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隠れオカルティズム vol.2
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当メルマガを購読していただき、ありがとうございます。
今回から、隠れオカルティズムの実例を紹介します。
なお、毎回、お断りしておりますが、このメルマガは、オカルトを賛美した
り、科学を卑しめたりするものではありません。
科学が健全なものであることを願うが故に、一部の名ばかりの正統科学に潜
む非科学的要素や、それを支持する者たちのプロパガンダの手口の実態を、
追求するものです。
これらを理解した上で、当メルマガをお読み下さい。
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<赤ワイン健康説>
今回は、最も穏やかな例として、『赤ワイン健康説』を取り上げます。
これは一時期、TVなどで、ずいぶんと騒がれましたね。
赤ワインには、確かに健康効果があります。
しかし、その効果は微々たるもので、それほど騒ぎ立てるほどのものではあ
りません。
そんな驚くほど効果のあるものなら、製薬会社や健康食品会社が黙っている
わけがないでしょう。
そもそも、健康効果などというものは、どんな食品にもあるもので、水や空
気にさえあるものです。
むしろ、健康に何の影響も与えないものの方が珍しい(たぶん存在しない)
のです。
当たり前のことですが、健康効果には、かなりの個人差があります。
また、良い働きをするものには、大抵、悪い働きをする面もあるものです。
更に問題なのは、ある立場から見れば良い効果でも、別の立場から見れば悪
い効果である場合があるということです。
こうしたことを考えると、TVなどのメディアのバカ騒ぎが、如何に軽薄で
無責任なものであるかがわかると思います。
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<統計データ分析は、当てにならない>
『驚くべき健康効果』を裏付ける根拠として、最も当てにならないのが、統
計データの分析によるものです。
赤ワインの健康効果を一気に有名にした研究も、ある統計データの分析した
ものでした。
それによると、赤ワインを程々に飲んでいる人たちの方が、まったく飲んで
いない人たちよりも、(ある種の)病気で死ぬ率が低い、というのです。
ですが、そのことから単純に赤ワインの健康効果を説くのは、あまりにも軽
薄な行為です。
その理由を、以下に説明しましょう。
そもそも、ワインを程々に飲む(飲める)人とは、どういう人たちでしょう
か?
まず認識しなければならないのは、もともと健康な人でなければ、ワインは
飲めないし、飲まないということ。
つまり、もともと健康でない人は、ワインを飲まない(飲めない)のです。
したがって、病気で死ぬ人の割合が、上記のような結果となるのは、当然で
しょう。
第二に、非常に忙しい人は、ワインなど飲んでる暇はないということです。
逆に言うと、ワインを飲む人は、それほど忙しくないということです。
忙しい人は、心身ともに無理・無茶をしています。
ですから、病気で死ぬ率も高いわけです。
第三に、ワインは貧乏人には買えません。
貧乏な人たちは、病気にかかる率も高く、また、良い治療を受けられないの
です。
日本ではあまり認識できないでしょうが、外国では貧富の差が激しいので、
こうした現象が見られるのです。
このように、統計データの分析というものは、単純には行かないのです。
困るのは、こうした問題を考えない人が、あまりにも多いこと。
データに基づいているというだけで、科学的事実と信じるのは、あまりにも
おめでたい行為です。
もっとも、こういう人が多いが故に、こうした統計データの乱用は、偽善者
たちにとって、自分たちの説を根拠づける格好の手段となるのですが…。
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<赤ワインはキリストの血>
赤ワインは、後の研究で、当初騒がれたほどの健康効果は無いことが判明し
ました。
もっとも、赤ワイン健康説を広めたTVなどのメディアは、この事実を未だ
に認めていないようですが…。
それはともかく、なぜ、赤ワインの健康効果ばかりが注目されたのでしょう
か?
それは、赤ワインが、西洋の宗教と深い関係があるからなのです。
実は、西洋のキリスト教文化において、赤ワインはキリストの血の象徴なの
です。
これは、イエスが弟子たちの前で、ワインを自分の血とたとえたことに由来
します。
このことは、新約聖書(福音書)をご覧になればわかるはずです。
とにかく、そんなわけで、赤ワインは何か御利益のあるもの、となったわけ
です。
というか、そう信じたがる人たちがいた、ということなのです。
こうしてみると、赤ワイン健康説を力説する人たちは、無意識のうちに、自
分たちの宗教観を科学の中に持ち込んでいることがわかると思います。
いうまでもなく、これは典型的な『隠れオカルティズム』です。
といっても、『赤ワイン健康説』は、隠れオカルティズムとしては、ほんの
序の口にすぎません。
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発行者 : media
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