【マルクスとアインシュタイン】 vol.2


●もう古いから…ではすまされない問題

 このメルマガは、マルクス主義と、相対論や量子論などに始める
 近現代物理学との怪しい関係について暴いていこうというもので
 す。
 しかしながら、マルクス主義の正体について知らないと話が通じ
 ないので、これから数回にわたって、その話をします。
 というわけで、近現代物理学の話はもう少し先になりますので、
 それまで御辛抱願います。
 もちろん、マルクス主義について、その全てを説明するわけには
 いかないので、その悪い部分に限定して話を進めることにします。

 さて、みなさんは、「マルクス主義」に対して、どのようなイメ
 ージをお持ちでしょうか?
 人権無視の独裁国家を今も懲りずに敬愛し続ける文化人やマスコ
 ミ人間たちを別にすれば、「もう古い」とか「時代遅れ」と思わ
 れている方が多いのではないでしょうか?
 そして、「自分はマルクス主義など縁がない。無関心」と思われ
 ている方が多いのではないでしょうか?
 実はそれこそ大きな間違いなのです。

 確かに、マルクス主義自体は時代遅れの疑似科学思想です。
 少なくとも経済の分野では、完全に死んだ思想のように見えます。
 しかし、実際には、それは様々な形に姿を変え、あらゆる分野に
 紛れ込んでいるのです。
 ただ、多くの人たちが、その事実に気付いていないだけなのです。
 これがいかに重大な問題であるかは、説明の必要はないでしょう。


●文化ストーカー

 マルキストたちの一番嫌らしいところは、やたらと「文化」とい
 う分野に干渉してくることです。
 「文化を支配したがる」と言ってもいいくらいです。
 文化にとっては、まさにストーカー的存在なのです。

 本来、マルクス主義は経済に関する思想のはずです。
 それがなぜ文化に執拗に絡みついてくるのでしょうか?

 主な理由は三つあります。

 一つは、本分である経済の分野でさっぱり成果をあげられないか
 らです。
 つまり、マルクス主義は全くの疑似科学経済論なのです。
 だからこそ、文化を牛耳ることによって人々を洗脳・支配しよう
 とするわけです。

 二つ目の理由は、文化人が弱い立場の人たちであることです。
 文化人は、多くの場合、自活できません。
 そこで文化人を支配下におき、その権威や信用を利用して人民を
 支配しようとするわけです。

 そして、三つ目の理由は、実はこれが最大の理由なのですが、人
 間の思考や嗜好というものは、その人が生まれ育った文化の影響
 をもろに受けるものであることです。
 ですから、文化を押さえてしまえば、こっちのものなのです。
 これは若い人たちほど効果があります。

 というわけで、社会・共産主義国では、文化統制がごく当たり前
 のように行われることになるわけです。


●文化マルキスト、隠れマルキスト

 文化を押さえることは、人民を支配するのに極めて効果的です。
 ならば、文化さえ押さえてしまえば、わざわざ血を流さなくても
 革命が実現しそうですね。
 現にそういう考え方をし、それを実践している人たちがいるので
 す。
 そうした人たちのことを、当メルマガでは「文化マルキスト」と
 呼ぶことにします。

 文化マルキストは、その名からも類推できるように、文化人に多
 いのです。
 そこで問題になってくるのが、世間の人たちが、彼らのマルキス
 トとしての正体をどこまで把握しているのか?、ということです。
 もし彼らが正直に自分たちがマルキストであることを告白するの
 であれば、世間の人たちは彼らの正体を把握することができるで
 しょう。
 しかし、もしそうでなければ、ほとんどの人たちは彼らの正体を
 把握することは不可能でしょう。
 そして、彼らの言い分を公平・中立的なものと錯覚し、知らぬ間
 に赤く染められてしまうことになるでしょう。

 このように正体を隠している、あるいは、知られていないマルキ
 ストのことを、当メルマガでは「隠れマルキスト」と呼ぶことに
 します。

 ここで注意しなければならないのは、隠れマルキストには、自分
 がマルキストであることを意識的に隠す人たちの他に、自分がマ
 ルキストであることに気付いていない人たちがいることです。
 自身、知らぬ間に赤く染められてしまった人たちです。
 ある意味では、こちらの方が、自覚症状がないだけ「たち」が悪
 いと言えるのかもしれません。
 相対論や量子論を盲信している人たちには、この手の人たちが多
 いように思います。


●カモにしやすいのは?

 文化マルキストたちは、常に、自分たちの思想を植え付ける機会
 をうかがっています。
 そして、隙あらば、すかさず、自分たちのウィルス(=思想の素)
 を植え付けます。
 ウィルスは瞬く間に繁殖し、対象を冒(犯?)しまくり、ついに
 は乗っ取ってしまいます。
 こうして、「文化の攻略」は達成されるのです。

 さて、言うまでもなく、学問も文化の一分野です。
 それでは、学問の分野では、どんな学科が攻略しやすいのでしょ
 うか?

 それは、口先や筆先の不器用な人たちが多い学科です。
 うまく反論できず、そうこうしているうちに、押し切られたり、
 うまく丸め込まれてしまうような人たちが多い学科です。

 となれば、理工系の学科なんか、最高のカモですよね。

 それに、理工系を攻略することは、マルクス主義を「科学的」と
 世間に信じ込ませる上で、非常に都合の良いことでしょう。

 また、マルクス主義的な学説が増えれば、理工系の人たちをオル
 グしてシンパにする(意味わからん?)ことが容易になります。
 考え方が共通しているわけですから、親近感が湧くわけです。

 というわけで、理工系は、とても美味しい攻略の対象になるわけ
 です。

 しかしながら、理工系の学科では、厳しい検証が待っています。
 せっかくマルクス主義的な学説を作っても、検証でボロが出てし
 まったのでは、何にもなりません。

 そこで彼らが注目するのが、直接的な検証の困難な学科なのです。
 これなら反証しづらいですよね。
 たとえヤバイ結果が得られても、適当に再解釈したり、それを補
 うような新たな仮説をでっち上げれば良いのですから。
 そういうこと(=屁理屈)にかけては、彼らは天才的でしょう。

 実は、これが、近現代物理学が攻略の対象にされやすい理由なの
 です。
 相対論や量子論が必要になるような現象では、直接的な検証はほ
 とんど不可能なのです。

 他にも理由はあります。

 理工系の人は、思想に無関心な人が多いと言われています。
 しかし、社会不安が広がり、そんな時に見た目が良さそうな思想
 があったとしたら、やはり、それに魅せられてしまうのではない
 でしょうか?
 専門バカであるほど、また純真であるほど、その傾向は強まるこ
 とでしょう。
 そういう意味でも、理工系の人たちは、最高のカモなのです。
 誘惑の機会は、いくらでもあるのです。

 こうなると、自然科学が思想とは無関係とは言い切れないことが
 わかるでしょう。
 というわけで、次回からは、その思想、すなわち、マルクス主義
 の実態について述べていこうと思います。


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発行者:media
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