【マルクスとアインシュタイン】 vol.7


◎マルクス主義の実態(その5)

 (注)初読の方は、まず、vol.1〜6を必ず熟読して下さい。
     → http://mediax.hp.infoseek.co.jp/mm5/bn.htm

●愛される(?)理由

 前回までの話だけでも、マルクス主義の疑似科学性は明白でしょ
 う。
 その続きは次回以降に譲るとして、今回は少し趣きを変えて、な
 ぜ、こんなガタガタの科学(?)に固執するのか?、という話を
 しようと思います。

 マルクス主義に固執する人たちを、その理由別に分類すると、ほ
 ぼ次の四つのタイプに分類できると思います。

  (1)野心家タイプ
  (2)使命感タイプ
  (3)偏執狂タイプ
  (4)神秘主義タイプ

 もっとも、実際には、これらの複合型のタイプの人たちもかなり
 いるので、このことも付け加えておきましょう。

 次に、これらの各タイプについて説明しようと思います。


●野心家タイプ

 これは、「ガタガタだからこそ、自分がそれを良きものにして、
 権威や名声を得てやろう!」と張りきる人たちです。
 まさに貪欲な野心家ですね。
 ですから、表面的には最も精力的に見えます。

 しかしながら、彼らは必ずしもマルクス主義のことを心底から信
 じているわけではありません。
 とにかく自分がそれで出世できればいい、と考えているのです。
 つまり、自分の出世の一番の近道(道具)としてマルクス主義を
 選んだ…という人たちなのです。
 そういう意味では、本心は必ずしも固執しているわけではありま
 せん。
 ですから、他に美味しい話が見つかると、あっさり仲間を裏切っ
 たりすることもあります。
 「民主党タイプ」なんて言ったら、怒られますかね。(笑)


●使命感タイプ

 これは、「ガタガタだからこそ、自分がそれを良きものにしなけ
 ればならない!」とか「死守しなければならない!」という強い
 使命感に燃える人たちです。
 そういう変な使命感があるだけに、先の野心家タイプに比べて被
 害妄想が強いのも、このタイプの人たちの特徴の一つです。

 ちなみに、このタイプの人たちは、さらに細かく二つの種類に分
 類できます。

 一つは、正義感型です。
 これは純真な人たちが多いですね。
 純真さゆえに騙されやすい人たちです。

 二つ目は、忠誠心型。
 「地獄の底までもお供します」という大変義理堅〜い人たちです。
 運命共同体型とも言えます。

 とにかく、変な使命感があるだけに、何こそしでかすかわからな
 い、テロリストみたいなところがあります。


●偏執狂タイプ

 これは、いわゆる「こだわり」の強い人たちです。
 とにかくもう理屈抜きに「これが絶対なのだ」とか「他は有り得
 ない」と決めつける思い込みの激しい人たちです。
 一般に文芸系の人に多いですね。
 いわゆるマニアとかオタクといった人たちです。
 自分の信仰とか趣味とか感覚とかを絶対の前提とするので、議論
 しようとしても、ぜんぜん議論になりません。
 科学とアートの区別がつかないわけです。

 そのくせ表現力や自己主張・自己顕示欲は豊かな場合が多いので、
 社会的影響力もかなり大きいようです。
 作家なんか、まさにそうですよね。
 余談ですが、これは、伝染病にたとえるならば、「スーパー・ス
 プレッダー」といったところです。

 とにかく、自分の思い込みこそが絶対だと信じているので、それ
 だけに被害妄想が病的なまでに強いところがあります。
 「それが自分の全て」と考えているために、他に乗り換えるとい
 うことができないのです。
 彼らにとって、「それ」を否定することは、彼ら自身の否定とな
 り、それは、すなわち、死刑を宣告されるのと同じことになって
 しまうからです。
 だからこそ、死にものぐるいで攻撃するわけです。
 そして、そのためには手段も選ばない!
 使命感タイプの人たちと同様かそれ以上に、何こそしでかすかわ
 からない、自爆テロリストみたいなところがあります。
 そういう意味では、大変気の毒な、不幸な人たちと言えるでしょ
 う。


●神秘主義タイプ

 これは、「ガタガタだからこそ、何かすごい奥義が隠されている
 に違いない!」と変な期待を寄せる人たちです。
 つまり、ガタガタなのは、それを扱っている連中が無知・無能だ
 からで、それを使いこなせないでいるだけだ、というわけです。
 マルクス主義は奥が深く、凡人の手には負えないのだ、と。
 まさに神秘主義者の世界です。

 このタイプの人たちが好んで口にするのが、「理解」という言葉
 です。
 つまり、マルクス主義を批判する連中は、マルクス主義を「理解」
 していないとか、「理解」できていないのだと主張するわけです。

 こういう人たちって、沢山いますよね、オカルトの世界に。
 ノストラダムスとかピラミッドとかの予言にハマる人たちに、そ
 っくりでしょう。
 こういう人たちに限って、巧妙に科学を装うものです。
 「隠れオカルチスト」とでも言いましょうか。

 また、こうした予言の類との類似性からもわかるように、このタ
 イプの人たちの間では、「解釈」の能力がものを言うのです。
 解釈によってウソや欠陥をごまかすのは、文化マルキストたちの
 十八番です。

 このタイプの人たちも、やはり被害妄想の強いところがあります。
 根がオカルチストなのですから、当然といえば当然でしょう。

 一般に、このタイプの人は、使命感タイプや偏執狂タイプでもあ
 る場合が多いものです。
 破壊的カルトに多く見られる人たちですね。
 そもそも、「理解」とか「解釈」という概念が、芸術(アート)
 と深いかかわりのある概念ですから、これは別に驚くべきことで
 はありません。


●物理の世界もまったく同じ

 さて、相対論や量子論に始まる近現代物理学を信じる人たちにも、
 上で述べた四つのタイプの人たちが大勢います。
 つまり、野心家タイプ、使命感タイプ、偏執狂タイプ、神秘主義
 者タイプの人たちが、です。

 面白いのは、「野心家タイプ」はさすがに理工系(それも物理学
 系)がほとんどなのですが、残りの三つのタイプ、すなわち「使
 命感タイプ」や「偏執狂タイプ」や「神秘主義タイプ」には、理
 工系のみならず、作家・作家くずれの評論家・マスコミ人間…と
 いった文系人間が数多く存在することです。
 「野心家タイプ」の人たちは、新たな理論を創案しなければなら
 ず、そのためには専門の知識等が必要なので、文系にはちょっと
 無理です。
 これに対し、他の三つのタイプの人たちは、必ずしも新たな理論
 を創案しなくてもよく、守護していればよいので、文系でも可能
 なわけです。
 特に「神秘主義タイプ」は、解釈が中心なので、これはもう文系
 にとって適役でしょう。
 また、「神秘主義タイプ」は、立場上、超科学的空想が許される
 ので、新たな理論を創案する上でも、文系的発想で通用してしま
 うわけです。
 そんなわけで、理工系のみならず、文系にまで、信者が沢山いる
 のです。

 そう言われると、思い当たる節があるでしょう。
 彼らは概して被害妄想が強く、非常に攻撃的です。
 無論、閉鎖的で排他的。
 異質なものは、生かしちゃおけない。
 また、裏切り者には死を!、です。

 機嫌を損ねると、ほんと、恐い人たちです。
 誹謗中傷など朝飯前。
 ストーカーも顔負けの執拗さ、悪質さ。
 そして、目糞鼻糞…。
 まさにマルキストそっくり。

 それもそのはず。
 彼らの正体はマルキストなのです。
 文化マルキストの隠れマルキスト。
 物理学(自然科学)にマルクス主義的要素を盛り込もうとする思
 想オタクなのです。
 いずれ物理学の話が始まれば、その実態がおわかりいただけると
 思います。


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発行者:media
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