027-01
ここからは地球温暖化説の擬似科学性について追求する。ただ、そ
の全てについてとなると量が膨大になってしまうので、ここでは主
に『温室効果ガス説』の擬似科学性について追求することにする。

027-02
温室効果なる効果は、どのような仕組みで生じるのであろうか?
奇妙なことに、その説明が全くいい加減なのである。何しろ、人に
よって説明が異なるというのが、その実態なのだから。

027-03
ある人は「(地表から宇宙へ向かおうとする)赤外線をガスが吸収す
るから(生じる)」と言い、別の人は「赤外線がガスのせいで反射さ
れるから」と言う。吸収と反射とでは、全然違うではないか!

027-04
さらに、反射説は、「ガスそのものが反射する」とする説と「ガス
と宇宙空間の屈折率の差のせいで反射する」とする説の二つに分か
れる。以上、計3つも説があるというバラバラぶりなのだ。

027-05
その他、「ガスが赤外線に対して不透明だから」とする説もある。
これは、反射説にも吸収説にも受け取れる、話をうまくごまかした
(∴取るに足らない)説である。このように、説が4つもあるのだ。

027-06
最近、マスコミやそこに登場する文化人たちは、吸収説で説明する
ことが多くなった。だが、彼らが説明に用いてきた図は、赤外線が
ある高さで(地表方向へ)跳ね返される図であったはずである。

027-07
あの図は、どう見ても、反射説の図である。言葉と図が完全に矛盾
している。要するに、『温室効果ガス説』が嘘だから、そのような
支離滅裂な説明になってしまうのである。

027-08
嘘は、いつまでも通用するものではない。それ故、それが存続する
ためには、進化しなければならない。そして、進化は、種の多様性
を生む。説が4つもあるのは、そういうわけなのである。

027-09
ちなみに、4つの説を出現(進化、歴史)順に並べると、吸収説、屈
折率差反射説、ガス不透明説、ガス反射説となる。なのに、今また
吸収説(信仰)に戻ってしまったのだから、滑稽と言うほか無い。

027-10
一番最初の説(=吸収説)がダメになったから、二番目以降の説が次
々と登場してきたというのに…。事実、吸収説は、観測により、と
っくの昔に反証されているのである。

027-11
それは『大気中のCO2濃度の変化』と『気温の変化』との関係を調
べたものだったのだが、その観測結果は、前者と後者との因果関係
が吸収説のそれとは逆であることを示すものになっていたのだ。

027-12
かくして吸収説は完全崩壊してしまったのであるが、まともな物理
学の専門家たちにとって、それは当然のことであった。なぜなら、
吸収説は、理論段階で反証されてしまう説だからである。

027-13
吸収説は、CO2等のガスに赤外線を吸収する能力(性質)があること
を論拠にした説である。だが、赤外線を吸収する能力のことしか考
ないというのは、全く公正さを欠いた論理である。

027-14
なぜなら、(赤外線等の)電磁波を吸収する能力がある(大きい)もの
は、電磁波を放出する能力もある(大きい)ものだからだ。(注:た
だし、電磁波を吸収しても化学反応等をしない場合の話。)

027-15
電磁波を吸収するとガスの内部エネルギー(→温度)は高まるが、放
出すると逆に内部エネルギーは低下してしまう。したがって、放出
能力のことも考えなければならないはずなのだ。

027-16
ところが、吸収説は、ガスの電磁波放出能力、すなわち、『ガスの
内部エネルギーの高まりを、結果的に抑えることになる能力』のこ
とを無視(もしくは過小評価)しているのである!

027-17
なるほど、それなら、ガスの内部エネルギーは異常に高まり、その
影響が『気体分子の運動→衝突』により大気全体に広まって高温化
する(温室効果が生じる)ことになるだろう。

027-18
だが、そんな論理は、「支出のことは考えるな。収入のことだけを
考えよ。そうすれば金持ちになれる。」という空虚な説教話と同レ
ベルの論理でしかない。(金をエネルギーに置き換えただけ。)

027-19
つまり、吸収説は、正反対の働きをする2つの能力のうちの一方を
エコ贔屓(差別!)することで温室効果をでっち上げているのだ。こ
んなものは、物理学的には全くのジャンク科学でしかない。

027-20
そもそも、『吸収した電磁波のエネルギーの全て(もしくは大部分)
を、ガスの温度を上昇させる熱エネルギーに変換する』などという
ことは、物理的に不可能なことなのである。

027-21
なぜなら、温室効果(吸収説)の根拠にされるような強力な電磁波吸
収現象は、電子が電磁波を吸収することにより起きることだからで
ある。

027-22
つまり、ガス分子全体が電磁波を吸収している現象ではないのであ
る。電磁波を吸収していのは、電子…それも、ガス分子内で原子と
原子を結び付ける結合子の働きをしている一部の電子なのだ。

027-23
このことを分かりやすくするために、多少ケース(波長)は異なるの
だが、似たような例を二つほど挙げておこう。まずは、黒鉛とダイ
ヤモンドの違いに関する事柄である。

027-24
この両者は、どちらも炭素だけからなる組成が同じ物質である。と
ころが、光(も電磁波の一種!)の吸収のしかたが異なるのだ(∴色
などが異なる)。この相違は、どこからくるのだろう?

027-25
それは、C原子の結合のしかたが異なることからくるのである。こ
うしたことから、(強力な)電磁波吸収現象にかかわるのが『結合子
の働きをする一部の電子』であることが見えてくると思う。

027-26
二つ目の例は、(金属製)アンテナで電波を受信した場合の事柄であ
る。電波の受信もまた、電磁波を吸収する現象である。そして、こ
の場合、電磁波を吸収するのは、金属中の自由電子なのだ。

027-27
自由電子は、(自由電子となる電子を放出してイオン化した)金属原
子を結び付ける働きをしている。つまり、この例でも、電磁波を吸
収するのは、その種の働きをする一部の電子なのである。

027-28
原子を結び付ける働きをする電子が電磁波を吸収しやすいのには、
理由がある。まず一つには、電気を帯びた粒子であるため、電磁波
の電界の影響を直接受けることになるということがある。

027-29
だが、もっと大きな理由がある。それは、動きやすい粒子であるこ
とだ。動きやすい粒子ほど、電磁波を吸収しやすいのだ。変形しや
すい物体が、衝突の際の衝撃を吸収しやすいように。

027-30
なぜそういうことになるのかというと、電磁波のエネルギーが粒子
の運動エネルギーに変換されることで失われることにより、電磁波
の吸収が起こるからである。

027-31
動きやすい粒子は、作用に逆らおうとする傾向が弱く、作用に従順
な傾向が強いので、運動エネルギーへの変換が行われやすい。それ
故に、電磁波を吸収しやすいのだ。

027-32
逆の極端な例として、全く動くことの出来ない粒子のことを考えて
みるといい。この場合、作用を受けても加速度はゼロだから、運動
エネルギーへの変換もゼロになる。(∴電磁波を吸収しない。)

027-33
さて、そこで、原子を結び付ける働きをする電子がどういう粒子か
考えてみて欲しい。まず、電子であるが故に、原子核を構成する陽
子や中性子よりも桁外れに質量が小さい。(∴動きやすい。)

027-34
また、分子内の他の電子と比べると、原子核からの拘束が(相対的
に)弱いので、分子内の電子の中でも特に動きやすいのだ。という
わけで、電磁波を非常に吸収しやすいのである。

027-35
一方、電磁波を吸収しにくい粒子は、電磁波を吸収しやすい粒子が
存在すると、それに電磁波のエネルギーを取られてしまうため、電
磁波の吸収が極めて困難になってしまうのだ。

027-36
というわけで、電磁波(赤外線)は、実質、「原子を結び付ける働き
をする電子によって吸収される」と言っていいような吸収のされ方
をするのである。

027-37
そういうわけで、巨視的にはガスが分子全体で電磁波を吸収してい
るように見えても、実際に電磁波からエネルギーを直接得ているの
は、分子内の『原子を結び付ける働きをする電子』なのである。

027-38
したがって、分子(あるいは、それを構成する原子)がエネルギーを
得るためには、『原子を結び付ける働きをする電子』から与えても
らわなければならない。だが、それが上手く行かないのだ。

027-39
というのは、電子の質量は、分子や原子の質量よりも、桁違いに小
さいからだ。電子核を構成する陽子や中性子の質量と比べても、約
千八百分の1ぐらいしかない。

027-40
一方が他方にエネルギーを与えるためには、何らかの作用を及ぼさ
なければならない。だが、作用があれば必ず反作用が生じる。そし
て、反作用は、作用を及ぼす側の運動状態を変えようとする。

027-41
具体的に言うと、反作用は(作用を及ぼす側の)運動速度の値を減じ
るような向きに働く。したがって、条件しだいでは、速度がゼロを
通り越してマイナスになってしまうこともあり得るのだ。

027-42
ちなみに、速度がマイナスになるというのは、(作用を及ぼす前と
は)反対方向に運動するようになるということだ。つまり、跳ね返
されてしまうということである。

027-43
これでは、相手にエネルギーを十分に与えることはできない。反対
方向でも運動すれば運動エネルギーを得たことになるのだから、そ
の分だけ相手に与えられるエネルギーは少なくなってしまう。

027-44
そして、この傾向は、反作用を受ける側(=作用を及ぼす側)の慣性
(質量)が小さいほど強くなる。なぜなら、反作用に逆らおうとする
傾向が弱い(反作用に従順な傾向が強い)からだ。

027-45
というわけで、(相手と比較して)質量の小さいものほど、相手にエ
ネルギーを与えることが困難になるのである。質量差が桁違いとも
なれば、ほとんど全くと言っていいほど不可能なのだ。

027-46
以上のことから、(原子を結び付ける働きをする)電子が分子や原子
に(運動)エネルギーを与えることは、極めて困難なことであること
がお分かりいただけると思う。

027-47
もっとも、(相手に作用を及ぼす)リトライが無制限に可能なら、い
つかは相手にエネルギーを(十分に)与えられるのかもしれない。だ
が、電子には電磁波を放出する性質があることを忘れては困る。

027-48
電磁波を吸収し高エネルギーになった電子は、電磁波を放出するよ
うになる。だが、電磁波を放出すると、エネルギーが失われてしま
うので、分子や原子にエネルギーを与えることができなくなる。

027-49
つまり、電磁波を吸収した(原子を結び付ける働きをする)電子は、
それによって得たエネルギーを、分子や原子に「受け渡す」間も無
く、電磁波の形で放出してしまうのである。

027-50
それ故、当然のことながら、大気の他の成分(窒素や酸素等)にエネ
ルギーが「受け渡される」(その結果、温室効果が生じる)こともな
いのである。かくして、吸収説は崩壊するのである。

027-51
だからこそ、温室効果説は(生き延びるために)もっとよくできた擬
似科学に進化しなければならなかったのである。そこで、番号028
では、二番目の説である屈折率差反射説について追求する。

027-52
だが、その話に移る前に、訂正とも言える補足の話をしておきたい
と思う。それは、最近になって吸収説が「吸収委託放出説」とでも
呼ぶべき新説に『進化』していたことである。

027-53
つまり、5番目の温室効果説が『創造』されていたのである。した
がって、温室効果説の数は「4つ」ではなく「5つ」ということに
なる。この点について訂正しておきたい。

027-54
もっとも、温室効果説の数は今後もさらに増えていく可能性が高い
(嘘は進化して生き延びようとする!)ので、その辺の混乱について
は、どうか御理解いただきたいと思う。

027-55
そもそも、このような混乱が生じるのは、温室効果説のことを責任
を持って仕切る学会や権威者が存在しないからである。このこと一
つ見ても、科学(学問)とは言えないことが分かるであろう。

027-56
なお、「吸収委託放出説」のトリックについては、番号031で暴く
予定である。このため、先に、残り3つの説について片付けてしま
いたいと思う。

戻る