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           『科学』という思想信条 vol.48

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<二枚のディスク>

 いま、ここに二枚のCD−Rがあります。
 どちらも、同じメーカーの同じ製品です。
 ただし、一方にはAという曲が、もう一方には同じ長さ(同じビット数)の
 別の曲(Bという曲)が、それぞれ記録されて(焼かれて)いるとします。

 さて、みなさんは、肉眼で見ただけで、この二枚のディスクを見分けること
 ができるでしょうか?
 おそらくは無理だと思います。
 それぐらい両者は似ているわけですよね。
 中身すなわち記録されている曲、データが違っているにもかかわらず…。
 二枚のディスクの大部分は全く共通しているために、見分けがつかないわけ
 です。
 異なっているのは、全体のうちのごくわずかの部分だけです。

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<記憶装置・記録媒体の驚くべき(?)類似性>

 これは、CD系のディスクだけに言えることではありません。
 DVD系のディスクや、MOディスクとかでも言えることです。
 また、原理は異なりますが、FD(フロッピーディスク)やHDD(ハード
 ディスク)でも言えることです。
 機械系が全く存在しない(半導体)メモリーでも言えることです!

 では、中身(記録・記憶されているデータ)が異なるのに、どうして共通す
 る部分の方が圧倒的に多くなってしまうのでしょうか?
 なぜ異なる部分はごく一部にすぎないのでしょうか?

 それは、実際にデータを記録・記憶する部分が、全体の体積のごく一部分に
 すぎないからです。
 つまり記憶装置・記録媒体の大部分は、記憶・記録には直接的には関係しな
 い部分から成っているのです。
 ですから、中身が異なっていても、記憶装置・記録媒体には「大いなる類似
 性」が見られることになるわけです。
 数字で表せば、その類似性は、90%を軽く超える値になることでしょう。

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<微々たる違い?>

 だとすれば、同じことが遺伝子にも言えるのではないでしょうか?
 遺伝子は、生命に関する様々な情報が記された一種の記憶装置・記録媒体と
 言えます。
 すると、上の話から、たとえ情報が異なっていても、異なる部分はごく一部
 で、大部分は同じになってしまうのは、当然ではないでしょうか?
 数字で表せば、それこそ90%を軽く超える高い値になることでしょう。
 遺伝子、染色体、DNAといえども、その全体が記憶・記録に直接関係して
 いるわけではないでしょうから。

 こうしてみると、遺伝子の類似性から進化論の正当性を説く学説は、決して
 無批判に受け入れられるものではないことに気付かれると思います。
 たとえ、「九十何点何パーセント」という数字を示されたとしても…。

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<何の数字か?>

 数字を示されただけで「科学的(根拠)!」と思い込むのは、愚かなことで
 す。
 問題は、その数字が「何を意味する(表す)ものなのか?」ということなの
 です。
 それもわからずに数字を振りまわし進化論を擁護するメディアの行為は、は
 っきり言って「まぬけ」な行為と言わざるを得ません。

 「遺伝子(DNA)の構造の9X.X%が同じ」という言い方をしますが、この
 数字は具体的に何を意味する(表す)数字なのでしょうか?

 そもそも、構造というものを、どうやって数値化するのでしょうか?

 数字を振りまわす人たちに限って、こういう肝心の質問にはきちんと答えら
 れないものです。

 自然というものは、数字の形で存在しているのではありません。
 人間が数値化しているのです。
 ですから、その数値化の際、人間の主観というものがどうしても入り込んで
 くるのです。
 数値化のための絶対的・普遍的な方法・法則・原理なんてものは、どこにも
 ありません。
 ですから、「どういう見方に基づいて数値化したのか?」ということを知ら
 なければ、その数字を知っても、何の意味もないのです。

 別に「数字はダメだ!」などと言っているわけではありません。
 「数字の意味を答えよ!」と言っているのです。
 数字の意味もわからずに、数字に平伏し、怪しげな学説に共鳴するのは、単
 なる群集心理。
 この上なく非科学的な態度です。
 そういう意味では、新聞やTVといったメディアは、最高の反面教師と言え
 るでしょう。

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発行者:media
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