009-01
地球上(大気の層等も含む)の物質の分布は、決して一様ではない。また、太陽光線の当たり方も、決して均一ではない。したがって、温度差(温度のムラ)が生じるのは当然のことと言える。

009-02
時間的な変化のことも忘れてはならない。たとえば、同緯度異経度での太陽光線の当たり方は、一日の平均では等しくなっても、各時間ごとでは等しくはならない。

009-03
このように、様々な事情により、温度差(温度のムラ)が生じること自体は、ごく自然なことなのである。問題は、それが極端化したり頻繁化したりしてくることだ。これが異常気象の原因となる。

009-04
実を言うと、物理的には、『異常気象』も『異常でない気象』も同じ現象なのである。つまり、原理的には同じ自然現象なのだ。両者の区別は、全く人間の御都合にすぎない。

009-05
そして、『異常』であろうが、なかろうが、『気象』という現象が起きるために絶対に欠かせない因子がある。それが『温度差』なのである。熱エネルギーだけでは、全く不十分なのだ。

009-06
この事実を説明するために、まず、気象という現象の一つである『風』が発生するメカニズムを説明したいと思う。災害をもたらす(異常気象の)風も、そうでない風も、原理は同じだ。

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