046-01
犬のような「専門家」どもに関するこれ以上の告発話はまた別の機
会に譲るとして、ここでは、台風の話が出たついでに、台風に関す
る体制側の騙しの手口の告発をしたいと思う。

046-02
というのは、それは、これまで話した偏西風原理主義や海洋原理主
義の復習となる話である上に、この後に話す予定の気圧原理主義の
話につながる話だからだ。

046-03
まずは、既に指摘したように、台風の発生原因を海水温の高さ(だ
け)のせいにしたことだ。しかも、海水温が高くなった本当の原因
を隠蔽したのである。(地球温暖化のせいにした。)

046-04
海水温が高くなった本当の原因は、二つ。一つは、ラニーニャ気味
であることだ。これは、大陸で例年より多く発生した寒気団が、大
気の大循環により洋上に運ばれ、貿易風を強めることで起きる。

046-05
もう一つは、(主に)中緯度海域の海水温を高くした原因なのだが、
例年だと梅雨時に発達するオホーツク海高気圧が今年は発達しなか
ったことである。

046-06
オホーツク海高気圧からは冷たい空気が吹き出してくる。これが梅
雨前線の一因となるのだが、さらに、海水を冷やし、寒流を勢いづ
ける働きもする。従って、それが弱まれば、海水温は高くなる。

046-07
オホーツク海高気圧の発達を妨げたのは、長くて寒かった冬のせい
で大陸高緯度の雪解けが遅れ、陸が温まりにくく、上昇気流(→低
気圧)が発生しにくかったことだ。

046-08
高緯度でも、梅雨時の頃になると、積雪が無ければ、海よりも陸の
方が高温になる。それ故、オホーツク海の緯度では、西低東高の気
圧配置になる。

046-09
これは、中緯度における冬の気圧配置と逆の関係になっている。そ
こで、エルニーニョの冬を思い出して欲しい。例年だと低気圧が発
達する海側が低温になることで、西高東低の気圧配置が弱まる。

046-10
これと同じように、梅雨時のオホーツク海の緯度で陸側が低温にな
れば、東高西低の気圧配置が弱まることになる。かくして、オホー
ツク海高気圧の発達が妨げられたのだ。

046-11
その結果、(既に指摘したように)海水温が高くなったほか、梅雨前
線が発達せず(∴好天に恵まれた)、梅雨明けも大いに早まることに
なったのだ。これらは、猛暑の原因にもなった。

046-12
このように、海水温が高くなった原因は、いずれも地球温暖化など
ではなく低温なのだ。つまり、体制側は、台風発生の原因だけでな
く、そのまた原因でも大嘘を吐いているのである。

046-13
もうお気付きのように、これは海洋原理主義による騙しであり、そ
れにより、寒気の働き(関与)を隠蔽することもしている。そして、
これが、台風を大型に見せるという更なる騙しを可能にするのだ。

046-14
それは、具体的に言うと、寒気を隠すことで前線または気圧の谷を
隠すという騙しである。ここで気付いて欲しいのは、寒気は台風だ
けでなく前線や気圧の谷をも発生させ得るということだ。

046-15
すると、台風を発生させるような寒気団が大陸から低緯度海域に運
ばれてくるような時には、前線や気圧の谷が発生して日本に接近し
てくることが起こり得ることになる。

046-16
実際、そういうことが起こることがあるのだが、寒気の存在(やか
かわり)が否定されてしまうと、それは起こり得ないことになって
しまうだろう。実際に起こっていても。

046-17
つまり、前線や気圧の谷が発生・存在していても、発生・存在して
いないことにされてしまうのである。一方、前線や気圧の谷による
気象現象(風や雨など)は発生しているのだから、大問題となる。

046-18
そこで、体制側は、それをいいことに、本当は前線や気圧の谷によ
って生じている気象現象を、「台風のせい」というにしてしまうの
である。(いわゆる『すり替え』トリック。)

046-19
すると、台風の影響が及ぶ範囲(たとえば、強風域)が(前線や気圧
の谷による分だけ)広がることになるだろう。こうして、台風を実
際よりも大型に表現することができてしまうのである。

046-20
ちなみに、このトリックで役に立つのが、強風域や暴風域の表現で
用いられる真円表現である。これは、本来、安全のために「域」を
広めにとる表現だ。

046-21
台風の完璧な予測は難しいので、「域」全体が完全に納まるような
真円で表現する。そのために、実際の「域」よりも広い「域」にな
ってしまうわけである。安全のためには仕方のないことだ。

046-22
ところが、体制側は、これを、台風を「大型」に仕立て上げる騙し
に利用するのである。前線もしくは気圧の谷のせいで強風が吹くエ
リアをも「台風の強風域」として包含する真円を描くのだ。

046-23
すると、強風域が大きく(広く)なることになる。こうして、台風を
「大型」に仕立て上げることができるというわけである。実際、こ
のトリックは、台風18号で用いられた。

046-24
「地球温暖化の影響」という騙しの一つに『台風の大型化』がある
ことを忘れてはならない。ちなみに、このトリックを素人相手に用
いる際に大いに役立つのが、雲の映像である。

046-25
つまり、前線や気圧の谷の存在を隠蔽してしまえば、それらによる
雲の分だけ、「台風の雲」が存在する範囲が大きくなるので、台風
を「大型」と信じ込ませることが出来るというわけである。

046-26
この『雲をネタに、視覚に訴えて、騙す』という手口は、偏西風原
理主義の手口と全く同じである。実は、「偏西風(上空の風)」は、
台風の進路や速度に関するトリックで用いられているのだ。

046-27
たとえば、台風が進む速度が遅い場合については「上空の風(偏西
風)から離れているから」と説明しておきながら、速い場合につい
ては「上空の風が南に蛇行するから」などと説明するのだ。

046-28
しかも、ある時は「離れている」とした「上空の風(偏西風)」が、
なぜ別の時は「南に蛇行する」ということにしたのか、その理由を
説明しないのである。

046-29
無理もない。なぜなら、「上空の風(偏西風)」を「南に蛇行」させ
たのは、大陸からの寒気だからだ。しかも、台風の出現とタイミン
グが合っていたのでは、余計、都合が悪い。

046-30
なぜなら、台風の発生や発達に『大陸からの寒気』がかかわってい
ることがバレてしまうからだ。しかも、「上空の風(偏西風)」の南
への蛇行は、高海水温では起こり得ない現象だ。

046-31
さて、台風が進む速度が遅い理由として、体制側がもう一つ示して
いるトリックが、『太平洋高気圧の東方への退き』である。これは
「太平洋高気圧の縁を回る気流」論に基づくものだ。

046-32
高気圧から(その外側へ向かって)吹き出した気流は、地球の自転の
影響を受けて、高気圧の縁(端)を(北半球なら時計回りに)回るよう
な向きの気流になる。これを利用するわけである。

046-33
つまり、「太平洋高気圧が東方へ退くと、その縁を回るように流れ
る気流に台風が乗れなくなるので、進む速度が遅くなる」とするわ
けである。

046-34
このトリックには(少なくとも)二つのごまかしがある。まず一つめ
は「なぜ太平洋高気圧が(このタイミングで)東方へ退いたのか?」
ということの説明が無いことである。

046-35
それもそのはずで、大陸から寒気が前線や気圧の谷などの形態をな
してやって来ると、太平洋高気圧が東方に追いやられる現象が起き
るものだからである。

046-36
つまり、寒気のことに気付かれたくなかったために、説明しなかっ
たのだ。次にもう一つのごまかしだが、それは『高気圧の縁』の決
め方が全く恣意的で御都合主義的であることである。

046-37
高気圧とは、「気圧が何ヘクトパスカル以上」といったような絶対
的な基準で決まるものではない。「周囲に比べて気圧が高くなって
いる」という相対的な評価で決まるものである。

046-38
従って、「高気圧の縁」とは、「何ヘクトパスカルのエリアだから
縁ということになる」といったような気圧の絶対的な数値で決めら
れるものではないわけである。

046-39
では、気圧の相対的な値計算で決められるものなのかというと、そ
んな単純なものでもない。なぜなら、周囲の低気圧や前線や気圧の
谷さらには他の高気圧などが複雑に絡んでくることだからである。

046-40
従って、理論的には、気圧配置や等圧線の様などから、勘と経験に
より、「大体、この辺り」と推測することぐらいしかできないとい
うのが実状なのである。

046-41
実際には、雲の動きから得た気流のデータにより判断している。つ
まり、『気流の向き』が『高気圧の中心を回るような向き』になっ
ている部分の最も外側の部分を縁とするというわけである。

046-42
だが、これでは、答えを見て言っているだけのカンニングではない
か。このように、「高気圧の縁」は、偏西風原理主義の「偏西風」
と同種・同類の全く空虚な概念なのである。

046-43
既に指摘したように、「高気圧の縁」は、高気圧だけで決まるもの
ではなく、周囲の低気圧や前線や気圧の谷や他の高気圧に左右され
るものだ。そして、そのうちの前三者は、寒気で生じる。

046-44
また、残る一者(他の高気圧)も、その東側から南(低緯度)側では寒
気が吹き出してくるものである。つまり、どれも、寒気をもたらし
得るものなのだ。

046-45
そして、その寒気が、高気圧の東側を回る温かい空気の流れと出合
えば、雲が発生・発達し、弧状の雲の帯が生じる。これが、体制側
の言う「高気圧の縁」の正体である。

046-46
だからこそ、「高気圧の縁」は、観測により判断(確認)することが
できるのであり、また、夏の大雨・豪雨の原因の(疑似科学的)説明
に利用されるのである。

046-47
さらに、以上の話から、「高気圧の縁」という概念が、実は、寒気
の働きを隠蔽するためのトリックであることも見えてくるだろう。
この点については、後で改めて触れることにする。

046-48
ここで改めて指摘しておきたいのが、「高気圧の縁」の決め方が全
く御都合主義的であることである。なんと、雲が(ほとんど)無いエ
リアを「縁」とすることがあるのだ。

046-49
これは夏の猛暑の説明の際に用いられるもので、既述の「縁」より
も内側に「縁」を定める。(熱波の原因となる)暖気の流れ込みの説
明では、雲があっては困るからだ。

046-50
このように、「高気圧の縁」は、その時の都合で定め方を変えてし
まうという、実にいい加減な概念なのだ。そういえば、「高気圧の
縁」は、高気圧の西側にしか定められない。

046-51
つまり、寒気が吹き出してくる東側や南側には「縁」の存在を主張
しないのだ。このことからも、「高気圧の縁」が、寒気の働きを認
めたくない連中のトリックであることがわかるだろう。

046-52
つまり、なんでもかんでも高温(→温暖化)のせいにするためのトリ
ックの一つにすぎないわけである。しかも、太平洋高気圧の場合、
海洋原理主義に結び付けるためのトリックにもなるのだ。

046-53
なぜなら、太平洋高気圧は、(北)太平洋西域の低緯度海域の海水温
が上昇することによって発達する高気圧だからだ。それ故、根源を
「海水温」というにしてしまうことが可能なわけである。

046-54
こうしてみると、この後に話す予定の気圧原理主義という疑似科学
思想の背後には、海洋原理主義が黒幕として存在していることに気
付くだろう。

046-55
ちなみに、太平洋高気圧の発達の原因となる海水温上昇は、貿易風
の影響により起きる現象である。つまり、「太平洋高気圧の縁」論
は、貿易風の働きを隠蔽するための疑似科学でもあるのである。

046-56
それにしても、「偏西風」のことは、あれだけ祭り上げておきなが
ら、貿易風のことは、こうも無視するとは、風について依怙贔屓を
している。依怙贔屓は、環境ファシズムの神髄である。

046-57
(話が少々逸れるが)風について依怙贔屓をし、本当は重要な風の働
きを無視するような連中が、風力発電の有害性を認めるわけがある
まい。これが、体制側の「専門家」の実態なのである。

046-58
それはともかく、既に述べたように、太平洋高気圧は貿易風に左右
され、貿易風は大陸からの寒気に左右される。従って、太平洋高気
圧は根元的なものには全然なり得ないはずなのだ。

046-59
なのに、体制側の自称「科学」の世界では、根元的なものにされて
いる。このように「気圧」関連の概念を根元的なものとする疑似科
学思想のことを、以後、「気圧原理主義」と呼ぶことにする。

046-60
ちなみに、気圧原理主義者たちには、「気圧」関連の概念のうち、
特に高気圧を依怙贔屓したがる傾向がある。これを、以後、「高気
圧原理主義」と呼ぶことにする。

046-61
気圧原理主義者たちはまた、高気圧のうち、たとえば太平洋高気圧
のような特定の高気圧を依怙贔屓する傾向がある。これを、以後、
「特定高気圧原理主義」と呼ぶことにする。

046-62
気圧原理主義の狂気や破廉恥については後で詳解することにして、
フィリピンを襲った台風30号が見せつけたある重要な事実をここで
再認識したい。それは『風が海水を動かす』という事実である。

046-63
あの巨大津波のような高潮の最大の要因となったのは、台風の風で
ある。風が、海水を吹き寄せた(押し寄せさせた)のだ。そして、こ
のことが、真相暴きのための重要な鍵となってくるのである。

046-64
まず第一に、これは、風が(局所的にではあるが)海面を上昇させる
ことがあることを示している。となると、島などの水没は「地球温
暖化のせい」とは断言できなくなるだろう。

046-65
近年は太陽活動が低下した状態が続いており、その影響で、風を強
化する寒気の発生が活発になっているのだから、これが原因で水没
(海面上昇)が起きる可能性は十分あり得る。

046-66
世界の海面上昇が一様ではないことを考えると、その可能性はかな
り高いと言える。加えて、風は波を起こすが、これは海岸浸食の原
因となり得る現象である。

046-67
実際、水没の危機が騒がれている島々では、海岸浸食が問題になっ
ているケースがほとんどなのだ。しかも、水没をCO2のせいにする
国々は、護岸工事やそのための援助には全くの無関心なのである。

046-68
ところで、風が吹いても海水全体の量が増えるわけではないのだか
ら、海面が上昇するエリアがあれば、必ず、その逆に、海面が低下
するエリアもあるはずである。

046-69
つまり、これは『風には海水をどこかに追いやる能力もある』とい
うことを表している。そして、そうした風が吹く所では、その風の
おかげで水没を免れていることになる。

046-70
従って、そうした風を風力発電に利用してしまうと、その風が弱め
られて海水が追いやられなくなった分だけ水位が上昇し、水没が起
こりやすくなってしまうことになるのである。

046-71
一方、風力発電に利用される風は(ほぼ)恒常的に吹く風である場合
が多いので、その影響(水位上昇)も(ほぼ)恒常的なものとなる場合
が多いということになる。

046-72
つまり、水没の危機に見舞われるようになるわけである。興味深い
ことに、風力発電の盛んな欧州のある地域が水没の危機に見舞われ
ているのだそうだ。

046-73
ちなみに、陸から海(の沖)の方に向かって吹く風のうち、川を下る
ように吹く風は、障害物が少ない場合が多いので、風力発電に適し
ている場合が多い。

046-74
そのため風力発電に利用したくなるのだが、そういう誘惑に負けて
しまうと、水没の危険性を高めることになってしまうのである。特
に傾斜が極めて緩やかな所では、水没の危険性は確実に高まる。

046-75
実際、以前、海外のあるTV局の報道番組が取り上げていたのは、風
力発電施設がいくつも設けられている傾斜がほとんどない川のある
所であった。

046-76
従って、水没の原因が風力発電だったとしても、少しも驚くべきこ
とではないのだ。代償(犠牲)無きエネルギーなどというものは、現
実世界には存在しない。

046-77
話を台風に戻そう。最近、体制側の「専門家」どもは、「地球温暖
化のせいで海水温が高くなったから、寒気がやってくると強大な台
風が発生するようになったのだ」という屁理屈をこね回し始めた。

046-78
この屁理屈の極めて悪質なところは、(強大な)台風が発生する原因
が(大きな)温度差であること、そして、それに寒気が関係している
ことを認めた上で、「地球温暖化」にこじつけている点だ。

046-79
もちろん、この屁理屈の論理は自己矛盾している。なぜなら、地球
温暖化の原因は温室効果の増大だからだ。そんな状況で、大きな温
度差を生み出すことが出来る寒気が発生し得るわけがない。

046-80
体制側の「専門家」どもは、海洋原理主義者なので、陸での寒気の
発生のメカニズムに関して全くの無知である。事実、温室効果の影
響すら理解していない。

046-81
何しろ、彼らは、陸で寒気が発生するとは思っていない。寒気は全
て北極(海)で発生すると思っている。だから、「北極の寒気が押し
出されるから寒くなる」などとほざくのだ。

046-82
そのくせ、何が北極の寒気を押し出すのかを説明しない。それもそ
のはず。彼らが「北極の寒気」と呼ぶのは、実は、『北極の寒気』
に『大陸で発生した寒気』を組み込んだもののことなのだ。

046-83
このため、大陸での寒気の発生が盛んになる(鈍る)と、「北極の寒
気」が南へ「押し出された」(北へ押し上げられた)ように見えてし
まうことになるわけである。

046-84
特に、南へ「押し出された」部分と北へ押し上げられた部分の両方
が存在する場合は、なおさら、そのように錯覚しがちになることで
あろう。

046-85
一方、陸(と海)の分布は経度により異なる。また、陸での寒気の発
生は、雲の分布や海水温により変化する。おまけに、陸から海へ吹
き出した寒気は、海水温を変化させる。

046-86
それ故、陸での発生が盛んになる部分と鈍る部分が生じ得るわけで
あり、また、それらの部分の分布状態が時間の経過とともに変化す
ることも十分起こり得るのである。

046-87
以上のことを考えれば、「北極の寒気が押し出される」現象の真相
は明白であろう。第一、寒気が押し出されたのであれば、『寒気を
押し出したもの』の高温のせいで北極の氷が減少するはずである。

046-88
なぜなら、「温暖化」に結び付けられるものである以上、『寒気を
押し出したもの』は『北極の大気(寒気)よりも高温のもの』でしか
あり得ないはずだからである。

046-89
だが(もちろん)、冬のこんな時期に「北極の氷が解けて減少した」
などという報告は、無い。「北極の寒気が押し出されるから寒くな
る」説は、やはり疑似科学の騙しなのだ。

046-90
そういえば、昨年、北極をネタにした断末魔的な疑似科学が登場し
た。それは「北極の温暖化(氷の減少)が寒波を強める」という疑似
科学である。これ、なんと、日本製なのだ!

046-91
少し前までは「北極海氷の減少が温暖化を加速する」などとほざい
ていたくせに、その予測に合わない現象が起きると、今度は「寒波
を強める」とするとは、何とも恥知らずな自己矛盾である。

046-92
それはともかく、この疑似科学のポイントは、北極の氷が喪失した
エリアで発生・発達する低気圧である。この低気圧が『寒気を吹き
出す高気圧』を強める(∴寒波が強まる)としているのだ。

046-93
なるほど、確かに、低気圧は高空では大気を吹き出すので、高空経
由で高気圧に大気を供給することになり、高気圧から吹き出す大気
の量を増やすことにはなる。だが、低空(地表付近)では逆なのだ!

046-94
つまり、大気を吸い込むのである。それ故、高気圧から吹き出され
た大気(の一部)も、この新たに発生・発達した低気圧に吸い込まれ
てしまうことになるのである。

046-95
従って、高気圧から吹き出す大気の総量が増えても、この低気圧以
外の方向、すなわち、日本などのような中低緯度への大気(寒気)の
吹き出し量は(ほとんど)増えないことになってしまうのである。

046-96
かくして、「北極の温暖化(氷の減少)が寒波を強める」論は完全崩
壊するのである。ところで、この疑似科学には、興味深いトリック
がいくつか用いられている。その一つが、保存則無視である。

046-97
(寒気を吹き出す)高気圧からの大気の吹き出し量について、低気圧
による吸い込みによる減少分を無視している。風力発電無害論と同
種のトリックを用いているのだ。

046-98
トリックその2は、低気圧による吸い込み分を無視して、高気圧か
らの吹き出し量の増加分を全ての方位・方角・方向に平等に配分し
ていることである。これは悪平等というものだ。

046-99
もしそのような配分がされるのなら、等圧線は同心円の真円になる
はずだ。もちろん、実態は違う。これは、物質の世界に悪平等思想
という政治思想を持ち込んだ思想偏執狂的疑似科学である。

046-100
一方、悪平等主義者は、概して、選民主義的な依怙贔屓や差別が大
好きなものである。事実、彼らは、高気圧からの大気の吹き出し量
の増加分を、中低緯度にばかり配分している。

046-101
逆に、高緯度には、増加分の配分はおろか、吹き出しそのものを認
めないのである。高緯度には、低気圧、すなわち、氷が無い北極海
域が存在するということに気付くと、その破廉恥な動機がわかる。

046-102
つまり、高気圧から吹き出してくる大気(寒気!)により、海面が冷
やされて凍結しまうのである。これでは、理論が成り立たなくなっ
てしまう。だから、認めないのである。

046-103
こうしてみると、「北極の温暖化(氷の減少)が寒波を強める」論は
「北極の氷は、無くなっても再生される」という理論を部分的に盗
んで作った(疑似科学)理論であることに気付くだろう。

046-104
つまり、高気圧からの大気の吹き出し方向を『氷が無くなった北極
海域へ向かう方向』から『中低緯度方向』にすり替えただけのパク
リ作品なのである。

046-105
このように、人の理論などから、自分が欲しいところだけを部分的
に盗み、他の部分は批判し破棄して、自分に都合の良い屁理屈をで
っち上げるトリックのことを、批判的継承という。

046-106
批判的継承は、元々、マルクス主義の中心的教義の一つであり、美
味しいところだけをつまみ食いして詐欺的な空論を構築・提唱する
ことを正当化・審美化するための詭弁であった。

046-107
それが、今では、事実をねじ曲げる(自分たちの都合のいいように
に解釈する)ためのトリックとして用いられているのである。それ
も、西側の文化人たちによって。彼らの正体は明白だろう。

046-108
そもそも、『北極の氷の減少』を『寒波の強まり』の原因に仕立て
上げるという発想からして、批判的継承と言える。正しくは「『北
極の氷の減少』も『寒波の強まり』も原因が同じ現象」だ。

046-109
因果のすり替えも、赤い「専門家」たちが好んで用いる批判的継承
トリックの一種である。それにしても、彼らの言う「寒気を吹き出
す高気圧」とは、どこに発達する高気圧なのだろう?

046-110
もし北極の氷がまだ残っているエリアに発達する高気圧なら、氷が
喪失したエリアに発達するようになった低気圧が邪魔になって、寒
気が中低緯度に吹き出して来られない。

046-111
かといって、大陸で発達する高気圧では、「寒気は北極でしか発生
しない。陸では発生しない」とする彼らの日頃の教義と完全に矛盾
してしまう。

046-112
このような自己矛盾に気付かないのも、人の理論を(部分的に)盗ん
で創られた理論だからだ。盗みを働くのも無理はない。何しろ、彼
らは気象(学)の専門家ではないのだから。

046-113
ちなみに、盗人たちの年齢は30代(発表当時)だそうだ。40代以上の
「専門家」たちは、なぜ同様の理論を思いつかなかったのか? そ
れは、専門家としてはあまりに恥ずかしいゴミクズ理論だからだ。

046-114
また、30代という若さのわりには、理論に(若い人だから可能な)斬
新な発想等が全く見られない。その程度の若造たちが大ブレイクで
きたのは、政治の力が関与したからではないか?

046-115
ちなみに、今年になってからカナダの大学が、温暖化で冬季五輪開
催地が減るという趣旨の研究発表をしたそうだ。だが、北極の温暖
化で寒波が強まるのなら、そのような結論にはならないはずだ。

046-116
要するに、「北極の温暖化(氷の減少)が寒波を強める」論は、世界
からは(それも地球温暖化論者たちからさえも)全然相手にされてい
ないのである。その程度の疑似科学なのだ。

046-117
一方、話は大きく脱線するが、冬季五輪といえば、近年、もともと
気候が比較的温暖な所が開催地に選ばれる傾向が強まっているよう
に思えてならないのは、単なる気のせいか?

046-118
話を「北極の温暖化(氷の減少)が寒波を強める」論批判に戻す。こ
こで、説明し忘れていたことを追加説明しておきたい。それは、低
気圧による大気の吸い込みが高気圧に与える影響についてである。

046-119
実は、低気圧による大気の吸い込みは、高気圧からの大気の吹き出
し(ただし、その低気圧に向かう方向への吹き出し)を活発化させる
効果があるのだ。

046-120
高気圧では、大気が冷やされ下降する現象が起きている。だが、寒
気が充満してくると、温度差が生じにくくなってくるため、大気の
下降(→吹き出し)の勢いが鈍ってくる。

046-121
低気圧による大気の吸い込みは、この充満した寒気を吸い出して除
去することになるので、高気圧における大気の下降(→吹き出し)を
活発化させることになるわけである。

046-122
従って、高気圧からの大気(寒気)の吹き出し量が増すのは、(主に)
新たな『寒気吸い出し役』となる低気圧に向かう方向であって、中
低緯度に向かう方向ではないのである。

046-123
そもそも、気流というものは大気の循環の一部であり、大気の循環
は上昇気流と下降気流の組み合わせで生じるのであるから、これは
当然のことである。

046-124
それに、寒波の原因を北極海氷の減少のせいにしてしまうと、たと
えば日本と米国で代わる代わる気温が(それも、かなり極端に)「寒
⇔暖」と変動する現象が全く説明できなくなってしまう。

046-125
そうした現象が実現するためには、北極の氷が無いエリアが移動し
てくれるのでなければならない。もちろん、氷が無いエリアが(そ
んなに速いスピードで)移動するわけがない。

046-126
ちなみに、先週は米国が「暖」で日本が「寒」、今週は逆に米国が
「寒」で日本が「暖」となっている。NHKをはじめとする日本のマ
スコミは、この都合の悪い気温変動の様を報じていない。

046-127
それにしても奇妙なのは、体制側の連中が「北極の温暖化(氷の減
少)が寒波を強める」論を世間に公表するのに2013年までもの長い
年月を要したことである。こんなことは絶対にあり得ない。

046-128
なぜなら、体制側には地球シミュレーターというスーパー・ツール
があるはずだからだ。地球シミュレーターは、小泉政権の頃から既
に恐怖の大予言をいくつもしていたはずである。

046-129
従って、「北極の温暖化(氷の減少)が寒波を強める」現象も、仮想
地球上で、とっくの昔に再現されていたはずなのであり、また、そ
のメカニズムの解明も一年とかからなかったはずなのだ。

046-130
要するに、地球シミュレーターは「北極の温暖化(氷の減少)が寒波
を強める」現象を再現できてはいなかったのである。やはり、的屋
のシミュレーターだったのだ。

046-131
もっとも、北極の温暖化(氷の減少)によって(中低緯度での)寒波が
強まることは物理的にあり得ないのだから、「シミュレーター自体
は基本的に正しい」と言い張る人がいるかもしれない。

046-132
だが、「北極海氷が減ったのに、中低緯度での寒波が強まってしま
う」という実際に起きている現象の再現はできないのだから、基本
的にさえ正しくないシミュレーターなのである。

046-133
また、大陸の高気圧から吹き出してくる寒気を、氷が無いエリアに
発達する低気圧が吸い寄せることで、北極海氷が再生していく現象
も再現できていない。やはり、的屋のシミュレーターなのだ。

046-134
ちなみに、地球シミュレーターも、「北極の温暖化(氷の減少)が寒
波を強める」論も、ともに海洋研究開発機構が関与している。こち
らもまた、的屋の独立行政法人だったということだ。

046-135
海洋研究開発機構は、分野を問わず、素人なら騙せる嘘が上手い。
最近では「プレート間が滑りやすいから、大きなずれ(→地震、津
波)が起きた」などという疑似科学論を展開している。

046-136
確かに、同じ強さの力が加わった場合、滑りやすい方が「ずれ」は
大きくなる。だが、滑りやすいと、その力が発生するために必要な
『ひずみがたまる現象』の説明がつかなくなってしまう。

046-137
要するに、海洋研究開発機構は、『検討対象を特定の問題だけに限
定し、その問題の説明にしか通用しない不適切な理屈を押し通して
しまう』というトリックを得意としているのである。

046-138
政治に関心がある方ならもうお気付きのように、このトリックは、
小泉純一郎(元総理)の「シングルイシュー選挙」と手口がそっくり
である。やはり、犬は飼い主に似るのだ。

046-139
ついでに指摘しておくと、「プレート間が滑りやすいから、大きな
ずれ(→地震、津波)が起きた」論には、海洋研究開発機構の利権の
疑いもある。たとえば、海底観測網利権である。

046-140
プレート間が滑りやすいエリアでは、従来は巨大地震は起こりにく
いとされ、海底観測網が設けられていない場合が多いために、新た
な利権対象エリアとなるというわけである。

046-141
だが、「プレート間が滑りやすいから、大きなずれ(→地震、津波)
が起きた」のなら、巨大地震(津波)の予兆(ひずみのたまり等)を観
測することは、まず無理…ということになるのではないか?

046-142
なぜなら、深いところで起きた地震でも(地殻の表面で)大きなずれ
(→地震、津波)が生じることになるからだ。深いところで起きる地
震の予兆(ひずみのたまり等)は、観測が極めて困難なはずである。

046-143
しかし、それ以前に問題なのは、(既に指摘したように)ひずみがた
まる理由が説明できないことである。これでは、地震発生の本当の
メカニズムの解明を妨害することになるだけだ。

046-144
そういえば、海洋研究開発機構は(東日本大震災で起きた)連動のメ
カニズムも解明していない。大事な問題を封印し、真相解明を政治
的に妨害することにかけては、実に貢献的な独立行政法人である。

046-145
もっとも、「ひずみのたまり」や「連動」に触れたがらないのは、
体制側の「専門家」たちにほぼ共通する態度である。なぜなら、そ
こに東日本大震災を予知できなかった最大の理由があるからだ。

046-146
事実、彼らは、ひずみが沢山たまっている可能性も、連動が起きる
可能性も、全く頭に無かった。つまり、何の把握も解明もできては
いなかったのである。(今もできてはいない。)

046-147
これは、巨大地震が起きる可能性の予知すら不可能であることを示
しているのだが、それだけに、予知システム等の利権屋政治家ども
にとっては知られたくないことなのである。

046-148
だから、利権屋政治家どもは、インチキでもパクリでもいいから、
自分たちに都合のいいメカニズム説明をでっち上げてくれる「専門
家」どもを重用するのである。

046-149
特に地学という分野は、直接的な検証が困難な場合が多いので、そ
れがやりやすい。利権屋政治家どもにとっては、とってもおいしい
分野なのだ。そして、気象や気候も、その例外ではない。

046-150
直接的検証が困難な分野では、事実よりも『解釈』や『表現』の方
が幅を利かせてしまうことがしばしばある。前者はデタラメ説明の
発想に役立ち、後者はそれを人々に信じ込ませるのに役立つ。

046-151
これらによって、科学は「空想的」芸術へと堕落するのだ。ちなみ
に、解釈や表現の世界では、思想や感覚やイメージといった主観的
なものが重んじられる。だから、マスコミにはウケがいいのだ。

046-152
マスコミは集団催眠や集団ヒステリの最大の原動力であり、故に、
ファッショの最大の原動力である。この文化的な「暴力装置」によ
り、科学的事実は「空想的」芸術に淘汰されてしまうのだ。

046-153
解釈というものは、概して、解釈する人の都合のいいようにしてし
まうものだ。自分に都合のいい解釈を遠慮したり、自分に都合の悪
い解釈をしたがったりする者など、今時どれだけいるというのか?

046-154
それに、解釈の世界では、「誰々が言ったことだから絶対に正しい
(間違っている)」といった権威主義・選民主義・差別主義・(法治
主義ならぬ)人治主義が力を得やすいものである。

046-155
それ故、多くの人々が他の可能性を認めることも、考えることも、
しなくなってしまう状況を招きやすい世界なのである。つまり、極
めてファッショになりやすい世界なのだ。

046-156
それに、解釈には、「判った」という満足感や安心感を人に与える
効果がある。だから、異論を唱えられると、人は被害者感情を爆発
させ、異論を無視したり、潰しにかかろうとしたりするのだ。

046-157
事実、解釈というものは、ドグマ化しやすく、場合によっては何世
紀にも亘って人間社会を支配し続けることさえある。「中世の暗黒
時代」の象徴にされる天動説が、まさにそのいい例である。

046-158
解釈などというものは、所詮、その人が受けた印象にすぎず、その
根拠となっているのは、大抵、その人の思想であって、『物質の法
則』のような客観的事実ではないものだ。

046-159
従って、それはせいぜい仮説でしかなく、そんなものを「科学的事
実」とほざく国連(IPCC)や国やマスコミの行為は、詐欺以外の何も
のでもないのである。

046-160
つまり、IPCCの「断定」とは、自分たちに都合のいい解釈、すなわ
ち、『こじつけ』にすぎないのだ。事実、「なぜ、そのように断定
したのか?」の科学的説明が全く報じられない。

046-161
ぞっとさせられるのは、『「断定」という結論だけに満足し、そこ
に到った理由についての説明は一切求めない』という者たちが、あ
まりに多いことである。

046-162
IPCCの科学者・専門家の多くは、利権屋政治家どもに選ばれた御用
学者者だ。そんな連中の解釈にすぎないことを「客観的事実」と盲
信するなど、正気の人間のすることとはとても言えない。

046-163
だが、マスコミは解釈を偶像化し、マスコミを盲信するB層市民は
科学を殺す世論を構成する。この世論が、利権屋政治家どもを力付
けることになる。解釈崇拝は、科学を殺す最も強力な毒素なのだ。

046-164
解釈など、文芸活動にすぎない。だから、物質の法則に照らし合わ
せてみると、たちまち矛盾や錯誤が露呈する。問題なのは、そうい
うことに関心をもってくれる人が、あまりに少ないことだ。

046-165
だから、地球温暖化説や、それを支える海洋原理主義・偏西風原理
主義・気圧原理主義といった疑似科学がのさばっているのである。
これらは、どれも、選民による解釈で決められてしまう世界だ。

046-166
解釈は、物質の法則などの現実に縛られないので、いくらでも「進
化」することが可能である。それ故、(進化することにより)しぶと
く生き延びることが可能なのである。

046-167
なぜなら、進化により反証は無効となるからだ。つまり、反証不可
能なのであり、故に、検証不可能なのである。解釈が疑似科学を生
み、解釈崇拝が疑似科学を「真理」として社会に定着させるのだ。

046-168
実際、地球温暖化説は進化してきたし、それを支える海洋原理主義
・偏西風原理主義・気圧原理主義も進化し続けている。「偏西風が
寒気を包み込む」とする新説(珍説!)も、その一例である。

046-169
全く開いた口がふさがらなくなるような疑似科学だが、これは、今
年、NHKのニュース番組に出演している気象予報士が御披露して下
さった説である。「気象解析に物理学は無用」というわけだ。

046-170
呆れたことに、こうした意識は、気象庁(気象台)の人間たちも同じ
だ。なんと、彼らは、「(蛇行した)ジェット気流が低気圧を包む」
などとほざいているのである。

046-171
ここで「偏西風」ではなく「ジェット気流」となっているのは、流
れの向きが「西風」とはとても言うことができない部分が存在する
ほど酷く、気流が蛇行しているからである。

046-172
何しろ、流れが低気圧の周りを回るようにターンして東風になって
しまっている部分があるほどなのだから。だが、そんな流れが「ジ
ェット気流」と言えるだろうか?

046-173
こうしてみると、今時の気象(予報)屋たちの説明は、「ジェット気
流」や「偏西風」の定義からして全くおかしいということに気付く
だろう。実際、そのとおりなのだ。

046-174
前にも告発したように、気象(予報)屋どもは、性懲りもなく、寒気
団の縁のあたりに帯状に雲が発達する現象のことを、「偏西風」や
「ジェット気流」が吹いている現象としているのである。

046-175
だから、大陸から寒気が張り出してくると、「偏西風が寒気を包み
込んでいる」などと錯覚してしまうのである。実際には、寒気(団)
の縁のあたりで雲が発達しているというのが真実なのに…だ。

046-176
一方、低気圧が存在するところでは、広範囲にわたって雲が発達し
ているわけであるから、彼らの流儀に従うならば、ジェット気流の
存在をどうとでもでっち上げることが可能なのである。

046-177
このように、今時の気象(予報)屋どもの言う「偏西風」や「ジェッ
ト気流」は、全くいい加減な概念なのである。彼らは、気象(学)の
専門家とは、お世辞にも言えない連中なのだ。

046-178
そのことは、彼らの学歴や専攻を調べれば、すぐにわかることなの
だが、そうした話は後回しにして、ここでは、進化した偏西風原理
主義の寒気(の働き)隠しトリック暴きの話を続けることにしたい。

046-179
まずは、「ジェット気流が低気圧を包む」論について。この話に出
てくる低気圧は、実は、西高東低の冬型の気圧配置の低気圧なので
あり、大陸からの寒気によって発生・発達する低気圧なのである。

046-180
こうしてみると、「ジェット気流が低気圧を包む」論もまた「偏西
風が寒気を包み込む」論と根が同じ、寒気(の関与)隠しトリックで
あることに気付くだろう。

046-181
実際、「ジェット気流が低気圧を包む」論の説明の図では、寒気は
低気圧から離れたエリアに描かれているのである。これでは、寒気
が低気圧発生の原因であることが全然見えてこない。

046-182
一方、低気圧が空気を吸い込むことをいいことに、「低気圧に低緯
度から暖かい空気が入ったために、低気圧の勢力が拡大した」など
とほざいているのである。

046-183
つまり、「低気圧に影響を与える主要因となるのは、あくまで高温
である」と信じ込ませたがっているわけである。事実、低気圧が猛
威をふるいながら北上してきたことを話に付け加えているのだ。

046-184
この話は、高温である低緯度で低気圧が発生・発達したことを示す
ものだ。従って、これまた、高温が主要因であると信じ込ませるた
めのネタなわけである。

046-185
ちなみに、「ジェット気流が低気圧を包む」論では、低気圧が(離
れたエリアに存在する)寒気を引き込むことについても触れてはい
る。だが、それは、全く御都合主義的な説法にすぎない。

046-186
なぜなら、寒気の引き込みが無いと、「暴風雪」の『雪』が説明で
きないので、寒気の引き込みを認めているにすぎないからだ。高温
だけでは、『雪』は無理。せいぜい『雨』にしかなり得ない。

046-187
つまり、『雪』の説明のために「寒気」を登場させるという御都合
主義をやっているのである。一方、『暖かい空気の流入』は、「寒
気」を捏造するためのトリックでもあるのだ。
123456789012345678901234567890

046-188
低気圧が存在するエリアに「暖かい空気」が入れば、そのエリアに
存在していた空気は、相対的に低温の空気、すなわち、「寒気」と
いうことになる。こうして、「寒気」を『創作』するのである。

046-189
だが、そのような「寒気」は、「暖かい空気」が入ってくると、エ
リア外に追い出され、エリア内からはすぐに無くなってしまうはず
である。

046-190
従って、それは「そこに存在するはずのない寒気を無理矢理捏造し
ている行為」と言わざるを得ないのである。では、なぜ「寒気」を
捏造する必要があるのか? ここにトリックが隠されている。

046-191
それは、寒気が無いと、上昇気流が発生し得ないからである。相対
的に高緯度ゆえに低温の海上に、低緯度から「暖かい空気」が入っ
てきても、上昇気流は生じ得ない。

046-192
「暖かい空気」が冷たい海水に温められて軽くなるということは、
物理的に起こり得ない。そして、上昇気流が生じるような状況では
ないのなら、低気圧が発生・発達することは不可能である。

046-193
だから、(上昇気流を発生してくれる)寒気を捏造するわけである。
なんてことはない、気象予報屋どもも、実は、(低気圧の発達に)寒
気が必要なことを認めているのである。

046-194
にもかかわらず、実在する寒気(大陸で発生した寒気)の関与を隠蔽
し、実在し得ない捏造された「寒気」を低気圧発達の直接的原因に
仕立て上げているのである。これは悪質極まるすり替え行為だ!

046-195
しかも、「寒気」捏造のために「暖かい空気」を利用している。こ
れは、どうみても、地球温暖化へのこじつけのためのトリックであ
る。

046-196
要するに、気象予報屋どもが好んで口にする「暖かい空気(の流れ
込み)」とは、実在する寒気が原因であることを隠すための騙し表
現なわけである。

046-197
そもそも、「暖かい空気」が低気圧発達の原因なら、なぜ『入って
くる暖かい空気』の流れのもっと上流(流れの途中。低緯度。)で低
気圧が発生・発達しないのか? それは寒気が必要だからだ。

046-198
「暖かい空気」が(低気圧を発達させる)上昇気流となるためには、
寒気と出合う必要があるのである。そして、その寒気は、低気圧が
存在するエリアに存在するのだ。

046-199
だから、「暖かい空気」が、低気圧が存在するエリアに到達する前
に、上昇気流になってしまう(低気圧が発生・発達する)ことがない
のである。寒気は低気圧の構成要素なのだ。

046-200
そして、実は、寒気こそが、低気圧を発生させている真犯人なので
ある。寒気には、自身と比べると温度が高い(∴軽い)空気を上昇さ
せ、気圧を低下させ、「引き込む」能力があるのだ。

046-201
冬型の気圧配置である西高東低の気圧配置の低気圧も、大陸からの
寒気の張り出しにより発生・発達する。だから、大陸での寒気の発
生が活発ではなくなる時期になると発生・発達しなくなるのだ。

046-202
海水といえども、冬は温度が下がる。にもかかわらず、低気圧(上
昇気流)が発生するのは、寒気が張り出してくるからだ。海水以上
に空気の方が冷たければ、上昇気流が発生し得る。

046-203
低気圧に限らず、前線や気圧の谷も、寒気が発生させているのであ
る。これらは、寒気(団)の縁で発生する。寒気の縁では、大きな温
度差が生じるため、上昇気流が発生しやすいのだ。

046-204
近年、気象予報屋どもがよく口にする「南岸低気圧」も、実は、大
陸で発生する寒気の縁に発生・発達する低気圧なのだ。なのに、大
陸で発生する寒気の関与については、一切触れずじまいである。

046-205
そういえば、彼らは、本当は存在しない縁である「高気圧の縁」と
いう概念をよく振り回すが、本当に存在する縁である「寒気の縁」
については、触れようともしない。

046-206
ちなみに、高気圧の「縁」に相当するのが、低気圧では『(低気圧
を包む)ジェット気流』となるわけである。そして、この疑似科学
的概念が、これまた、寒気(の関与)隠しに大いに役立つのだ。

046-207
『低気圧を包むジェット気流』は『低気圧の勢力範囲』という幻想
を生む。すると、低気圧は『寒気から切り離された存在』になる。
故に、『寒気(団)とは全く別の存在』ということになる。

046-208
かくして、低気圧は寒気(団)から完全に隔離され、寒気が低気圧を
発生・発達させている事実が見えなくなるというわけである。寒気
の関与を隠蔽する見事な騙し表現手法である。

046-209
既に説明したように、低気圧は寒気の縁に発生・発達しているので
あるから、寒気は『低気圧の勢力範囲』の内部に大きく張り出す形
で存在していることになる。

046-210
ところが、気象予報屋どもは、この自分たちが勝手に定めた『勢力
範囲』の内部に張り出してきている寒気のことを、『低気圧によっ
て引き込まれた寒気』などとほざいているのだ。

046-211
このように話をすり替えることにより、寒気は、低気圧の発生・発
達の原因には絶対になり得なくなる(せいぜい「雪」の原因にしか
なり得なくなる)というわけである。

046-212
つまり、気象予報屋どもは、寒気よりも低気圧の方が根元的なもの
なのだとしているのである。因果を逆様にした、完全に狂ったニセ
科学思想である。

046-213
このように、低気圧などのような気圧関連の概念を根元的なものと
する疑似科学(ニセ気象学)思想のことを、以後、「気圧原理主義」
と呼ぶことにする。

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