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           『科学』という思想信条 vol.47

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 当メルマガを購読していただき、ありがとうございます。
 引き続き、『ダーウィン進化論』について取り上げようと思います。
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<複製ミス>

 遺伝子(染色体、DNA)を振り回して進化論の正当性を説く人たちがよく
 持ち出すものに、『複製ミス』というのがあります。
 複製ミスが実際に起こることがあるのは事実です。
 問題は、それがはたして進化論の根拠となり得るのか?、ということです。

 複製ミスがいくら実際に起こることがあるとはいえ、そう頻繁に起こること
 ではないでしょう。
 その確率とは、一体、どれくらいのものなのでしょうか?

 そして、さらに問題なのは、それによってより進化した生命が本当に誕生す
 るのか?、ということです。
 そんな確率は、ぐっと低くなるのではないでしょうか?

 多くの場合、複製ミスで誕生した生命は、欠陥や障害があるのが普通です。
 自然淘汰ということを考えれば、そんなものが生き延びれる可能性は、かな
 り低くなると言わざるを得ないでしょう。
 というか、複製ミスで進化した生命が誕生するということ自体、神の奇跡に
 でも頼らなければまず不可能なことのように思えてなりません。

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<癌細胞、テロリスト>

 癌細胞は複製ミスによって生まれると考えている人もいるようです。
 そういえば、癌細胞って強いですよね。
 正常細胞を圧倒しちゃいます。
 その様は、まるで、進化した生物に、未進化の生物が自然淘汰されてしまう
 様に似ていなくもありません。

 薬にも強い!
 下手に強い薬を使うと、正常細胞のほうが参ってしまう。

 それに、しぶとい。
 消えたかと思っても、再発することがある。
 まさに不死身(?)の強さです。

 そんなところから、複製ミスによって進化が実現すると思い込んでしまう人
 がいたとしても、不思議ではありません。

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<テロリスト>

 ですが、そうした連想には落とし穴があります。
 それは、癌細胞はまともに機能しない細胞だからです。
 癌細胞は、その生物の生命を維持するような働きをしてはくれません。
 単に正常細胞を破壊し、生物を死に追いやろうとするだけです。
 癌細胞は確かに強いのですが、それが生きていられるのは正常細胞のおかげ
 なのです。
 ですから、正常細胞が死ねば、癌細胞も死ぬ運命なのです。
 こんなものを進化した細胞と呼ぶことは出来ないでしょう。

 癌細胞は、テロリストのようなものです。
 破壊的ゆえ、一見強そうに見えるのですが、実は自分の食い分も稼げぬパラ
 サイト。
 そっくりではありませんか。

 ですから、テロリストを崇めるような思想の信奉者たちなら、癌細胞の話か
 ら、複製ミスが進化の証拠だと信じることは可能でしょう。

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<やっぱりイメージ優先の科学>

 癌細胞が遺伝子の異常によって生じることは事実のようです。
 しかし、癌細胞の脅威的なまでの強さばかりに目を奪われ、
 「これこそ、進化の証拠だ!」
 と即断するのは、軽薄なことだと思います。
 これでは、単に、イメージだけで物事を判断しているにすぎません。

 逆に、こんなところから、作家のような文芸系の人たちに、なぜ狂信的な進
 化論信者が多いのかも理解できるのではないかと思います。
 何しろ、彼らはイメージにとらわれやすいですからね。
 もっとも、彼らのいる世界が、イメージが重要になってくる世界なのですか
 ら、仕方ないのかもしれません。

 まして、テロを肯定したり、テロリストをかばうために反戦論を唱える偽善
 的な思想オタク作家ともなれば、なおさらでしょう。

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<具体例を示さぬ奇妙な態度>

 それでも複製ミスが進化の証拠だとあくまで言い張るのなら、その具体例を
 挙げてほしいものです。
 系統樹上のどこで複製ミスが起こったのでしょうか?
 「進化の証拠」というのなら、当然、答えられるはずですよね。

 誤解のないようにお断りしておきますが、私は決して「複製ミスでは進化は
 起こりえない」と決めつけているわけではありません。
 「進化を起こす可能性がある要因として考えられるもの」というのなら、今
 のところ問題はありません。
 それを反証する決定的な証拠はまだ見つかっていないのですから。

 しかしながら、「進化の証拠」とまで言ってしまうと、話は別です。
 証拠という以上、その具体例を示さなければなりません。
 それが出来ないのならば、「進化の証拠」とは言えないはずです。
 そんないい加減な話なら、教科書検定外になって当然でしょう。

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≪余談−変な番組≫

 さて、ここからは全然関係のない余談です。
 最近、TV番組欄を見ていて不愉快に思うものがあります。
 それは「超能力(透視能力)捜査」とかいうやつです。
 流行ってますよね。

 まあ、超能力とか超常現象とかに肯定的または中立的なメディアがこういう
 のをやるのなら、まだ許せます。
 でも、そういうものを笑って馬鹿にして喜んでいるメディアがやると、やは
 り突っ込みたくなります。

 「アポロ…」の時みたいに、また年末になって「ダマサレタ」とひっくり返
 おつもりなのでしょうか?

 それとも、本気で信じてるから放送しているのでしょうか?
 それなら、拉致被害者の行方でも透視してもらえばいいじゃないか?
 それがせめてもの罪ほろぼしでしょう。
 何しろ、あれだけ北朝鮮をかばい、拉致被害者を見捨ててきたのですから。

 どうも、こいつらのやっていることを見ていると、未だ懲りずに、
 「拉致じゃない。不明者なんだ。」
 と言いたがっているような気がしてなりません。

 それとも、やっぱり信じていないのか?
 ということは、
 「超能力なんていかがわしいアホなものに依存してる国だ!」
 とアメリカをこき下ろし、ならず者国家を救おうと企んでいるのか?
 もっとも、この前、TVに出てたのは、彼らの神(マルクス)の国=ドイツ
 の超能力者でしたが…。

 それとも、単に、拉致問題に対する関心の高さに便乗した霊感商法なのか?
 何としたたかな…

 いずれにせよ、こんな番組は、身内を拉致された人たちの感情を無視した全
 く無神経なものだと思います。

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発行者:media
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