024-01
まずは、改めて、重要点を復習しておくことにする。擬似温暖化の原因となる寒気は、塊状でなければならない。そうでなければ、(他との間に)温度差が生じないからだ。

024-02
連続して発生する寒気、すなわち、途切れない寒気では、低温がもたらされるだけで、温度差は生じない。それ故、途切れて塊状になっている寒気である必要があるのだ。

024-03
(雪氷に被われていない)陸で発生する寒気は、夜間に発生し、昼間は発生が途切れるので、塊状とな(って偏西風などにより流されてく)る。それ故、擬似温暖化の原因となる寒気となるわけだ。

024-04
さて(復習はこれぐらいにして)、そうなると、擬似温暖化をシミュレーション上で再現するためには、その原因となる塊状の寒気を再現できなくてはならないことになるだろう。

024-05
しかも、この寒気は、夜間に発生し、昼間は発生が途切れる…というふうに、発生のし方が一日のうちで変化する寒気である。したがって、日変化を再現できるのでなければならない。

024-06
さらに、この寒気の発生には、夜間の長さだけではなく、雲(の少なさ)も深く関与してくる。したがって、雲が正確に再現できるのでなければならない。

024-07
そして、もう一つ重要になってくるのが、雲(の分布)が宇宙線の影響を受けることである。したがって、宇宙線(の影響)をも正確に再現できるのでなければならない。

024-08
ところが、呆れたことに、数十年後あるいは百年後の恐怖大予言をしている気候シミュレータには、これらの条件を全て満たしているものは一つも無いのである。

024-09
それもそのはず。まず第一に、宇宙線(あるいは、それに影響を与える太陽活動)の変動を(正確に)予測できる理論が、まだ存在しない。これでは、未来を予測できるシミュレータなど作れない。

024-10
第二に、恐怖大予言をしている気候シミュレータは、宇宙線の雲への影響を考慮していない。(少なくとも)これでは、雲を正確に再現することなど、できるわけがない。

024-11
第三に、気候シミュレータは、日変化を再現できない。毎日の天気の予測ができないのも、そのせいである。そして、それは、(少なくとも)擬似温暖化を絶対に再現できないことを意味するのだ。

024-12
なぜなら、擬似温暖化の原因となる塊状の寒気は、夜間に発生し、昼間は発生が途切れるからである。日変化を再現できないものは、こうした現象を再現できない。

024-13
おまけに、恐怖大予言をしている気候シミュレータは、宇宙線による“雲の種まき”効果を再現できないため、陸の雲の減少も再現できない。これでは、塊状の寒気など、再現できるわけがない。

024-14
陸で発生する塊状の寒気が再現できないということは、(擬似温暖化に加えて)さらに、嵐などの異常気象や気候の不安定化もまた再現できないということを意味する。

024-15
このように、恐怖大予言をしている気候シミュレータは、太陽活動低下時に起きる極めて重要な自然現象を、何一つ再現出来ないのである。

024-16
だからこそ、気候恫喝屋たち(特にシミュレーション派の者たち)は、太陽活動低下時に起きるこうした自然現象を、トリックや屁理屈を用いて、地球温暖化のせいにしてしまうのである。

024-17
たとえば、擬似温暖化については、御存知のように、高温になっているエリアや期間のことばかりを騒ぎ立て、逆に低温になっているエリアや期間のことは徹底無視(隠蔽)するのである。

024-18
また、嵐などの異常気象については、海水温の上昇により勢力の強い低気圧が発生しやすくなるといったような理屈を展開する。もちろん、こんなものは、物質の法則を無視した擬似科学にすぎない。

024-19
海水温が上昇しても、大気温もまた上昇したのであれば、両者の間の温度差は変わらず、故に、上昇気流は強まらない。よって、勢力の強い低気圧が発生しやすくなるわけではないのである。

024-20
(少なくとも海上の)大気温は海水温の影響を受けやすい。それ故、海水温が上昇すれば、大気温もすぐに上昇してしまう。よって、勢力の強い低気圧が発生しやすくなることはないのだ。

024-21
勢力の強い低気圧が発生するためには、大きな温度差が必要であり、そのためには(塊状の)寒気が必要である。だが、地球を温暖化させるほど温室効果が高まっているのでは、寒気は発生できない。

024-22
なぜなら、温室効果は、放熱(冷却)を妨げる効果だからだ。したがって、地球温暖化説では、嵐などの異常気象は、どう屁理屈をこね回しても説明(正当化)できないのである。

024-23
同様の理由で、気候の不安定化も説明できない。事実、こちらに至っては、何の説明も無い。せいぜい「異変!」などといった文芸的表現で脅すというのが精一杯といった有様だ。

024-24
もっとも、気候が不安定になると、気温が乱高下するようになるので、気温が高くなった時のこと『だけ』を騒ぎ立てれば、「地球温暖化のせい」とこじつけることが可能になるわけだ。

024-25
一方、データを『平均(値)』の形で扱うと、気温の乱高下などのような『変動』を平滑化することができ、これを記録の上から消し去ってしまうことが可能となる。

024-26
つまり、『気候の不安定化』が起きていないことにすることができてしまうのだ。だからこそ、気候ペテン師たちは、「平均(値)」で議論したがるのである。

024-27
それに、日本のように擬似温暖化が強く生じる国や地域では、平均をとると、気温の数値が高めになりやすい。それ故、こじつけ(騙し)には大いに役立つ統計処理手法となるのである。

024-28
そうまでしてごまかさなければならないほど、『気候の不安定化(気候のシーソー)』は、気候恫喝屋たち(特にシミュレーション屋たち)にとって都合の悪いことなのである。

024-29
トリックや屁理屈による地球温暖化説へのこじつけは、(太陽活動低下時に起きる現象の)より根元的な部分に対しても行われている。それは、陸における雲の減少に対してである。

024-30
気候恫喝屋たちの間では、これは、『内陸部の乾燥と沿岸部の多雨』という「気候の極端化」の問題として扱われ、「地球温暖化の影響」とこじつけられている。その屁理屈は、二種類ある。

024-31
一つ目の屁理屈は、『海水温が上昇すると、海でばかり上昇気流が生じ、その分、内陸部では下降気流ばかりが生じるようになる(∴乾燥する)』というものだ。

024-32
だが、たとえ温暖化が進んだとしても、海の方が陸よりも地表温度が高くなり得るのは、夜間や冬など限られた時間帯・時期だけである。海水温の上昇は、地球温暖化の大本の原因ではない。

024-33
海(陸)でばかり上昇(下降)気流が生じるためには、内陸部が海洋部よりも常に低温でなければならない。だが、それは、温室効果説と矛盾する。かくして、一つ目の屁理屈は崩壊することになる。

024-34
二つ目の屁理屈は、季節と地域が限定されるのだが、『寒流が流れている海域上に発生する停滞性の高気圧の勢力が強まることにより、気候が極端化する』というものだ。

024-35
具体例を一つ挙げるならば、梅雨時に現れる「北の高気圧」ことオホーツク海高気圧の勢力が強まることで、梅雨前線が活発化すると同時に、その北上が妨げられる(停滞する)というシナリオだ。

024-36
確かに、梅雨前線が停滞し続ければ、中国大陸の南部(沿岸部)では多雨、北部(内陸部)では乾燥という「気候の極端化」が実現することになる。だが、このシナリオには、矛盾点が二つもあるのだ。

024-37
まず第一に、地球温暖化が進めば、オホーツク海(等)の海水温も上昇するはずであり、そうなれば、大気の冷却→下降気流→高気圧が強まることはあり得ない。

024-38
しかも、地球温暖化説(温室効果説)では、高緯度ほど温暖化することになっているのであるから、それはますますもってあり得ないことになる。完全な自己矛盾だ。

024-39
二つ目の矛盾は、一つ目の屁理屈との矛盾である。一つ目の屁理屈では『海水温が高くなる』としていたくせに、二つ目の屁理屈では『海水温は高くならない』としているのだ。呆れた二枚舌である。

024-40
つまり、地球温暖化による気候の極端化を説明するために必要な上昇気流や下降気流(高気圧)をでっち上げるために、海水温に関して全く一貫性の無い御都合主義を恣意的に展開しているのである。

024-41
かくして、二つ目の屁理屈も崩壊することになる。だが、どんなに矛盾した状態でも実現できてしまうのが、シミュレーション(上の仮想地球)というものなのである。

024-42
所詮は作り物、人間が操作できる世界である。だから、ここで述べたような矛盾した海水温状態も実現(本当は“設定”)できてしまうのだ。

024-43
さて、この辺で、恐怖大予言シミュレータの致命的欠陥を指摘しておこう。それは、『気候シミュレータは、日変化を扱えないゆえに、年変化すら、まともに再現できない』ということである。

024-44
以前説明したように、秋や春(先)には、夜間に大陸内陸部で発生する塊状の寒気が極めて重要な役割を果たす。それ故、これらの季節を再現するためには、日変化が扱えられるのでなければならない。

024-45
ところが、気候シミュレータは、日変化を扱えない。したがって、秋や春(先)を再現できないのである。つまり、再現できない季節があるのだ。それ故、年変化は再現できないことになるのである。

024-46
年変化(春夏秋冬、一年間の変化)すら再現できないものが、数十年先とか百年先の未来を再現できるわけがない。恐怖大予言シミュレータは、明らかに反則行為をやっているのだ。

024-47
そういえば、その種の恐怖大予言には、秋や春(先)に関するものが、無い。気候シミュレータの限界を考えるならば、これは当然のことである。

024-48
恐怖大予言シミュレータは、気候シミュレータの誤用・乱用・悪用の産物である。気候シミュレータが悪いのではなく、その用い方が悪い(間違っている)のだ。

024-49
気候シミュレータは、数十年とか百年もの先の未来を予測するためのものではない。何しろ、翌年(一年後)の気候すら、ろくに予測出来ないのだから。

024-50
気候シミュレータは、状態(条件)に関して同じような傾向が続く期間を解析の対象とするものである。それ故、せいぜい2ヶ月先ぐらいまでしか予測出来ないのだ。

024-51
一方、これも以前説明したことだが、夜間に大陸内陸部で発生する塊状の寒気には、海水が蓄えている熱エネルギーを放出させる働きがある。気候シミュレータは、それをも再現できないのだ。

024-52
したがって、本当は海水から宇宙へ放出されるはずのエネルギーが、放出されないことになる。その結果、海水温は、実際よりも高めになり、なおかつ、年々上昇していくことになる。

024-53
海水温が上昇すれば、気温も上昇する。したがって、結果合わせの人為的な補正をしないかぎり、仮想地球は、温室効果が強まらなくても、温暖化していくことになるのである。

024-54
つまり、気候シミュレータの再現能力の限界という問題を放置(無視)するだけで、仮想地球が温暖化していってしまうシミュレータが出来上がってしまうのである。

024-55
もし温暖化しない気候シミュレータがあったとしたら、それは、再現できない現象による効果(海水から宇宙への熱エネルギー放出)を、その場しのぎ的な数値補正により実現しているのである。

024-56
つまり、自然現象とは全く無縁の数値操作計算が行われているのだ。なぜそんなことが許されるのかというと、雲の働き(放熱を阻害する能力等)が正しく評価されていないからである。

024-57
それ故に、放熱(あるいは、雲に遮られることがある太陽光による加熱)の度合いを、自由に、すなわち、自分たちの都合の良いように(結果が合うように)設定できてしまえるのである。

024-58
ついでに言うと、雲の働きがあやふやにされているからこそ、雲が正確に再現できないことが問題視されないのである。つまり、「雲の働きは重要ではない」ということにされてしまうのだ。

024-59
それはともかく、事実(現実)と合う結果が出るような数値操作が可能であるということは、自分たちが抱く空想と合う結果が出るような数値操作もまた可能であるということを意味している。

024-60
つまり、『自然法則を無視する現実離れした人騒がせな恐怖予測』を意図的に弾き出す補正(実は数値操作)も可能なわけである。ならば、そんなものを無検証に信じるわけにはいかないはずだ。

024-61
シミュレータはブラックボックス化されている。それ故、たとえ権威と言われている人でも、そのプロジェクトの関係者でもない限り、どういう解析をしているのかは分からないのである。

024-62
したがって、検証は、解析結果と観測データとの比較という形でしか行えない。だが、未来は、その時が来るまで分からないし、過去については、ごく限られた時代範囲のデータしかない。

024-63
ちなみに、直接的な観測データが無い過去、すなわち、小氷河期や中世温暖期や暗黒時代やローマ温暖期等は、検証の対象にはなっていない。だから、決定的な不一致がバレずに済んでいるのだ。

024-64
実は、直接的な観測データがある“ごく限られた時代範囲”である過去についても、短期間ごとの比較では、解析結果は観測データと全く一致していないのである。

024-65
特に不一致が著しいのが、温度変化の凸凹である。たとえば、観測データでは温度が下(上)がっている時期に、解析結果では温度が上(下)がっていたりするのである。

024-66
しかも、シミュレータごとに温度変化の凸凹が異なるという有様なのだ。以上のことは、気候シミュレータが年変化すらまともに再現できないものであることを考えれば、当然のことである。

024-67
シミュレータ間で一致しているのは、長期的な温暖化傾向だけだ。それも定性的な一致だけで、定量的にはバラバラなのである。まるで株価予想か何かのようだ。

024-68
実際、破廉恥なシミュレーション屋たちは、株価予想屋たちと同じ手口を用いて世間を惑わしている。それは、ガラクタ予測をかき集めて「幅」を作り出し、これを正当化するというトリックである。

024-69
変化の凸凹や上昇率等が不揃いな解析結果をグラフ上でいくつも重ね合わせると、解析結果の帯のようなものを作り出すことが出来る。こうして、解析結果に「幅」があることにしてしまうのである。

024-70
解析結果に「幅」があれば、「ごく限られた時代範囲」なら、観測データは、その「幅」の中に納まるであろう。こうして、解析結果と観測データの不一致をごまかすことができるというわけである。

024-71
もちろん、今後もその「幅」に納まるという保証は、どこにもない。それに「幅」は人が造ったものにすぎない。観測データに一致する解析結果が存在しないという醜態にこそ目を向けるべきなのだ。

024-72
唯一の一致である温暖化傾向は、“期待”にすぎない。全く意外に思われるであろうが、実は、観測データは、1998年以降、地球規模の温暖化が止まってしまっていることを示しているのである。

024-73
特に2007年以降は、寒冷化傾向すら見られるのだ。「地球温暖化が予想を超えるスピードで進んでいる」というのは、真っ赤な嘘である。それは「不都合な」観測データを無視した見解にすぎない。

024-74
とはいえ、日本にいると、そのように感じてしまうのも事実である。これは、以前説明したように、擬似温暖化の影響であり、しかも日本はその出方が非常に強いためである。

024-75
地球温暖化説のことを盲信している人には、自分が住んでいる(または興味がある)地域のことや、自分が生きた時代のことしか知らない人が多い。井の中の蛙は、自慢にはならないことのはずだ。

024-76
余談だが、善良な人を“井の中の蛙”にしてしまうのが、テレビや新聞などのマス・メディアである。洗脳被害者本人は逆だと思っているだけに、余計タチが悪い。

024-77
もう一度言うが、数十年後や百年後を予測できる能力を有するシミュレータなど存在しないのである。技法の乱用によって得られた予測結果など、「科学(的事実)」とは断じて言えない!

024-78
さて、次回からは、風力発電が資源節約やCO2削減にすらならないことを指摘したいと思う。これにより、風力発電が金と資源の無駄遣いであることが分かるようになるはずである。

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