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           『科学』という思想信条 vol.25

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 前回に引き続き、『ダーウィン進化論』について取り上げようと思います。
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<マンガを楽しめる能力>

 みなさんは、マンガは好きですか?

 「ものによるけど…」なんて慎重な答え方をされると、後の話が続かなくな
 って困るのですけれど… (^_^;)

 まあ、あれだけ売れているのですから、マンガ好きの人たちが多数派である
 ことは、まず間違いないでしょう。

 そのマンガについてなのですが、非常に不思議なことがあります。
 マンガの画(え)って、不連続ですよね。
 中間(の画)というものがありません。
 にもかかわらず、我々人間は、それらを連続的な繋がりのあるストーリーと
 して認識することができます。

 なぜなのでしょう?

 当たり前に思われていたことが、いざ、問いを発してみると、非常に不思議
 なことであることに気づくと思います。

 実は、それを可能にしているのは、人間の脳が有する『中間を補完(補間)
 する能力』なのです。
 この能力によって、人間は自ら、存在しない中間の部分を補い、とびとびの
 シーンを結びつけることができるのです。
 そして、その結果、『中間のもの』がなくても、不連続な画の集まりを、連
 続したストーリーとして認識することができるのです。

 このように、人間の脳には『中間を補完する能力』というものがあり、だか
 らこそ、我々人間は、マンガを楽しむことができるのです。

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<マンガな科学>

 それでは、もし、このような能力が暴走したら、どうなるでしょうか?

 人間は、全然関係のないものまで、勝手に関連づけたり、結びつけたり、繋
 がりのあるものとみなしてしまったりすることでしょう。

 そして、こんなことが、もし、生物学の分野で行われたとしたら…

 確かに、『二次元』と『三次元』という違いはあります。
 また、片や『人が作った(描いた)もの』、片や『自然界にある(あった)
 ものを素材にしたもの』という違いもあります。
 しかし、人間が、不連続なものを、連続的な繋がりのあるものとみなしてし
 まう、という点において、両者は全く同じなのです。

 つまり、我々現代人が、進化論を理解(?)することができるのは、まさに
 この『マンガを楽しめる能力』のおかげなのです。
 人間の脳が有する『中間を補完する能力』のありがたみが、これでおわかり
 いただけたことでしょう。

 自然界において、中間の生物(の化石)を見つけ出すことは、困難を極める
 ことだと思います。
 ですが、人間の脳の中になら、それを見つけ出すことは十分可能です。
 人浚いのUFOや宇宙人のように…

 別に、マンガのことを悪く言っているわけではありません。
 マンガにだって、史実を描いたものが存在するのですから。
 ただ、マンガというものは、時として、事実以上のインパクトを人々に与え
 ることがある、ということに気付いてほしかっただけです。

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<マンガ世代の逆襲!?>

 ひょっとすると、進化論は、ただのマンガかもしれない…
 だとすれば、これほど俗ウケする科学はない、と言えるでしょう。
 有料のメディアが、運営上の事情から、進化論ヨイショ特集を組んだとして
 も、何ら不思議はないことです。

 それはそうと、マンガに関して、おもしろい歴史的事実があります。
 今の若い人たちにとっては、自分の生まれる前の時代のことなので知らない
 でしょうが、かつて、こんなことが『奇妙な社会現象』として指摘されたこ
 とがありました。

 『ネクタイに背広スーツ姿の若いサラリーマンが、いい歳して、駅のホー
  ムや、電車内で、堂々と、恥じらいもなく、少年向けのマンガ雑誌を読
  んでいる…』

 彼らは、旧世代の人たちから軽蔑のまなざしで見られました。
 それは、おそらく、大変な屈辱だったことでしょう。

 そんな彼らも、今ではもう四十代(ひょっとしたら五十代!)といった年齢
 に達しているはずです。

 ということは、最近、あっちでも、こっちでも、「進化」という言葉が氾濫
 しているのは、もしかして、この世代の人たちの『逆襲!』ということなの
 でしょうか?

 そうでないことを願いたいものです。

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発行者   : media
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