!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
『科学』という思想信条 vol.30
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
当メルマガを購読していただき、ありがとうございます。
前回に引き続き、『ダーウィン進化論』について取り上げようと思います。
なお、今回から購読される方は、このメルマガのvol.14〜29、及び、旧メル
マガ『隠れオカルティズム』のvol.3〜14を、まず御覧になることをおすす
めします。
当メルマガのバックナンバー
→ http://isweb23.infoseek.co.jp/school/mediax/mm3/bn.htm
旧メルマガのバックナンバー
→ http://isweb23.infoseek.co.jp/school/mediax/mm2/bn.htm
なお、今回は図があるので、等幅フォントで御覧下さい。
----------------------------------------------------------------------
<不連続と類似性>
不連続なものを、連続的な繋がりのあるものだと信じ込ませるのに有効な切
り札となるのが『類似性』でしょう。
しかし、類似性は、どこまで当てになるのでしょうか?
そこで、次のような問題を考えてみましょう。
ここに、以下のような横長の四枚の写真(だと思って下さい)があったとし
ます。
┏━━━━┓
┃○ ┃ (A)
┗━━━━┛
┏━━━━┓
┃ ○ ┃ (B)
┗━━━━┛
┏━━━━┓
┃ ○ ┃ (C)
┗━━━━┛
┏━━━━┓
┃ ○┃ (D)
┗━━━━┛
さて、問題は、これら四枚の写真を、どう解釈するか?、です。
まず一つには、A、B、C、Dの順に並べて、「これは、物体○が、一定の
速さで、右向きに移動していく様子を撮ったものだ」という解釈が可能でし
ょう。
これは、物体○の位置の類似性を根拠にしたものです。
でも、本当に、物体○は、そのような運動をしたのでしょうか?
これだけでは、わかりませんよね。
ひょっとしたら、A、C、B、Dと運動したかもしれません。
あるいは、B、D、C、Aだったかもしれません。
物体○が、どのように運動したかなんて、この四枚の写真だけからは判断で
きないはずです。
もしかすると、物体は運動しなかったのかもしれませんよ。
同じ物体○を、異なる場所にあった四台のカメラから、同時に撮影したもの
かもしれません。
さらに、こんな解釈も可能です。
┌────┐
│ │ カメラの視界
└────┘
↑
○
↑
○
↑
○
↑
○
これは、四つの物体○が、代わる代わる視界の中に入っては出ていく、とい
うものです。
つまり、上の四枚の写真は、同じ形をした四個の物体を撮ったもの、という
ことです。
もちろん、これとは別に、静止している四つの○を別々に撮影したもの、と
いう解釈も成り立ちます。
いかがでしょう?
これだけいろんな解釈が可能であるとなると、類似性は決め手にはなりませ
んね。
上の問題では、物体が、どれも同じ形の○だったから、まだ、いいようなも
のです。
もし、こんな写真だったら、どうでしょうか?
┏━━━━┓
┃○ ┃ (A')
┗━━━━┛
┏━━━━┓
┃ ◎ ┃ (B')
┗━━━━┛
┏━━━━┓
┃ ● ┃ (C')
┗━━━━┛
┏━━━━┓
┃ ■┃ (D')
┗━━━━┛
○と◎、◎と●、●と■は、姿が似ていますよね。
そこで、一つの物体が○→◎→●→■と姿を変えながら右に移動したと解釈
しますか?
それとも、全然、別の物体を撮影したものだと解釈しますか?
もしかすると、カメラマンは、物体が変化するものであることを信じ込ませ
ようとして、わざと、こんな構図の写真を撮ったのかもしれませんよ。
まして、これが、人間の描いた図となれば…
こうしてみると、やはり、類似性は決め手にはならないことがわかるでしょ
う。
だとすれば、それは、生物学にも言えることではないでしょうか?
----------------------------------------------------------------------
<錬金術的ロマン>
物理(力学、運動学)のお次は、化学の話をしましょう。
窒素と酸素の原子番号は、それぞれ7と8で、似ていますよね。
でも、『窒素⇔酸素』なんて化学変化は、少なくとも地上の世界で、自然現
象としては、まず起こらない現象です。
ネオンとアルゴンは、どうでしょうか?
どちらも0族、不活性ガス(希ガス)で、似てますが、やはり、『Ne⇔Ar』
なんて変化は、地上世界では、まず、お目にかかれない変化です。
水素とヘリウムは、どうでしょうか?
原子番号が1と2、どちらも軽いガスで、よく似ていますね。
そして、『水素⇒ヘリウム』という変化も、核融合によって実現します。
これは、人工的にも可能ですし、自然界でも太陽のような恒星で見られると
されています。(異論を唱えている人もいるようですが…)
とはいえ、やはり、地上世界で自然現象としては、見ることができません。
そういえば、一頃、『常温核融合』というのが話題になったことがありまし
たけど…。
このように、二つの物質が似ているからといって、必ずしも、一方から他方
へ変化出来るというものではないのです。
それでは、進化論者たちが主張している物質の変化は、どうでしょうか?
彼らが取り扱うのは、DNAなどのように、分子レベルでの話でしょうが、
化学変化であることにかわりはありません。
彼らの主張する化学変化は、本当に起こり得るものなのでしょうか?
それも、生体内という、より限定された条件のもとで…
不思議なことに、こうした観点からの議論は、ほとんど行われていないよう
に思います。
もし、彼らの主張する化学変化が、生体内では起こり得ないようなものだっ
たとしたら…
進化論は、まさしく『錬金術的ロマン』だったと言えるでしょう。
----------------------------------------------------------------------
<超常現象…あなたは信じますか?>
ある条件の下で、その変化=現象が起こり得るか?否か?
それを判断する決め手となるのが、物理や化学の『法則』ではないでしょう
か?
UFO論争でも、物理学の法則に反するという観点から批判する人たちがい
ますよね。
これに対し、進化論論争では、こうした観点からの議論がほとんど行われて
いないように思います。
特に問題に思われるのは、進化論者たちが、『進化』を『現象』という観点
から論じようとしないことです。
彼らは、静的なデータの解釈にばかり、情熱を注いでいます。
進化は現象なのですから、動的な観点から議論されるべきでしょう。
それとも、現象として議論すると、まずいことでもあるのでしょうか?
いつだったか、あるTV番組で、ロシアの超能力者が、超能力を披露しよう
として失敗した…というのがありました。
たとえ超能力の存在を信じる人でも、その現象を見せてくれないことには、
彼の超能力を信じることは出来ませんよね。
彼は、「パワーが足りない」とか「日本の風土が合わない」とか言い訳して
ましたけど…
では、『進化』という現象は、どうでしょうか?
進化という現象を見たことがありますか?
「時間が足りない」ですか?
「進化する環境にない」ですか?
進化論が『超常現象的ロマン』に終わらないことを祈りましょう。
----------------------------------------------------------------------
発行者 : media
----------------------------------------------------------------------
『科学』という思想信条(バックナンバー)へ