032-01
ところで、「Newton」なる(自称)科学雑誌は、4月号で、この吸収
委託放出説(とでも呼ぶべき説)のことをヨイショ解説している。思
想的に如何に偏向した雑誌であるか、よくわかるであろう。

032-02
そういえば、この雑誌の5月号では、『E=mc2(乗)』のことを
特集していた。だが、『エネルギーと質量の等価』を意味するこの
式は、風力発電の有害性を証明するものとなり得る式なのだ。

032-03
エネルギーと質量が等価なら、自然エネルギーは、天然水や野生生
物などといった自然を構成している物質の質量と等価と言える存在
だということになる。

032-04
したがって、自然エネルギーは、天然水や野生生物などと同様に、
「自然を構成する一要素」とか「自然の一部」と言うことができる
はずである。

032-05
よって、人間が「風力」などの自然エネルギーを消費することは、
(枯渇の原因となる)湖などの水の汲み上げや、クジラやイルカなど
を捕ることと同種の行為と言えるはずなのである。

032-06
特に後者との比較なら、より悪いとさえ言える。なぜなら、生物に
は繁殖能力がある(∴それを超える消費をしなければ減りはしない)
が、「風力」などの自然エネルギーには繁殖能力は無いからだ。

032-07
ところが、クジラやイルカは少しでも捕ると「悪」とされ、逆に、
「風力」などの自然エネルギーの方は「どんどん使わなければなら
ない」とされているのだ。まったく、あべこべな時代である。

032-08
仮にも科学雑誌なら、こうした矛盾を少しは指摘してみせるべきだ
ろう。だが、雑誌Newtonには、そんな気は少しも見られない。こん
なものが、はたして科学雑誌と言えるだろうか?

032-09
もっとも、『E=mc2(乗)』なんて大げさなものを持ち出さなく
ても、自然エネルギー利用の有害性は明白である。なぜなら、「風
力」などの自然エネルギーは『自然の状態そのもの』だからだ。

032-10
「風力」などの自然エネルギーを利用すると、自然の状態が変わっ
てしまう。これは、人間が自然の状態を変えてしまったことを意味
する。よって、それは、自然を破壊したことになるのだ。

032-11
自然保護の客観的な意味とは、(特定の生き物を偏愛することなど
ではなく)自然の状態を維持することである。よって、その逆であ
る「風力」等の自然エネルギー利用は、自然破壊になるのである。

032-12
当たり前のことだが、物質の状態を変えずに物質からエネルギーを
得ることは、絶対に不可能である。自然も物質の世界である以上、
この摂理から逃れることはできない。

032-13
「風力」などの自然エネルギーには、さらに、自然の状態を維持す
る働きがある。たとえば、風は天然エアコンの働きをしている。し
たがって、そうした働きを阻害すれば、自然破壊になる。

032-14
「風力」など自然エネルギーは、フリーエネルギーではないのであ
るから、利用すると、失われ、自然の状態を維持する働きが阻害さ
れてしまう。故に、その利用は自然破壊になるのである。

032-15
そもそも、何の犠牲や負担も無しにエネルギーが得られるわけがな
い。「風力」などの自然エネルギー利用論は、自然のことを全く理
解していない者だけが支持できる危険思想である。

032-16
だが、雑誌Newtonには、そうしたことを指摘する気は全く見られな
い。これは、自然界における「風力」などの自然エネルギーの働き
(役割)を否定することになる態度である。

032-17
こうしてみると、雑誌Newtonは、少なくとも気象や気候に関しては
全くの眉唾物の雑誌であることが分かるだろう。実際、8月号の表
紙の記述は、そのことをハッキリと示している。

032-18
その記述とは、『「海水温」と「海流」をみれば/よくわかる気象
/台風,モンスーン,エルニーニョなど/すべては「海」が引き起
こす』という部分である。

032-19
まず、『すべては「海」が引き起こす』というところが、いただけ
ない。これでは、あまりに原理主義的な表現となってしまうし、ま
た、読んだ者に誤ったイメージを植え付けることにもなる。

032-20
『すべては「海」が引き起こす』と言われると、「気象に影響を及
ぼすのは海だけである」とか「海が気象現象の根源である」かのよ
うに思えてしまう。これでは、まるで『海洋』原理主義だ。

032-21
確かに、気象は「海」の影響を受ける。だが、気象に影響を及ぼす
のは、何も「海」だけではない。陸や、さらには大気自身もまた、
気象に影響を及ぼすのである。

032-22
もし(地表に)陸が無く、海だけだったとしたら、つまり、地表の物
質分布が一様だったならば、「台風,モンスーン,エルニーニョな
ど」といった現象は物理的に起こり得ない。

032-23
日本の冬の寒さや降雪、「秋の空」等は、大陸で発生する寒気がも
たらすものだ。こうした事実を無視して「海」を気象の『主』とす
るのは、海を依怙贔屓する偏執狂的態度と言わざるを得ない。

032-24
海と陸と大気は、「どれが『主』で、どれが『従』」と言えるよう
な関係にあるのではない。相互に影響し合う関係にあるのだ。その
ことが分かる例を、いくつか挙げることにしよう。

032-25
海流は、風すなわち大気の運動が原因になっている場合が多い。ま
た、陸には、海水の流れの向きを変えてしまう能力がある。こうし
た海流への影響は、海水温分布に影響を及ぼすことになる。

032-26
海流と言えば、塩分濃度による沈み込みは、海水が冷たい風(大気
の運動)に冷やされて起きる。さらに、沈み込みが起きる海域に海
水が供給されるような流れを生じさせているのも、風である。

032-27
風(大気の運動)には、海での水の蒸発を促す効果もある。蒸発する
際には気化熱が奪われるのであるから、海水温に影響が出ることに
なる。

032-28
水の蒸発と言えば、大陸で発生した移動性の寒気には、上昇気流を
発生させたり強化したりする能力がある。上昇気流にも、水の蒸発
を促す(→気化熱を奪う→海水温に影響を及ぼす)効果がある。

032-29
海の影響を陸に及ぼしているのは、大気である。大気の運動が、陸
と海との間の熱交換や、海からのH2O(水蒸気や雲)の運搬をしてく
れているのだ。

032-30
『陸⇔海』間の大気の運動は、陸と海との温度差によって生じる。
決して海だけのせいで生じるのではないのである。こうした実態に
目を向ければ、海が『主』などではないことがわかるはずだ。

032-31
海を気象の『主』と説く海洋原理主義は、気圧原理主義とともに、
気候変動問題を迷走させる原因の一つとなっている。つまり、地球
温暖化(CO2温室効果)説というニセ科学を支えているのだ。

032-32
そんなものを持ち上げている雑誌Newtonは、相当偏向の酷いメディ
アだと言わざるを得まい。第三者による論文審査等を行っている様
子もなく、科学雑誌というよりは同人誌や機関紙といった感じだ。

032-33
それはともかく、日本は海洋国家のせいか、海を気象の『主』とす
る海洋原理主義に騙されやすい(信じたがる)傾向が強いように思え
る。これは大いに憂うべき傾向であると言わざるを得ない。

032-34
それにしても呆れるのは、日本の気象庁の態度である。なんと、今
夏の猛暑の原因がラニーニャであることを認めなかったのだ。なら
ば、気象庁は「雑誌Newtonは間違っていた!」と言うべきだろう。

032-35
なぜなら、ラニーニャがもたらす猛暑は、『「海」が引き起こす』
現象のはずだからである。ちなみに、気象庁は、今夏の猛暑の原因
をきちんと説明していない。何とも破廉恥な『お役所』である。

032-36
『偏西風の蛇行』などというのは、何の説明にもなっていない。そ
もそも、偏西風は元からあるものではない。高緯度と低緯度の地表
(海の部分も含む)温度の差(と自転の影響)によって生じるのだ。

032-37
ラニーニャは、地表(海面)温度に影響を及ぼすので、偏西風蛇行の
原因の一つとなり得る。つまり、『偏西風の蛇行』という説明は、
ラニーニャの影響を隠蔽するための詭弁である疑いがあるのだ。

032-38
事実、気象庁は偏西風蛇行の原因を説明していない。一方、マスコ
ミは偏西風蛇行を「異常気象」と喧伝するので、「地球温暖化(CO2
温室効果)の影響だ!」と国民に思わせることができる。

032-39
つまり、気象庁は、ラニーニャ(→猛暑)やエルニーニョ(→暖冬)等
の自然現象の影響を「地球温暖化の影響」とすり替えて、CO2温室
効果の証拠をでっち上げていたのである!

032-40
「気象庁には清潔な感じのする人が多い」などというのは、昔の話
である。そんな昔のイメージは、早く捨て去らなけらばならない。
これは特に年配の人たちに言えることである。

032-41
気象庁と同じことが、NHKにも言える。2007年の夏も猛暑であった
が、NHKは、その原因がラニーニャであることを報じず、もっぱら
CO2のせいにする『こじつけ』報道に徹したのだ。

032-42
しかも、そのくせ、翌年には、ラニーニャの終息のことを報じたの
だ。猛暑と関係が無いのなら、なぜ、その終息のことをわざわざ報
じる必要があったのか?

032-43
実は、この翌年の報道では、何と、ラニーニャが猛暑の原因となる
ことを認める報道をしたのだ。国民をいいだけ騙し、洗脳しきって
から、こっそりと科学的事実を報じたのである。

032-44
NHKがこのような破廉恥をやらかしたのには、ワケがある。一つは
アリバイづくりのためだ。ネット上では、既にその頃、2007年の猛
暑の原因がラニーニャであることがバレていたのだ。

032-45
NHKが破廉恥をやらかしたもう一つのワケは、翌年(2008年)の夏も
猛暑になったことだ。猛暑の原因となるラニーニャが終息したとな
れば、CO2温室効果の影響を認めざるを得なくなるだろう。

032-46
実は、翌年(2008年)の夏の猛暑は、ダイポールモード現象が原因で
あった。ところが、NHKは、このことを報じなかったのだ。またし
ても、本当の原因を隠し、国民を騙したのである。

032-47
要するにNHKは今年も3年前と同じ破廉恥をやっているのだが、今年
は気象庁が3年前の(ラニーニャ関与矮小化)を上回るお墨付き(ラニ
ーニャ関与否定)をしてくれたわけである。

032-48
特に今年は、非常にタイミング良く、夏季(6〜8月)の始まりである
6月にラニーニャが始まった。気象庁やNHKは、この影響についても
全く触れようとしない。

032-49
そんな調子だから、まして、(太陽活動低下の影響により大陸内陸
部で異常発生している)寒気が低緯度海域から暖気や水蒸気を呼び
寄せていることなど、触れるわけがないのである。

032-50
ちなみに、この種の寒気は、偏西風を低緯度へ蛇行させる。一方、
ラニーニャは、日本のあたり(太平洋の西側)では、偏西風を高緯度
へ蛇行させる。いずれも、どこかで聞いたことのある話だろう。

032-51
更に言うと、ラニーニャは、夏の暑さをもたらす太平洋高気圧を強
める。また、日本近海の海水温を上昇させる。そう、NHKが「異常
気象の原因」としていることが、全て説明できてしまうのである。

032-52
呆れたことに、NHKの報道によると、気象庁の異常気象分析検討会
は「偏西風が蛇行していた」ではなく「偏西風全体が北に寄ってい
た」という説明のしかたをしたそうだ。これは事実の歪曲である。

032-53
しかも、この分析検討会を仕切った東大教授は、そのわずか二日前
のNHK・ニュースウォッチ9では、ジェット気流(偏西風)の『蛇行』
が原因の一つであるとする説明をしていたのだ!

032-54
何とも呆れた二枚舌であるが、要するに、偏西風の蛇行を否定する
ことで、その原因となる太陽活動低下やラニーニャの「異常気象」
への関連性を失わせたり薄めたりしようとしたのである。

032-55
このように、NHKのみならず、気象庁までもが破廉恥の度合いを増
しているのは、本来、科学の問題であるはずのことに、政府が「政
治介入」しているからである。自分たちの利権のために。

032-56
ラニーニャや太陽活動などといった自然現象の影響に関する知識や
情報を国民が知っていれば、今夏の猛暑に対する備え(→被害や損
害の最小限化)が、ある程度は可能だったに違いない。

032-57
つまり、国(政府)は、地球温暖化説に都合の悪い知識や情報を教え
なかったために、防げた可能性が高い被害や損害を国民に被らせる
ことになったのである。これは大いに非難されるべきことである。

032-58
何しろ、国(政府)は、暖冬や夏の天候不順の原因となるエルニーニ
ョという自然現象に関する知識や情報さえ、日本国民に十分には教
えないほどである。まったく、ソ連も霞む酷さだ。

032-59
ちなみに、東南アジアでは、エルニーニョに関する知識や情報を自
国民に教えている。日本は、今や、東南アジアよりも科学や教育の
レベルが低い『後進国』になりはててしまっているのだ!

032-60
日本の国(政府)の機関がエルニーニョのことを話題にするのは、太
陽活動やラニーニャの関連性を失わせたり薄めようとする時ぐらい
なものだ。先の異常気象分析検討会の見解でも、そうだった。

032-61
確かに、春先頃まで続いたエルニーニョもまた猛暑の原因となった
可能性はある。だが、エルニーニョだけでは、太平洋の海水温が東
高西低になるだけなので、日本での猛暑の原因にはなり得ない。

032-62
太平洋の東側海域の高温を(日本が位置する)西側海域に運んでこれ
るのは、ラニーニャである。つまり、エルニーニョが猛暑の一因と
なるためには、ラニーニャが必要なのだ。

032-63
もちろん、ラニーニャはエルニーニョと同時に起きることは出来な
い。それ故、ラニーニャへのチェンジが必要なのだ。それも、高温
海水が冷めてしまう前の素早いチェンジが必要なのだ。

032-64
だが、ラニーニャへの素早いチェンジが起きるためには、貿易風が
強化されなければならない。そして、貿易風を強化することができ
るのは、大陸で発生する移動性の寒気なのである。

032-65
つまり、ラニーニャへの素早いチェンジは、大陸で移動性の寒気が
多発(異常発生)することにより起きるのである。そして、それは、
以前も説明したように、太陽活動低下により起きることなのだ。

032-66
復習すると、太陽活動低下→太陽磁場弱化→宇宙線飛来量増加→海
や沿岸部での雨雲・降雨増加→大陸(内陸部)での雲減少→放射冷却
容易化→寒気多発化…というメカニズムである。

032-67
こうしてみると、太陽活動(低下)の影響を完全無視し、ラニーニャ
さえ脇役に降格させて、エルニーニョを主役に持ち上げた気象庁の
見解が、如何に公正さを欠くものであるかが分かると思う。

032-68
ついでに指摘しておくと、「異常気象」の原因の一つとされている
偏西風蛇行の形状は、北半球の大陸の南側の海岸線の形状と類似し
ている。これも、太陽活動低下により説明できることである。

032-69
海岸線が南に位置する経度の所ほど、海から遠い(内陸)ということ
になるので、太陽活動が低下している時代には、寒気が発生しやす
くなり、その影響で、偏西風は南に寄りやすくなる。

032-70
一方、寒気が発生すると、それに向かって南方の暖かい空気が入っ
てくるため、海岸線が北に位置する経度の所では、逆に偏西風は北
に寄りやすくなる。以上で、形状の類似が説明できたことになる。

032-71
ちなみに、記録的な猛暑に見舞われたモスクワの南方に目を向ける
と、地中海・黒海・アゾフ海…と、海岸線がかなり北の方までせり
出してきていることがわかる。意外と海が近いのだ。

032-72
ならば、偏西風が北に寄って猛暑になっても、少しもおかしくはな
いだろう。このように、今夏の「異常気象」は、太陽活動の影響に
より説明できてしまうのである。

032-73
ところが、我が国の政府(というより、政治家ども)は、こうした太
陽活動影響説が大嫌い(∴一切認めない)なのである。まさに「反科
学の枢軸」とでも言うべき偏執狂の巣窟である。

032-74
確かに、多くの先進国の政府は、CO2をその原因と説く地球温暖化
説を支持はしている。だが、太陽活動の影響を完全無視(否定)する
ようなことまではしてはいない。

032-75
こうしてみると、我が国の政府が如何に異常な政府であるかがわか
るだろう。事実、政府は、太陽活動影響説を掻き消すために、ガセ
ネタや『全然役不足説』をNHKに宣伝・喧伝報道させている。

032-76
たとえば、おととし出現した『集中豪雨へのヒートアイランド現象
関与』説も、その一つである。集中豪雨は、ヒートアイランド現象
などほとんど無いはずの田舎でも起きていたというのに…。

032-77
ヒートアイランド現象は、大抵、陸で起きる。従って、それによっ
て発生する暖気は、「雨」を「豪雨」にできるほど大量のH2Oを含
んではいない。つまり、理論的にも、おかしいのだ。

032-78
要するに、『集中豪雨へのヒートアイランド現象関与』説は、真の
原因である『寒気の影響』を隠すためにタレ流されたガセネタもし
くは全然役不足説だったのである。

032-79
であると同時に、地球温暖化説批判論者たちをハメるための罠でも
ある。現に、これに引っかかって信用を落としてしまっている者た
ちが存在する。異説なら何でもいいというものではないだろう。

032-80
おそらく政府(政治家ども)は、今後も新たなガセネタや全然役不足
説をNHKに宣伝・喧伝報道させ続けるに違いない。真の原因を掻き
消して自分たちの「地球温暖化」利権を守るために。

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