちなんだか…。


●元気(!?)な女性をつくる友情論

 さて、最近の少年(少女も含む)犯罪を見ると、友情論は、随分
 と元気(!?)な女性を量産しているように思えます。

 たとえば、佐世保で起きた同級生殺害事件。
 まー、いろいろ言われてますが、あの二人が友だちでなかったら、
 あの事件は起きなかったかも…。
 友情論者のオトナたちから押しつけられた「友だちであらねばな
 ならない」というドグマが重荷となり、二人の少女のストレスと
 なっていたようなところはなかったのでしょうか?
 「友だちなのだから、縁を切りたくても切れない」、「友だちな
 のだから、信じなきゃいけない」、「友だちなのだから、わかっ
 てくれないわけがない」…、そんな重圧が、この事件を招いた原
 因の一つになっている可能性があるように私には思えます。

 もう一つの例が、男児をつき落とした女子中学生。
 なんでも、加害者少女は、「友だちに腹を立てやすい」というこ
 とで、児童相談所に行ってたとか。
 でも、友だちだからこそ、自分の感情をストレートに表現するこ
 とが(ある程度)許されるのではありませんか?
 それが、友情論のもとでは、友だちの前では「良い子」でいなけ
 ればならない…。
 うぅ〜む、友だちの前では「良い子」になれても、それ以外の人
 に害を及ぼしていたのでは、何にもならないと思うのですが…。
 これまた、友情論が重荷になっている例とは言えないでしょうか?

 もちろん、いずれの例も断言はできませんが…。

 それはそうと、1990年代に放送された人気アニメ「美少女戦
 士セーラームーン」の中に、こんなセリフがあったの、覚えてま
 す?
 「女の友情は壊れやすいからなー。」
 でも、あの頃の女の子は、まだ、今ほど元気(!?)ではなかっ
 たように思います。

 ちなみに、男は昔から元気(!?)でしたよ。
 何しろ、「男の友情」は、壊れにくいですからね。( ̄▽ ̄)
 友情こそ、案外、多くの「いさかい」ごとの原因なのかも…。


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発行者:media
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