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           『科学』という思想信条 新春特別号 2004

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≪飽食が突然キレる子をつくる!?≫

 明けましておめでとうございます。
 本年もよろしくお願い申し上げます。
 さて、今回は予定を変更して「新春特別号」をおおくりいたします。(とい
 うか、前回予告するのを忘れた、というのが実情なのですが… (^^;) )
 テーマは「飽食(豊食?)が突然キレる子をつくる!?」です。
 なぜ、このようなテーマを取り上げるのかというと、やはり定説や旧世代に
 に対する反骨精神からであります。(笑)
 世間では、「キレやすい子が増えている原因は、食事に問題がある」という
 説が流布しているそうです。
 それも「栄養不足」がその原因だというのです。
 今回の特集は、この説に対する異論であります。
 皮肉たっぷりに、ちょうど逆の主張になっているでしょう。
 やわらかい頭で読んでみて下さい。

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<通説に対する疑問>

 通説になっている(とされる)栄養不足説によると、十分な食事をとってい
 ないために、栄養が不足して、脳が発育異常(障害)になり、それが突然キ
 レる原因である、ということです。
 確かに、栄養が不足すると、脳に障害が出るのは事実です。
 しかし、これが今問題となっている「突然キレる子」の説明になっていると
 は思えません。

 もし脳の発育に異常(障害)があるのなら、突然ではなく、普段からキレや
 すいのが普通ではないでしょうか?
 それに、キレやすさだけが脳障害の症状ではないはずです。

 また、脳に異常が出るほど栄養が悪いと、脳以外の、たとえば肉体面にも、
 その影響が現れるものです。
 たとえば、頬が痩せこけていたり、肌や髪が草臥れた感じになっていたり、
 目つきが異様だったり…と、あえて差別的な言い方をするならば、見るから
 に気持ち悪い感じの容貌になるのが普通です。
 ですから、そんな子がキレても、オトナは別に驚きもしないでしょう。
 むしろ、「ああ、あの子なら、そんな感じだわ」と思うだけでしょう。
 ですから、突然キレる子の説明にはなりそうもありません。

 それに、栄養不足の子は、キレる元気も無いのが普通です。
 キレるというよりは無気力・無反応な場合がほとんどです。

 以上のことから、通説は的外れなものと言わざるを得ないのです。

 そもそも、栄養不足が原因なら、配給世代の人たちは、みなキレやすい脳障
 害者のはずでしょう。
 なお、配給世代については、後ほど改めて説明いたします。

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<意外な特徴>

 栄養不足が原因ではないとなれば、逆に飽食が原因と考えてみてはどうでし
 ょう?
 これは単に「逆転の発想」的な思いつきから生まれるものではありません。

 突然キレて犯罪をおかしてしまう子たちの家庭を見ると、少なくとも経済的
 には何不自由ない場合が多いように思います。
 しかも、母親がちゃんと食事を作ってくれる場合さえ少なくないのです。
 このような家庭で育った子が、栄養不足になるとは考えにくいでしょう。
 むしろ飽食になるのが普通です。

 加えて指摘したいのが、しばしば出回る少年犯罪者の顔写真です。
 ネットでも、週刊誌でも、よくありますよね。
 もちろん、それらの中にはニセモノも多いのですが、そうでないものを見る
 とおわかりのように、いわゆる栄養不足の痩せ形よりは、むしろぽっちゃり
 型が多いのがわかります。
 ぽっちゃり型といっても、肥満まではいきません。
 あくまで、かわいらしい程度のぽっちゃり型です。
 だからこそ、オトナたちは、「どうして、あの子が…」とショックを受ける
 のでしょう。

 これらを考えると、やはり飽食型が多いと言わざるを得なくなってくるので
 す。

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<脳に血が行かない!>

 では、なぜ、飽食が突然キレる子をつくるのでしょうか?
 それは、飽食すると、脳に血液が行かなくなってしまうからです。

 人間をはじめ動物や虫といった生き物は、食事(餌)をとると、それを消化
 吸収する際、血液がお腹に集まってしまうのです。
 すると、脳に血液が行かなくなってしまうのです。
 その結果、脳が酸欠や栄養不足の状態になるのです。
 ですから、脳がまともに働かなくなってしまうのです!

 食べた後、眠くなりませんか?
 あれなんか、まさにそうです。
 肉食獣なんかは、お昼寝してますね。

 で、飽食になると、この状態が長く、ひどくなるわけです。
 そのために脳の働きがすこぶる悪くなってしまうわけです。

 まあ、それで昼寝でもしてくれれば問題は少ないのですがね。
 その状態で活動されるから困るのです。
 ミスをおかしたり、それで事故を起こしたり…。
 そして、もっと困るのが、キレやすくなることです。
 夜遅く、あるいは、寝不足で眠い時に、細かいことをグチャグチャ言われる
 と、むかつきませんか?

 一番困るのは、本当は眠いはずのに眠気を覚えない人たちがいることです。
 おそらくゲームとかに夢中になっている人は、その危険性が高いと思われま
 す。
 何しろ、体はほとんど使わずに、神経(特に視神経)ばかりを刺激するよう
 なことをしているのですから、質の良い睡眠がとれていない可能性がありま
 す。
 つまり、一種の睡眠障害を患っている可能性が考えられるわけです。
 これなどは、上で述べた飽食による効果をさらに高めることでしょう。
 実際、突然キレる子には、ゲーム好きが多いですよね。

 いずれにせよ、飽食は脳の働きを悪くし、人間から理性や知性を奪ってしま
 うものなのです。
 脳が正常に働かなくなれば、現実と夢の区別もつかなくなります。
 まともな知覚・判断ができなくなってしまうのです。
 最近の異常な少年犯罪者の言動は、まさにそれを示すものでしょう。

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<朝昼多く食べると…>

 戦後の学校教育では、
 「夕食を多くとるのは良くない。夕食は少なくして、朝食と昼食を多くとる
  のが良い。」
 という教育が盛んになされました。
 おそらく、今の30代〜40代ぐらいの方なら、覚えていらっしゃるのでは
 ないかと思います。
 その根拠がすばらしくて、何でも、
 「エネルギーは昼間多く必要なのだから、朝昼多くとるのがいいのだ!」
 と、いかにももっともらしい、科学的な理屈がつけられていました。

 もちろん、この説には盲点があります。
 それは、食べたものはすぐには栄養にはならない、つまり、消化吸収には時
 間がかかるという事実を見落としていることです。

 こうしてみると、学校で教えられてきた説は、極めていかがわしいものであ
 ることがわかるでしょう。
 ちなみに、最近では、たとえば、朝食はあまり食べない方がいいという指摘
 をしている学者もいるそうです。(朝はまだ前の晩に食べたものが腸内に残
 っているので、それがきちんと排出されるまでは、あまり食べない方がいい
 のだそうです。)

 非常に興味深いのは、「朝昼多く食べなさい」教育を受けた世代の人たちが
 親になり、彼らの子供たちが学校に通うようになってから、突然キレる子が
 増え始めたことです。
 もちろん、食事だけが原因というわけではないでしょうが、朝昼多く食べさ
 せられる子が、脳の血液不足になりキレやすくなったとしても、別に驚くべ
 きことではないでしょう。

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<愛情の暴走>

 誤解のないようにお断りしておきますが、私は決して朝食や昼食を抜くのが
 いいと言っているのではありません。
 ほどほどに食えと言っているまでです。
 いわゆる過不足のない適度な食事の重要性を指摘したいのです。

 突然キレる子たちは、飽食になっている可能性が大です。
 これは、おそらく、親たちが子を愛するあまり、おいしいものを沢山食べさ
 せてあげようと思う気持ちが強いからでしょう。
 ですが、何事も過度はいけません。
 「過ぎたるは、なお、及ばざるがごとし」です。

 人間は、赤ん坊や老人でもないかぎり、昼間は起き続けて活動しなければな
 りません。
 仕事や勉学は言うまでもなく、遊ぶためにも、目を覚ましていなければなら
 ないのです。
 ですから、脳の働きを悪くするような飽食は避けるべきなのです。
 愛情も感情的になり理性を失っては、「百害あって一利なし」です。

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<配給世代の狂気>

 ところが、こういう話をすると、ヒステリを起こす人たちがいます。
 それが「配給世代」の人たちです。
 そこで、「配給世代」について説明しようと思います。

 その前に、念のため予めお断りしておきたいことがあります。
 それは、配給世代の人たちの全てが、以下に述べるような人たちというわけ
 ではないということです。
 配給世代の人でも、まともな人、立派な人は、沢山います。
 ただ、以下に述べるような人たちが目立つ、と言いたいだけです。
 そのことを十分念頭において、以下の部分をお読み下さい。

 さて、「配給世代」とは、私が勝手につくった造語です。
 戦中や終戦直後のもののない時代、つまり、日本が最も悲惨な状態だった時
 代に、青少年だった人たちのことです。(その頃生まれた人たちも含む。)
 具体的には、大正二桁から昭和二十年代ぐらいまでの生まれの人たちを指し
 ます。
 つまり、成長期にまともな食べ物が得られなかった人たちです。

 とにかく、若い頃や幼い頃、ひもじい思いをしたせいか、やたらと「食うこ
 と(+飲むこと)」に固執したがるのです。
 そのせいか過食(暴飲・暴食)に走りやすい!
 空腹が死ぬより恐い!
 だから、食えるうちに食っとけ!、と。
 食物に限らず、何でもこんな調子です。

 そのために、とかく過度に陥りやすい!
 食い過ぎで病気になる。
 買いだめし過ぎて、みな腐らせて駄目にしまう。(余剰在庫や、いたずらな
 業務拡張で倒産!)
 何でも根こそぎ持っていく。(山は丸裸に…)
 傍目から見れば、明らかにビョーキです。

 しかしながら、その不幸な境遇に同情してか、豊かな時代しか知らない若い
 世代の人たちは、遠慮(敬遠?)して、彼らの狂気を批判しません。
 そのために、今や全くブレーキのかからない状態です。

 配給世代の人たちの罪状は、決して小さなものではありません。
 子供たちには「真面目に努力することの重要性」を説きながら、自分たちは
 バブルにのめり込む有様。
 ちなみに、バブルにハマって会社を潰した経営者の多くが、配給世代の人た
 ちです。
 自虐精神も旺盛で、土下座外交に道を開いたのも、この世代の政治家たちで
 す。
 マルクス主義という疑似科学に取り憑かれ、組合活動や学生運動に命を燃や
 したのも、この世代の人たち。
 何しろ、矛盾したことを平気で言うので、まいっちゃいます。
 都合の悪い事実は、見えない、聞こえない、すぐ忘れる。
 明治世代をバカにしながら、明治世代をはるかにしのぐおバカなことを平気
 でやってくれます。
 伝統を軽視するわりには頑固で融通性がなく、被害妄想が強く、そして何よ
 りキレやすい!

 そういえば、今日流行の健康科学(?)ブームの決まり文句である「これは
 体にいい」も、配給世代の人たちの口癖の一つです。
 おそらく、食べ物がない時代に、親たちを困らせた彼らが、親を含めた大人
 たちから浴びせられたセリフなのでしょう。
 人に言われたことを、人に言ってやりたくなる子供の心理です。
 トラウマにでもなっているのでしょうかね。

 もちろん、配給世代の全ての人たちが、こういう人たちというわけでは決し
 てありません。
 とはいえ、こういう人たちの相手をしなければならない立場におかれると、
 もう泣きたくなります。 (T_T)
 やはり成長期の栄養不足で、脳に障害があるのではないか?、と言ってやり
 たくなることも、しばしばです。
 もちろん、教育の混乱の方が大きく影響しているとは思うのですが…。

 とにかく、配給世代の人たちには疲れます。
 その配給世代の人たちが大好きなのが、子や後輩に飽食させること。
 「自分はいいことをしている」と思っているだけに、余計たちが悪いのです
 よね。
 戦後、成人病の子供を量産したのも、配給世代の人たちでしょう。
 成人病って、子供はほとんどかからない病気のはずなんですけどね。
 飽食させることが生み出した現象です。

 確かに、配給世代の人たちは、不幸な思いをした人たちです。
 ですから、同情はできます。
 しかし、だからといって、彼らの狂気に付き合わなくてはならない義務など、
 どこにもないはずです。
 誰かさんのセリフじゃありませんが、「駄目なものは駄目」なのです。

 とはいえ、今、社会で最も権力ある地位に就いているのは、配給世代の人た
 ちですから、逆らうのは難しいかもしれませんね。
 こういう世の中では、配給世代の人間に従順な人だけが出世できるのです。
 逆らう者は、粛清の対象にされるのがオチでしょう。

 ちなみに、配給世代の人たちが神仏よりも(むろん天皇よりも)有り難がっ
 ているのが、マルクス主義であり、アインシュタイン相対論であり、ビッグ
 バンであり、量子論であり、進化論なのです。
 私は彼らの「科学」には付き合いたくないので、こんなメルマガを発行して
 いるしだいなのですが…。

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≪余談…「ひばり神話」にまつわる迷信≫

 若い人たちは、戦前生まれの人たちはみな「美空ひばり」が好きだった…と
 思っていませんか?
 でも、それは残念ながら間違いです。
 少なくとも、明治生まれの人たちには、「美空ひばり」は決して評判がよか
 ったとは言えませんでした。
 むしろ軽蔑されていた観さえありました。

 では、「美空ひばり」に熱狂したのは、誰なのか?
 それは、ずばり、配給世代の人たちなのです。

 すごいですよね。
 歴史を書き換えてしまうのですから。
 文化マルキストとしての資格十分でしょう。

 彼らは、最近、生き証人ヅラして、TVや講演会などで、戦前・戦中・戦後
 の復興期のことを語っているようですけれど、あまり真に受けない方がいい
 と思いますよ。
 なぜなら、彼らはその当時、まだ学生か、社会人でも下働きにすぎなかった
 のですから。
 彼らが権力者の地位に就いた途端に、日本経済が駄目になってしまった事実
 を、決して忘れてはなりません。

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発行者:media
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