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        『科学』という思想信条

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≪反エコ(環境)ファッショ特集 【1】≫

 昨年末に予告いたしましたように、今回から「反エコ(環境)ファ
 ッショ」特集をおおくりいたしたいと思います。
 エコファッショは、科学の敵でもあるので。

 でも、その前に、お詫びをしておかなければなりませんね。
 なぜなら、「年明け後に」と言っておきながら、こんなに伸び伸び
 になってしまったからです。
 申し訳ありませんでした。

 さて、初回の今回は、当初の予定を変更して、自然科学の話ではな
 く、政治や経済産業に関する話をしたいと思います。
 なぜなら、「ビッグチャンス」だの「強い経済」だの「雇用創出」
 だのといった悪質な詐欺の誘惑が多いからです。
 どうか御容赦願います。

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<トロイカで矛盾隠しのつもり>

 策もなく25%削減やバラマキ・イニシアチブを唱えていた鳩山が総
 理の責任を投げ出し、代わりに菅が総理になりました。
 こちらも、鳩山に勝るとも劣らないエコファシストです。
 しかも、「強い経済」・「強い財政」・「強い社会保障」を目指す
 などという日本版「地上の楽園」論を唱えています。

 ですが、これら三つは、同時実現しようとするとなると、互いに矛
 盾することです。
 なぜなら、社会保障は財政(の強さ)に依存し、財政は経済(の強
 さ)に依存しているからです。
 ですから、「強い社会保障」を目指そうとすると「財政」を萎ませ
 てしまいますし、「強い財政」を目指そうとすれば「経済」を萎ま
 せてしまうことになってしまいます。
 また、「強い経済」を目指すためには財政出動のための財源が必要
 になるのですから、「財政」か「社会保障」の少なくともどちらか
 一方を萎ませてしまうことになります。
 かといって、国民にその負担を求めるならば、消費は冷え込み、労
 働意欲も失われて、経済自身が萎んでしまう危険性もあります。

 このように、これら三つは、同時実現しようとするとなると、互い
 に矛盾することなのです。
 そんなことを菅総理は平気でほざいているのです。
 矛盾を二者間のそれから三者間のそれにすれば矛盾を総合(解消)
 したことになるとでも思っているのでしょうか?
 それとも、二者間の矛盾はバレやすいから、より複雑な(∴バレに
 くい)「三者…」にしたのか?
 トロイカで矛盾を総合したつもり?
 そういえば、一時期、ソ連がやっていたそうですね。
 それを懐かしんでいるのかな?

 それは冗談としても、菅がほざく『三つの「強い」』が原理的に実
 現不可能なことであることは明らかでしょう。

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<「ビッグチャンス」という大嘘>

 でも、菅総理は強気のようです。
 自称「反戦平和主義者」のくせに「戦略」という戦争用語(笑)を
 振り回し、「経済成長」や「雇用創出」、すなわち、「強い経済」
 の実現が可能だなどとほざいています。
 いわゆる「ビッグチャンス」論です。
 つまり、環境やエネルギーなどの新産業で経済成長や雇用創出が可
 能だというのです。

 もちろん、そんな論はインチキに決まっています。
 以下、風力発電ビジネスを例に、そのことを説明してみたいと思い
 ます。

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<輸出で儲けていた欧州>

 欧州の国の中には、確かに、風力発電ビジネスで儲けていた国があ
 ります。
 ですが、これらの国々は、風力発電機を輸出することで利益を得て
 いたのです。
 そして、輸出できたのは、日本のようなアホでマヌケで経済力はあ
 る輸入(購入)国が存在したからです。

 そういう「現実」がわかれば、日本が風力発電ビジネスで儲けるこ
 とはできないことがわかるはずです。
 なぜなら、経済力の無い国は輸入してはくれないからです。
 また、アホでマヌケではない国も、輸入してはくれません。
 経済力のある国の中に日本のようなアホでマヌケな国は存在しない
 のですから、まず売れっこありません。
 ですから、日本に経済成長や雇用創出をもたらしはしないのです。

 こういうことにろくに目を向けもせずに、欧州の国々が儲けている
 のを見て、「経済成長をもたらす」などと思うのは、救いがたい無
 知です。

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<欧州が金銭的支援をしてくれたか?>

 日本は(特に地方自治体が)、随分と欧州製の風力発電機を購入し
 てきました。
 でも、その際、欧州の国々は資金援助をしてくれたでしょうか?
 もちろん、答えは「ノー」です。

 対して、日本が輸出するとなると、資金援助を行わなくてはなりま
 せん。
 鳩山イニシアチブはその象徴ですが、何しろ、日本のを輸入してく
 れそうなのは、経済力が無い国か、日本を歴史問題で責め続ける国
 しかないのですから、そういうことになって当然です。

 で、資金援助をするとなると、日本のお金が失われることになりま
 すよね。
 ですから、一部の業者などは儲かっても、国全体では、ちっとも儲
 かることにはならないのです。
 それで、どうして、「経済成長」がもたらされることになるという
 のでしょうか?

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<作るための資源が日本には無い>

 さらに問題なのは、風力発電機を作るのに必要な資源が、日本国内
 には無いということです。
 ですから、それを輸入(外国から購入)しなければならない。
 でも、そうなると、日本のお金が出ていく(∴失われる)ことにな
 る。
 これで、どうして、「経済成長」がもたらされることになるという
 のでしょうか?

 いくら反日・辱日・無日だからといって、日本に資源がないことを
 考えないのは、あまりに酷すぎではありませんか?

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<補助金という現実>

 再び、欧州製の風力発電機を購入してきた日本についての話。
 忘れてもらっては困るのは、購入の際に、多額の補助金が出ていた
 ことです。
 ということは、(日本の)国のお金が失われたということです。
 これで、どうして、「経済成長」がもたらされることになるという
 のでしょうか?

 国の金を失わせさえすれば、「経済成長」が実現するものなのだと
 でも言うのでしょうか?

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<「内需」では儲からない現実>

 ちなみに、この補助金は、日本製の風力発電機を購入した場合でも
 出るものなのだそうです。
 なるほど、それなら、一部の業者は儲かることでしょう。
 ですが、その金はもともと国のお金なのですから、国全体では、ち
 っとも儲かっていることにはならないのです。

 しかも、先ほども述べたように、日本には風力発電機を作るのに必
 要な資源が無いので、これを外国から買わなければならない。
 その結果、日本のお金が出ていって(無くなって)しまうことにな
 る。
 これで、どうして、「経済成長」がもたらされることになるという
 のでしょうか?

 このように、風力発電ビジネスは、内需では「経済成長」や「雇用
 創出」にはつながらないのです。

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<建設時だけの雇用創出>

 風力発電は、確かに、雇用創出をもたらすようです。
 ただし、それは、発電施設の建設時だけです。
 ですから、完成してしまえばすぐに失われてしまう雇用なのです。
 そんな雇用で満足なのですか?
 それなら、「派遣(労働)」でも十分ではありませんか。

 風力発電施設の建設は、選挙の票集めのためのインスタント雇用創
 出術なのです。
 比較的容易に事業が始められますからね。
 しかも、風力発電は平均出力が低いので、いくら建設しても十分に
 はならない。
 つまり、飽和しない。
 だから、場所さえあれば、いくらでも建設し続けることが可能なの
 です。
 つまり、いつまでも、選挙の票集めのための術として通用するとい
 うわけです。
 特に土地がいくらでもある田舎では。
 だから、政治家どもは重要視しているのです。

 つまり、「選挙が終わってしまえば、それっきり」の雇用しか創出
 されないということです。

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<エコの正体は依怙>

 風力発電に限らず環境・エネルギーがもたらす経済効果は、一部の
 者たちだけに限定されたものなのです。
 つまり、社会全体に及ぶものではないのです。
 こうしてみると、「ビッグチャンス」は、全く依怙(エコ)なもの
 にすぎないことがわかると思います。

 おそらく、民主党や、自民党などの環境族議員たちは、儲けること
 ができる立場にある一部の者たちとグルなのでしょう。
 そう、彼らの言う「エコ」は、実は、依怙贔屓の「依怙」のことだ
 ったのです。
 そんなものに賛同するのは、あまりにおバカなことではないでしょ
 うか?

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<エコ商法の実態>

 菅の言う「環境」・「エネルギー」で「経済成長」や「雇用創出」
 や「強い経済」を実現することは、絶対に不可能です。
 にもかかわらず、菅そして民主党は強気です。
 なぜ、そこまで強気になれるのでしょうか?

 それは、彼らが、日本国民にモノを買わせる悪知恵を知っているか
 らです。
 その悪知恵とは、次のようなものです。

  (1)罪や恐怖で脅してモノを買わせる。

  (2)今使っているものを使えなくしてモノを買わせる。

 (1)は、霊感商法の手口ですね。
 一方、(2)の例としては、「地デジ化」などのTV放送デジタル化
 が挙げられます。

 そして、エコ(ECO)商法は、この両方の手口を用いたものなの
 です。
 環境破壊をでっち上げて、罪や恐怖で脅し、今使っているものを使
 えなくして、モノを買わせる…
 これが、エコ商法の実態です。
 まだ使えるのに「エコ替え」なんてやらせますでしょう。
 それでゴミが出ようと知ったことじゃないわけです。
 全く酷い手を使うものです。

 もちろん、この手口は、自民党や公明党も使っていたのですから、
 民主党の専売特許ではありません。
 また、社民党や共産党、その他諸々の党も批判していなかったので
 すから、民主党だけを悪者扱いするのは不公平です。
 とはいえ、民主党が、そういう卑劣な手を使う党であることは、否
 定し得ない事実です。
 菅が強気でいられるのも、そういう手を使うことに全く罪の意識を
 覚えない人物だからです。
 それで景気刺激が可能だ…と。

 そんな人物に総理を任せておいていいのでしょうか?

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<資金源を疑うべき>

 もちろん、そういう汚い手を使ってモノを買わせると、国民の方が
 疲弊してしまいます。
 そうなれば、結局、国は駄目になる。
 つまり、菅は、やはり民主党の人間らしく、財源のことを全く考え
 ていないのです。
 消費税に頼ろうとしているようですが、それは国民の財布が財源に
 なるものです。
 そして、それは有限でしかない。
 そういう財源問題を全く考えていないのです。

 財源問題を考えないという点では、菅は鳩山と同じです。
 菅は『労働者の子』であることを自慢したそうですが、普通の『労
 働者の子』が選挙に4回もチャレンジできるでしょうか?
 選挙には多額の資金が必要です。
 それだけの資金を、若き日の菅は、どうやって得たのでしょうか?
 政治の世界では、金がモノを言います。
 金力の無い者は、まず出世できない。
 それだけの金を、菅はどうやって得たのでしょうか?
 小沢(前幹事長)以上に摩訶不思議なところのある人物です。

 要するに、菅は金に困ったことのない人物なのでしょう。
 また、自分で額に汗して金を稼いだことのない人物なのでしょう。
 だから、鳩山同様、金銭感覚がイカレており、また、ビジネスの厳
 しさもわからないのです。
 「ビッグチャンス」論なんかに浸っていられるのは、そういう理由
 があるからなのです。

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<万事「無からの創造」主義>

 そして、その種の人間たちが信仰したがるのが、万事「無からの創
 造」主義という新興宗教(?笑)です。

 まずは、科学技術の分野におけるそれ。
 その象徴が、風力発電などの自然(再生可能)エネルギー信仰。
 これは、自然を最も直接的に破壊する人間活動です。
 なぜなら、いかなる技術も神ではないからです。
 「無からの創造」が可能なのは、神だけです。
 従って、技術は「無からの創造」ができない。
 何かを犠牲にしなければエネルギーを得ることは絶対にできないの
 です。
 そこで犠牲にされるのは、自然です。
 実際、自然エネルギー利用は、自然の状態を変えてしまう。
 自然エネルギーもまた、自然の一構成要素なのですから。
 生態系サービスの一つと言っても決して過言ではありません!
 自然保護の客観的な意味は、「自然の状態を維持すること」です。
 決して、ホッキョクグマとかサンゴとか鯨とかマグロとかトキとい
 ったような特定の「いきもの」を偏愛することではないのです。

 そして、もう一つの「無からの創造」教義は、経済産業分野におけ
 るそれ。
 「ビッグチャンス」論がそれです。
 実際には、一部の者しか儲からず、全体ではちっとも儲けにならな
 いのに、金が湧いて出てくるかのようにほざく。

 そう、万事「無からの創造」主義なのです。
 もっとも、普通の人は、そういうのを「詐欺」と言うのですが…。
 ご本人たちは、大真面目なのかも。

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<本当は米国の犬にすぎない>

 ところで、菅は沖縄11万人集会とやらに参加したのではありません
 でしたか?
 なのに、鳩山と同じ様に、基地問題で沖縄を裏切りました。
 「現実主義」の名の下に…。

 こうしてみると、菅のような連中の正体がよく見えてきます。
 それは、『本当は米国の犬にすぎない』ということです。

 なぜ、原理的に不可能な「強い経済」や「強い財政」の実現をほざ
 くのか?
 それは、オバマ=米国が求めていることだからです。
 内需主導(で経済成長可能)論も、そうです。
 オバマ=米国は、日本(やドイツ)に対し、内需主導の経済成長と
 財政健全化を求めているのです。
 菅の言う「戦略」は、所詮、こうしたオバマ=米国の御機嫌をとる
 ためのものにすぎません。

 よくよく考えてみれば、環境ファッショには、欧州だけでなく米国
 も関与しているのですよね。
 ゴアは、米国の副大統領でしたでしょう。
 ですから、エコファッショするのも、実は、追米・従米にすぎない
 のですよ。
 ならば、菅がエコファッショするのは、当然のことでしょう。

 いろいろ言われたブッシュ前大統領だって、最初は京都議定書批准
 に反対していたわけではなかったわけですからね。
 ネオコンでさえ、ハイブリッド車万歳!やっているそうです。
 なんてことはない、エコファッショは追米・従米の証だったわけで
 す。
 「自分は反米だ!」などと自惚れていた日本のエコ人たちは、完全
 にピエロだったわけです。

             * * *

 以上で、今回の政治・経済産業に関する話は終わりにしようと思い
 ます。
 次回からは、自然科学に関する話をする予定です。
 今後もよろしくお願い申し上げます。

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発行者:media
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