047-01
気圧原理主義は、偏西風原理主義と同様、偶像崇拝系のオカルト疑
似科学である。つまり、『人が描いたにすぎないもの』を『原初か
ら実在する根元的なもの』とする新興宗教的疑似科学思想なのだ。
047-02
低気圧や高気圧や前線や気圧の谷、あるいは、偏西風といった概念
は、気象を把握したり考察したりするための道具として考案された
「しるし」にすぎない。
047-03
事実、それらは、発生することによって存在することになるものな
のであり、海や陸などのように最初から存在しているものなのでは
ない。従って、「原初から実在するもの」とは言えない。
047-04
また、それらは陸や海や大気の温度関係によって生じる大気の運動
によって発生するものなのだから、「根元的なもの」であるはずが
ない。
047-05
さらに、それらは、人間が道具として利用するために、その都度、
定義することにより、出現するものである。従って、「原初から実
在」しているわけではないのだ。
047-06
また、それらの定義のしかたには、恣意的で御都合主義的なところ
があり、常に曖昧さがつきまとう。そういえば、昭和四十年代頃の
気象(予報)屋たちは、それらをフリーハンドで描いていたものだ。
047-07
おそらく、そうした時代の気象(予報)屋たちは、それらが『道具と
するための偶像』であることを理解していたに違いない。実際、気
圧原理主義者や偏西風原理主義者は、いなかった。
047-08
だが、(科学万能ならぬ)IT万能時代の気象(予報)屋どもは、偶像を
偶像とは思わず、神のごとく崇めている。しかも、TVで顔出しで自
信満々にやるのだから、まったく、開いた口がふさがらない。
047-09
気象予報屋の質をここまで悪化させた主な要因は、二つ。一つは、
俗ウケと利権獲得のために行われている、科学における政治主導、
すなわち、政治介入である。
047-10
そして、もう一つは、(前に触れたことがある)気象庁の人間の意外
な学歴の低さ(無さ)である。みな大学で気象学等を専攻した人たち
かと思いきや、実は高卒が結構いるというのが実態なのだ。
047-11
低学歴の者は、インチキを見破り反論できるだけの学力に乏しい。
また、日本は学歴社会ゆえ、高学歴の者には頭が上がらない。それ
故、御用学者どもの屁理屈に従順になってしまいがちになる。
047-12
そして、このことがまた、一つめに挙げた『政治介入』を容易にし
ているのである。ついでに言っておくと、気象予報士という存在も
また、政治介入を容易にするための道具なのだ。
047-13
気象予報士もまた、大学で気象学を専攻したわけではない者が少な
くない。加えて、資格を得ても職に必ずありつけるというわけでは
ないので、権力に弱みを握られやすい。
047-14
それでいて、(気象学以外が専攻の)大卒も、かなりいる。それ故、
『低学歴でも、まともな気象庁の人たち』にとっては、『威圧感や
疎外感を与える存在』になり得るわけである。
047-15
それでけではない。まともな気象学者たちにとっても、『数にモノ
を言わせる勢力を構成する一員となる存在』なのである。このよう
に、まともな専門家たちにとっては、本当は迷惑な存在なのだ。
047-16
そもそも、気象予報士など必要ないのである。気象予報は、一人で
出来る仕事ではない。広大なエリアの膨大な量のデータの収集を必
要とする。これは、とても、一人で出来ることではない。
047-17
また、データ収集のためには、通信網の充実が必要となる。だが、
それだけの通信網があるのなら、気象庁が出した予報を全国各地に
配信することも可能なはずだ。
047-18
従って、気象予報士は不要になるのである。実際、多くの気象予報
士たちは、気象庁の予想を受け売りしているだけだ。気象庁のガセ
ネタ(デタラメ解釈)まで受け売りしている者も少なくない。
047-19
こうなると、気象予報士は、気象庁の予想が外れた時やガセネタの
インチキぶりがバレた時の批判かわしや責任逃れのための盾とする
ための存在なのかと言いたくなる。
047-20
それとも、雇用創出によるウケ狙いが目的だったのか? 親米ポチ
お得意の規制緩和? セレブっ子のための就活版・市場開放? そ
れとも、単なる米国の猿真似?
047-21
もっとも、少子化(→労働人口減少)の時代に「雇用創出」というの
も、どうかと思う。となると、第一の目的は、やはり、利権屋政治
家どものための操り人形の量産だろう。
047-22
事実、気圧原理主義や偏西風原理主義などの「官製」疑似科学に不
服従な気象(予報)屋は、今や一人もいなくなってしまった。いるの
は、物質の法則を平気で無視する「官製」芸能人だけである。
047-23
事実、今時の気象予報屋たちは、「偏西風の蛇行が、低気圧(→長
雨)や高気圧(→猛暑)の動きを妨げている」などとほざいている。
これは、因果関係が全く逆様のデタラメ説明だ。
047-24
正しくは「停滞性の低気圧や高気圧の影響により、偏西風が何日も
同じような形状のままで蛇行している状態が続いている」だ。偏西
風原理主義は気圧原理主義よりも高位の疑似科学なわけである。
047-25
ちなみに、まともな専門家が『偏西風の蛇行』に着目するのは、そ
れが『低気圧や高気圧などの存在』を教えてくれる便利な道具だか
らである。
047-26
特に、低気圧や高気圧などが停滞性のものである場合には、有効で
ある。それを「低気圧や高気圧が停滞する原因」とするとは、「専
門家」と呼ぶには全くの噴飯物である。
047-27
滑稽なことに、彼らは、このところ、偏西風が蛇行する原因を明ら
かに出来ないでいる。日本近海の海水温が低いからだ。これでは、
海洋原理主義(→地球温暖化)と結び付けることが出来ない。
047-28
話は大きく逸れるが、偏西風原理主義の元祖をたどっていくと、英
国のジェット・ストリーム(気流)原理主義に辿り着く。なんてこと
はない、毎度お馴染み、英国の猿真似だったわけだ。
047-29
英国人は、よく、「英国はジェット気流を受ける」という言い方を
する。つまり、「ジェット気流が嵐(の原因となる低気圧)を運んで
くる」という考え方をするわけである。
047-30
ここに、偏西風原理主義と気圧原理主義の始点を見出すことができ
る。なぜなら、どちらも大気循環の一部を人が勝手に切り出したも
のにすぎないのに、全くの別物として扱っているからだ。
047-31
改めて復習しておくと、偏西風は、大気循環の気流のうち、向きが
西寄りになっている部分を切り出し連ねることによって創作する。
つまり、マクロ志向の創造物なのである。
047-32
対して、低気圧は、大気循環の気流のうち、局所的に発生している
上昇気流を、その周辺(注:上から見た場合。)の気流とセットにす
るような形で、切り出して創作した、ミクロ志向の創造物である。
047-33
前線や気圧の谷や高気圧についても同様である。このように、偏西
風原理主義や気圧原理主義の主役は、どれも大気循環の気流の一部
を人間が勝手に切り出して創造した偶像(道具)にすぎないのだ。
047-34
だからこそ、以前指摘したように、「高気圧の縁」の定義は全く恣
意的で御都合的なものなのである。道具というものは、その時その
時の目的に合うように作られるものだ。
047-35
これは、裏を返せば、「万能の道具などというものは存在しない」
ということでもある。道具には使用(適用)可能範囲に限界があり、
それを越えての使用は『乱用となる誤用』になるのである。
047-36
当然、その結論は、とんでもなく間違ったものになる。偏西風原理
主義や気圧原理主義(による説明)は、まさしく、この『道具の乱用
となる誤用』の産物なのだ。
047-37
たとえば、「偏西風(ジェット気流)」という道具は、移動性の低気
圧などが東へ移動することの説明には、役に立つ。それが道具の正
しい使い方になることだからである。
047-38
一方、低気圧などが停滞することの説明には、役に立たない。それ
が道具の間違った使い方になることだからである。道具が何の目的
のために作られたのかを考えれば、その理由が容易にわかる。
047-39
実は、「ジェット気流」という道具は、元々、(嵐の原因となる)低
気圧などが西から東へ移動していく現象を説明するために作られた
道具だったのである。
047-40
だからこそ、大気循環の気流の中から、まず、向きが西寄りの部分
だけを切り出し、さらに、その中から、東西に連結可能な可能な部
分だけを切り出して連結させる…という作り方をしているのだ。
047-41
従って、低気圧などが西から東へ移動することの説明には役立って
も、停滞することの説明には役に立たないのは、当たり前のことな
のである。(目的を無視した誤った道具の使い方なのだから。)
047-42
ところが、懲りない偏西風原理主義者たちは、「ジェット気流(偏
西風)」を、低気圧などを迂回させた(→蛇行させた)形に作り上げ
ることで、停滞の説明を(も)可能にしようとするのである。
047-43
だが、迂回させても、縁には接しているわけだから、引きずり込ん
でしまうはずだ。それに、「なぜ、この場合は、迂回するのか?」
ということの説明がつかない。
047-44
つまり、物理的な説明もせずに、その時その時の都合で、迂回させ
たり、させなかったり…という、全く一貫性の無い、御都合主義の
ダブル・スタンダードな屁理屈なのである。
047-45
もし「ジェット気流」が『低気圧などを迂回するもの』なら、低気
圧などを運ぶことは不可能なはずだ。一方、『低気圧などを運ぶも
の』なら、低気圧などを迂回してはならないはずである。
047-46
そこで、懲りない偏西風原理主義者たちは、「ジェット気流が蛇行
している所で低気圧などが発生・発達するのだ」などという話をす
ることによって、この矛盾をごまかそうとするのである。
047-47
つまり、「停滞する低気圧などは、ジェット気流が蛇行するように
なった後になってから発生したものなのだから、ジェット気流によ
って運ばれないことは矛盾ではないのだ」と言いたいわけである。
047-48
だが、それならば、「ジェット気流」により運ばれる移動性の低気
圧などは、どうして発生することができるというのか? 戯けた屁
理屈をこね回したばかりに、彼らは墓穴を掘ったのである。
047-49
なぜなら、彼らの屁理屈は、「ジェット気流」が吹いているゾーン
では低気圧などが発生(→存在)し得ないことを完全に認めたものに
なってしまっているからだ。
047-50
存在しないものを「ジェット気流」が運ぶことは出来ない。これで
は、何のための「ジェット気流」なのか、わからなくなってくる。
やはり、矛盾は少しも解消されてはいないのだ。
047-51
そもそも、「ジェット気流が低気圧などを運ぶ」という考え方から
して、全く素人的な考え方なのである。もしかすると、これには、
ジェット気流発見の歴史も関係しているのかもしれない。
047-52
ジェット気流を最初に発見したのは、科学者(気象学者)ではなく、
戦時中に日本を爆撃しようとした米軍だったそうだ。軍用機が強い
西風に遭い、難航することがよくあったそうである。
047-53
そんな歴史を有するものを有り難がるとは、如何にも戦後ニッポン
人らしい趣味と言える。これぞ、まさしく「戦後レジーム」の結晶
と言えよう。(注:真っ赤な疑似科学に依存する現総理への皮肉。)
047-54
それはともかく、こうした歴史的経緯から、「(軍用機を)押し流そ
うとするもの」→「(低気圧などを)運ぶもの」という(素人的な)イ
メージが出来上がり定着していったわけである。
047-55
つまり、「ジェット気流」は、軍用機などが難航する現象を説明す
るための道具だったのであって、低気圧などが移動する現象を説明
するための道具ではなかったのである。
047-56
ちなみに、「ジェット気流」の「ジェット」という言葉は、噴出と
か噴流といった意味の言葉で、「偏西(自転の影響により向きが西
寄りに変えられた)」という意味は無い。
047-57
これは、「ジェット気流」の発見者が、偏西風のことを知らない者
であった可能性を暗示するものだ。一方、軍用機などの航空機が大
気ではない(∴大気循環の一部ではない)ことも見過ごせない。
047-58
つまり、ここに、『偏西風』と『偏西風によって運ばれるもの』と
を「全くの別物として扱」う疑似科学思想の原点を見出すことが出
来るのである。
047-59
軍用機などの航空機は、大気ではない(∴大気循環の一部ではない)
から、大気循環の一部である「ジェット気流」とは「全くの別物と
して扱」っても問題無かったのである。
047-60
軍用機などの航空機は、大気と運動を共にするものではない。独立
して運動しようとする。それに、ジェット気流や低気圧などのよう
に『地表(海面)温度の影響を受けるもの』でもない。
047-61
だから、「全くの別物として扱」えるのである。それ故、軍用機な
どの航空機にとって、「ジェット気流の大気は、どこから来て、ど
こへ行くのか?」といったことは、重要ではないのである。
047-62
つまり、重要なのは「飛行中に(ジェット気流から)どんな影響を受
け続けるのか?」ということであって、大気循環の全容など、知っ
たことではないのである。
047-63
それ故、各位置における気流から受ける影響がわかりさえすれば良
いことになり、そのためには、各位置における気流の速度ベクトル
がわかりさえすれば良いということになるわけである。
047-64
また、飛行に支障の無い程度の気流は、無視して良いことになる。
こうして選ばれた気流の速度ベクトルを表す矢印を無数に束ねて作
り上げたのが、ジェット気流という創造物なのである。
047-65
ちなみに、「こうして選ばれた気流」の速度成分は、「西→東」方
向が圧倒的に大きく、他の方向(南北方向や上下方向)は極めて小さ
い(∴無視できる)ものになっている場合が多い。
047-66
それ故、その速度ベクトルを表す矢印は、どれもほぼ「西→東」向
きとなる。だから、東西に一連なりになっている気流(注:ジェッ
ト気流のこと。)を創造することが出来るのである。
047-67
しかも、ジェット気流の発見者の飛行ルートは、前にも話したよう
に、太平洋上(米軍基地→日本列島)という、地表(海面)温度分布の
凸凹が比較的少ない(∴蛇行が起こりにくい)エリアだったのだ。
047-68
だからこそ、『東西に一連なりになっている気流』を創造すること
ができたのであり、また、そのような単純素朴な形態だからこそ、
気象の素人でも、この人造気流を発見できたのだ。
047-69
よくよく考えると、昔から「ジェット気流を受け」ていたはずの英
国が米軍よりも先に「ジェット気流」を発見できなかったのは、奇
妙な話だ。やはり、道具とするための人造気流だったのである。
047-70
もっとも、道具も、使い方さえ誤らなければ、価値はある。たとえ
虚像的なものであったとしてもだ。ジェット気流という虚像も、航
空機が受ける影響を考える目的で用いるのなら、特に問題はない。
047-71
事実、航空機は大気(循環の一部)ではないので、気流に乗る(運ば
れる)ことも乗らない(運ばれない)ことも可能(自由)である。つま
り、低気圧などでは生じてしまう矛盾が生じないのだ。
047-72
ところが、軽薄な気象屋たちは、こうした違いを無視して、航空機
だからこそまだそこそこうまくいったというだけの理屈を、そのま
ま、低気圧などにまで適用(応用)してしまったのである。
047-73
つまり、「ジェット気流が、航空機を押し流そうとするように、低
気圧などをも押し流そう(運ぼう)とするものなのだ」ということに
してしまったのである。
047-74
こうして「ジェット気流が低気圧などを運んでくる」という思想が
生まれたのであるが、彼らは、さらに、自分たちの専門知識を用い
て、これをより気象学的な装いのものへと進化させたのだった。
047-75
それが「低気圧などは偏西風に乗って移動する」という、よく知ら
れた教義である。これは「ジェット気流は偏西風の一種である」と
いう気象学の専門知識を折り込んで生み出したものだ。
047-76
ちなみに、英国でこのような教義が通用してきたのには、いくつか
理由がある。一つには、気候が比較的穏やかで、しかも四季の変化
が日本のようには富んでいないことがある。
047-77
そのような所では、ジェット気流(偏西風)の蛇行が起こりにくく、
起きたとしても程度が弱いか、一時的なものに終わってしまう(何
日間も同じ蛇行状態が続いたりはしない)ことが多いはずだ。
047-78
つまり、欧州では一般的な『風が安定して吹く所』なのである。別
の言い方をするならば、『風力発電に適した所』である。そんな所
でなら、単純素朴な『道具』でも何とか通用することであろう。
047-79
『ジェット気流(偏西風)が安定して吹き、嵐(をもたらす低気圧)は
西からやってくる』のならば、「ジェット気流が低気圧を運んでく
る」という説明でも世間を納得させられるはずである。
047-80
だが、気候が異なる日本では、そのような単純素朴な『道具』は通
用しない。にもかかわらず、英国の猿真似をする日本の気象屋たち
がバカ(でなければ、偏執狂)なのだ。
047-81
英国で「ジェット気流が低気圧を運んでくる」という説明が通用し
てきた別の理由は、トリックを用いていることである。まず、低気
圧を運んでいる時のジェット気流の実際の姿を示さない。
047-82
つまり、「(運んでいる)低気圧が存在するあたりのジェット気流の
流れの状態は、どうなっているのか?」ということを説明しないの
である。理論の面からも、観測事実の面からも。
047-83
ちなみに、テレビ等で報じられる「ジェット気流」の姿は、単なる
創作マンガ(アニメ)のCGにすぎず、流体力学等により導き出され
た姿でもなければ、観測により得られた姿でもない。
047-84
うまいことに、そこでは、ジェット気流は、移動する低気圧の渦巻
き姿により上書きされ、見えないようにされている。臭いものには
蓋ということか。
047-85
ちなみに、流体力学は、同じ位置に(同時に)方向が異なる複数の流
れが存在することを許さない。従って、ジェット気流と低気圧(内)
の気流とが交わる形で存在することは許されないのである。
047-86
一方、低気圧の気流は、上昇気流になっている部分もあれば、四方
八方様々な方向の部分がある。つまり、多くの部分が、ジェット気
流と気流の方向が一致しないのだ。
047-87
従って、ジェット気流は、低気圧の本体を避けるような形で流れな
ければならないことになる。だが、それでは蛇行することになり、
停滞性の低気圧等のことが説明できなくなってしまう。
047-88
だから、低気圧を運んでいる時のジェット気流の実際の姿を示そう
とはしないのである。さて、もう一つのトリックは、低気圧の発生
やジェット気流に乗ろうとする時の実際の姿を示さないことだ。
047-89
いや、実際の姿どころか、創作マンガのCGアニメさえ示さないの
である。ジェット気流が大層お好きな英国人は、(嵐をもたらす)低
気圧にはちっとも関心が無いということか。
047-90
ジェット気流が吹き抜けるゾーンでは、低気圧は発生出来ないし、
低気圧が発生するエリアでは、ジェット気流が吹き抜けてくれない
のだから、こうした奇妙な態度をとるのは当然のことである。
047-91
なんてことはない、「ジェット気流」神話とは、説明がうまくいき
そうな現象だけを(それも『上書き』というトリックを用いて)対象
にすることで成り立っていたペテンにすぎなかったのである。
047-92
発見の歴史を思い出せばすぐにわかるように、そもそもジェット気
流とは、航空機から見た大気循環の『見かけ上の』姿(の一部)にす
ぎないのであり、全く主観的な「大気循環」観でしかないのだ。
047-93
確かに「航空」の世界にとっては便利な道具であろうが、低気圧な
ど(の振る舞いの説明)には通用しない道具である。なぜなら、航空
機と低気圧などとの間には、物性的にかなりの相違があるからだ。
047-94
まず、航空機には、(低気圧などには無い)人間が操縦可能な舵や推
進力機能がある。そして、もう一つ重要な相違点は、低気圧などと
比べると、サイズなどが桁違いに小さいことだ。
047-95
これ(後者)は、航空機がジェット気流に与える影響が無視できるほ
ど小さいということを示すものだ。事実、たとえば航空機がジェッ
ト気流を大きく蛇行させるといったことは起こらない。
047-96
だからこそ、ジェット気流を空(そら)における神(絶対的支配者)の
地位に祭り上げることが可能だったのである。対して、低気圧など
の場合は、話が全く違ってくる。
047-97
何しろ、こちらは、ジェット気流を(時には逆行させるほど)大きく
蛇行させるほど大きな影響を及ぼすのである。これでは、ジェット
気流の権威は「神」どころか「ただの人」ぐらいにしかならない。
047-98
この主従関係の崩壊は当然のことだ。なぜなら、ジェット気流も、
低気圧なども、『大気循環の一部を、人間が勝手に切り出して、独
立させ、名前を付けただけのもの』にすぎないからだ。
047-99
低気圧などを移動させるのは、ジェット気流ではない。ジェット気
流という虚像を生み出す大気循環だ。ジェット気流が異分野向けの
道具であることを、気象屋どもはすっかり忘れてしまっている。
047-100
ちなみに、この『ジェット気流という虚像を生み出し、低気圧など
を移動させる大気循環』は、極地と赤道付近との間に生じる大気循
環で、地球上では最大の(それこそ、地球規模の)大気循環である。
047-101
しかも、季節などによる多少の変動はあるものの、ほぼ恒常的に生
じている大気循環である。だから、これが生み出す虚像であるジェ
ット気流が低気圧などを移動させているように見えてしまうのだ。
047-102
ちなみに、航空機から、この大気循環の全体の姿を見ることは、と
てもできない。航空機から認識可能なのは、この大気循環の一部が
機体を直撃することにより生じる力学的作用だけである。
047-103
だから、「ジェット気流が航空機を押し流そうとする」という見方
になってしまうのである。実際、航空機は機体を直撃する大気(の
流れ)から力を受けるのだから、これは無理もない。
047-104
むしろ、ここで厳しく批判されなければならないのは、『人間が勝
手に大気循環から切り出してきたもの(たとえば、低気圧など)は、
航空機と同様に扱われてしまうことになる』という点だ。
047-105
つまり、大気循環から切り出されたものは、大気循環とは無縁のも
のということになり、故に、大気循環との相互の影響の及ぼし合い
は無いことにされてしまうのだ。
047-106
それ故、大気循環からの影響は受けないことになる。すると、影響
を及ぼしてくるのは、航空機の場合と同様に、それを直撃してくる
ジェット気流…ということになってしまうのである。
047-107
かくして「ジェット気流が運んでくる」という迷信が生み出された
わけであるが、このような間違った結論に到ってしまった一番の原
因は、大気循環を切り刻んでバラバラにしてしまったことにある。
047-108
もうお気付きのように、ジェット気流にしろ、低気圧などにしろ、
気象予報屋たちがよく用いる道具(概念)は、どれも、大気循環から
その一部分を切り出してくることによって造られたものなのだ。
047-109
だから、それらの相互の関係や、大気循環との関係が、見えなくな
ってしまっているのだ。また、それ故に、まして、地表(海面)との
関係など、全く見えてこないことになる。
047-110
だから、地表(海面)温度の低さが下降気流(→寒気)を生じさせ、そ
の影響で、ジェット気流(という虚像)が低緯度へ蛇行してしまうと
いう事実も、全く見えてはこないのである。
047-111
いや、それ以前に、ジェット気流が大気循環の一部(を切り出して
きて東西に連ねたもの)であることさえ見えない学習障害者たちを
大量生産している。それも「専門家」たちの中にまで。
047-112
こうしてみると、大気循環を切り刻んでバラバラにする行為が、如
何に反科学的な蛮行であるか、わかるだろう。なのに、そうまでし
て道具を造ったのは、その道具が予報にそこそこ役立つからだ。
047-113
たとえば、ジェット気流は、『ジェット気流(という虚像)を発生さ
せ、なおかつ、低気圧などを移動させる大気循環』の状態を大雑把
に把握するのに役立つ。
047-114
それ故、低気圧などの動きを大雑把に予想するのに役立つ。一方、
高気圧や低気圧・前線・気圧の谷などは、好天・悪天などの天気や
風などの予想にそこそこ役立つ。
047-115
つまり、天気予報にそこそこ役立つのである。とはいうものの、役
に立つのは、せいぜい2〜3日先のことぐらいまでだ。物理的には
ナンセンスな人工物なのだから、これは当然のことである。
047-116
それ故、使い方さえ誤らなければ確かに便利な道具(概念)と言える
のだが、今時の気象屋どもの誤用・乱用ぶりを見せつけられると、
やはり、弊害の方が圧倒的に大きいと言わざるを得なくなるのだ。
047-117
事実、彼らは、それらを『人が造った道具』とは思ってはおらず、
『気象現象における根元的なもの』とみなしてしまっている。これ
が、いわゆる偏西風原理主義と気圧原理主義という思想である。
047-118
偏西風原理主義と気圧原理主義は、真の原因が大気循環であること
を見えなくしてしまうニセ科学思想である。大気循環を斬殺して造
った道具を絶対視するのだから、これは当然のことである。
047-119
大気循環を斬殺して造られた道具は、また、その便利さ故に、人を
知の堕落へと誘惑する。大気循環についての考察を面倒がる(∴し
ない)怠け者を大量生産するのだ。事実、そうなっている。
047-120
かくも益より害の方が大きい道具が重要視されるようになった一番
の理由は、ハリケーンの情報表現に役立つものだからである。熱帯
低気圧の位置や勢力などを示す「しるし」として役に立つのだ。
047-121
ハリケーンは米国に大きな被害をもたらす自然災害の一つである。
豊かな国である米国は、早くから衛星や航空機などを用いて、ハリ
ケーンの観測(監視、追跡)に力を入れてきた。
047-122
そんなハリケーンに関する情報で最も重要なのは、現在位置と今後
の進路であろう。だが、大気循環による説明では、わかりにくい。
「しるし」となる道具を使った表現の方が、ずっとわかりやすい。
047-123
そんなわけで、この道具が歓迎されたのである。また、そうしたわ
かりやすさ故に、ハリケーン以外の移動性の嵐についても、その情
報表現手段として、この道具は歓迎されることになる。
047-124
実際、この道具は、米国以外でも、移動性の嵐に見舞われる国であ
る英国や日本などで偏愛されている。そして、案の定、これらの国
々では、気圧原理主義や偏西風原理主義が人気を博している。
047-125
また、さらに興味深いことに、これらの国々では、「水蒸気のエネ
ルギー」論や、その進化形である「湿った空気(が原因)」論が、超
人気なのである。これは決して偶然ではない。
047-126
大気循環を斬殺して造られた道具は、「しるし」の機能しか有して
おらず、気象現象を説明する機能は有していない。どぎついたとえ
をするならば、それは生首のようなものだ。
047-127
生首は、手足が無く、また、死体の一部でしかないので、動くこと
も(何かを)動かすことも出来ない。大気循環を斬殺して造られた道
具も、これと似たようなものだ。
047-128
胴体から切り離されてしまった頭部同様、大気循環から切り離され
ることによって造られた道具は、大気循環との関連が断ち切られて
おり、故に、地表(海面)との関連も断ち切られてしまっている。
047-129
このため、(道具)自身の移動や変形(蛇行等)はおろか、気流(風)や
雲についてすら、ろくに説明できないのである。そこで頼りにされ
るのが『水蒸気』や『空気の湿り』を主役にしたニセ科学なのだ。
047-130
地表(海面)との関連が無ければ、下降・上昇気流は起こり得ず、故
に、いかなる気流(風)も説明がつかないし、気圧の高低も説明がつ
かない。また、雲の発生に必要なH2Oの供給源も説明できない。
047-131
「水蒸気のエネルギー」論というニセ科学は、気流(風)の問題につ
いて弁解してくれる。「水蒸気のエネルギー」が空気に運動エネル
ギーを与えて空気を運動させ、気流(風)を起こすというわけだ。
047-132
もちろん、これは、前にも指摘したように、蒸気機関のイメージを
利用した素人向けの騙しだ。水蒸気というものに運動を起こす能力
など無い。如何にも英国的な騙しだ。
047-133
念のため復習しておくと、蒸気機関とは、沸点温度に達したH2Oが
液相から気相へ相転移する際に起きる急激な体積膨張を利用して運
動エネルギーを得ようとする機関だ。
047-134
実際の海水温は沸点温度よりも何十度も低いのであるから、蒸気機
関のような現象は物理的に起こり得ない。従って、「水蒸気のエネ
ルギー」論は全く成立し得ない。
047-135
この点では、「水蒸気のエネルギー」論の進化形にすぎない「湿っ
た空気(が原因)」論も全く同じである。ただし、こちらは、雲の発
生の問題の弁解には、なお利用が可能となる。
047-136
なぜなら、「湿った空気」には雲の発生に必要なH2Oが含まれてい
るはずだからだ。また、それ故に、低気圧(特に台風)などから少し
離れた所に発生する雲のインチキ説明にも利用できることになる。
047-137
なぜなら、「湿った空気」論の世界では、(流れ込んでくる)空気が
湿ってさえいれば雲が発生することになっているからである。もち
ろん、現実の世界では、物質の法則が、それを許しはしない。
047-138
実際、人間が吐く息は、湿っているのに(体温の温度で)雲を発生さ
せることはない。吐く息が白くなるためには、気温が低くなければ
ならない。つまり、冷やされる必要があるのだ。
047-139
このように、「空気」が「湿っ」ているだけでは雲は発生せず、冷
やされる必要があるのである。そして、そのためには、寒気と出合
うか、そうでなければ、上昇する必要がある。
047-140
「湿った空気」が山(脈)にぶつかれば上昇することになるが、洋上
では不可能である。また、地表(海面)から温められても上昇し得る
が、温帯(特に洋上)では温度が十分な高さにはならず無理だろう。
047-141
特に夜間や昼間曇っていた場合などはそうである。実際、地表(海
面)からの空気の上昇が起きていないエリアでも、雲の発生は起き
ているのだ。となると、一番の要因となるのは寒気だろう。
047-142
ちなみに、寒気には、(湿った)空気を冷やす能力に加え、(湿った)
空気を上昇させる能力もある。実際、雲が発生してる所(の付近)に
は前線が存在している場合が少なくないのだ。
047-143
というか、前線というものは、雲の発生・発達により、その存在を
知るというのが、気象観測の実状なのである。それはともかく、前
線が存在すれば、(その辺りに)寒気が必ず存在するものだ。
047-144
つまり、寒気が真犯人なのである。そして、寒気の分布のしかたが
単純でなくなると、前線の様も教科書に出てくるような単純なもの
ではなくなり、思わぬ所に思わぬ形で雲が発生したりするのだ。
047-145
ちなみに、寒気の分布のしかたは、冬は比較的単純である場合が多
いが、冬以外の季節は複雑なものになることがままある。寒気の発
生が途切れるため、不規則な塊状になって移動するからだ。
047-146
それ故、最も懸念されるのは、観測者が、寒気の分布状態(前線の
形状)を、教科書に出てくるような単純なパターン(テンプレート)
に無理矢理当てはめて把握(認識)しようとすることなのである。
047-147
そんなことをされては、寒気の分布状態を正確かつ十分に把握する
ことが出来なくなってしまう。従って、異常気象の予測はおろか、
その原因が寒気であることを理解することも出来なくなる。
047-148
寒気(や前線)は直接見えるものではないのだから、それはいくらで
も起こり得ることである。しかも、気象観測という事業は検証され
ているわけではないのだから、なおさらである。
047-149
話が後回しになってしまったが、寒気には(自分よりも温度が高い)
空気を湿らせる能力もある。気象屋どもの言う「湿った空気」は、
実は、この能力によって生産されているものなのだ。
047-150
空気の温度が下がると、H2Oを気体の状態で含むことができる量が
減少するため、H2Oが液体(や固体)の状態になりやすくなる。それ
故、雲を発生(発達)させやすい「空気」になるのだ。
047-151
気象屋どもの言う「湿った空気」とは、実は、こうして生じた「空
気」のことなのである。地球温暖化の進行で海水温が上昇している
から空気の湿り気が増しているというのは、真っ赤な嘘である。
047-152
なぜなら、海水は温暖化を抑える働きをしていることになっていた
はずだからである。これは、空気(大気)の方が海水よりも先に温暖
化する(高温になる)ことを意味する。
047-153
空気は高温になるとH2Oを気体の状態で含むことができる量が増え
るので、雲は発生(発達)しにくくなる。また、温室効果で温暖化が
進行する場合は寒気が発生しにくくなるのだから、なおさらだ。
047-154
ついでに指摘しておくと、上空(高空)の気温が高くなると、上空の
空気が軽くなってしまうので、上昇気流(→雲の発生・発達)が弱ま
ってしまう。
047-155
このように、海水により抑制される温暖化により、「空気」が「湿
っ」てくる(雲を発生・発達させやすい「空気」になってくる)とい
うことは、物理的にあり得ないことなのである。
047-156
海水によって抑えられる温暖化の場合、海では(大気冷却→下降気
流→)高気圧が発達しやすく、低気圧は発達しにくい。従って、台
風なども発達しにくいはずなのである。
047-157
つまり、嵐の強大化の原因として『海水温の高さ』をネタにするこ
とが出来ることからして、海水により抑えられる温暖化(=温室効
果による温暖化)が起きていない何よりの証拠なのである。
047-158
そういえば、台風が強大化した原因を『水温が高い海域を通過した
ため』とする説があるようだが、これは『その(水温が高い)海域で
は台風は発生しなかった』ということを証明するものだ。
047-159
実は、台風は、最も水温が高い海域よりも少し東側の海域で発生す
るのだ。その海域に、大陸産の寒気が(大気の大循環により)運ばれ
てくることで、大きな温度差が生じ、台風が発生するのである。
047-160
ちなみに、(大陸産の)寒気が(低緯度海域に)流れ込む位置が東に寄
ってしまうのは、太平洋高気圧(の下降気流や空気の吹き出しなど)
が、その障害となるからである。
047-161
寒気は、それこそ「太平洋高気圧の縁を回るように」して、これを
迂回し、低緯度海域へと到達する。ただし、その経路は、よく話題
にされる経路とは(高気圧を挟んで)反対側の経路となる。
047-162
つまり、高気圧の西側を北上する経路ではなく、東側を南下する経
路(北側→東側→南側と回る経路)である。破廉恥な気象屋どもは、
こちら側の「縁」(経路)については触れたがらない。
047-163
それはともかく、太平洋高気圧を迂回して低緯度海域に流れ込んだ
寒気は、まず熱帯低気圧を発生させることになるわけだが、その後
は低緯度を西方に移動することになる。
047-164
すると、寒気と暖気の境目も西方に移動することになるので、熱帯
低気圧も西方に移動していくことになる。一方、水温は、貿易風に
よる吹き寄せにより、西の方ほど高くなっている。
047-165
それ故、寒気が西に進むほど温度差が大きくなるため、熱帯低気圧
が発達することになるわけである。台風の発生・発達とは、このよ
うに、寒気の関与があって起きるものなのだ。
047-166
だからこそ、海水温が高い(もしくは、高くなる)だけでは、台風は
発生しないのである。寒気(の流れ込み)がなければ、熱帯低気圧の
発生すら起きないのだ。
047-167
逆に、海水温が低くても、寒気の「流れ込み」があれば、風の発生
はもちろん、雲の発生・発達も起きるのだ。ちなみに、後者は、寒
気が「空気」を「湿った」状態にするということを意味している。
047-168
さらに指摘すると、寒気異常発生の原因となる宇宙線には、水蒸気
(気体)を雲に成長させる能力があるわけだから、「空気」を「湿っ
た」状態にする能力があることになる。
047-169
話を台風と寒気に戻すと、(低緯度海域に流れ込んだ)寒気には貿易
風を強化する能力があるわけだから、台風が通過(発達)する海域、
すなわち、西方の海域の水温を高める能力があることになる。
047-170
こうしてみると、「(水)蒸気」や「湿った空気」はおろか、その元
とされる「海水温の上昇」でさえ、根元的なものではないことがわ
かるだろう。
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