========================================================================
━┓→
N┃→ 仮想力線電磁気学
━┛→
========================================================================
------------------------------------------------------------------------
●第103回 第4章・遠隔作用と疑似近接作用(その33)
------------------------------------------------------------------------
当メールマガジンを御購読いただき、誠にありがとうございます。
前回に引き続き、「量子」という考え方が、どう「遠隔作用」という考え方に置
き換わっていくのか、見ていくことにしましょう。
仮想力線電磁気学の話ではなく、量子論・量子力学の話が続いていますが、これ
も仮想力線電磁気学の理解のためですので、どうか我慢して読んでみて下さい。
なお、このメルマガは等幅フォントで御覧下さい。
****************************************
144.「なる」のではなく、「する」
****************************************
前回は「方向の不確定性」について説明しましたが、今回は「距離の不確定性」
について説明しようと思います。
その前に、前回の最後から2行目の部分で、「不確定ということにするのです」
と述べたことに気付きましたか?
実は、ここが非常に重要なことなのです。
方向や距離は、「不確定になる」のではなく、「不確定ということにする」ので
す。
不確定ということにしないと、「エネルギーの粒子」による理屈が成り立たなく
なってしまうからです。
つまり、「不確定」というのは、確認された事実なのではなく、量子論を信じた
がっている人間が御都合主義的に決めつけたことなのです。
そもそも、不確定なんて状態を検出することなど、できるわけが無いでしょう。
検出できたら、それは確定した状態になってしまうわけですし…。
検出できない状態を、事実として確認できるわけがありません。
逆に言うと、確認できない状態だからこそ、勝手なことが言えるわけです。
ですから、量子論を信じていない者に言わせれば、「不確定」とは、量子論の矛
盾や欠陥をごまかすためのせこいトリックにすぎないのです。
この問題については、いずれ改めて説明したいと思います。
とにかく、「不確定ということにする」という教義・流儀を無批判に受け入れる
ことが、量子力学に洗脳されるために必要な条件なのです。
****************************************
145.エネルギー的には同じ状態
****************************************
さて、それでは、「距離の不確定性」の話に入りましょう。
まずは、厳密に言えば正しくないイメージを表す図である下図のことを思い出し
て下さい。
[図101・4]
A B
◎ ○
↓
◎? ○
↓
◎ ? ○
↓
◎ ? ○
↓
◎ ? ○
↓
◎ ?○
↓
○ ◎
この図で、注目してほしいのは、(上から)1〜6段目における二物体のエネル
ギーの状態です。
物体Aは「◎」のままであり、物体Bは「○」のままです。
つまり、変化が無いわけです。
ということは、二物体にとっては、1〜6段目は、見分けがつかない状態、すな
わち、同じ状態と言えるでしょう。
一方、確率的存在にすぎない「?」は、誰にも見えないものです。
また、実在しないのですから、エネルギーも有しません。
ということは、エネルギーに注目するならば、1〜6段目は同じ状態とみなして
かまわないことがわかるでしょう。
となれば、図も同じになることが(ある程度)予想できるのではないかと思いま
す。
****************************************
146.放出時刻不明
****************************************
ここで、物体Aに注目して下さい。
1〜6段目では、「◎」のままですね。
つまり、エネルギーを放出していない=失っていないわけです。
ということは、物体Aは、「?」が、いつ放出されたのかわからない、というこ
とになるでしょう。
一方、物体Bも、自分のところに「エネルギーの粒子」がやってくるまでは、そ
れが、いつ放出されたのかはわからないはずです。
以上のことから、「?」が、いつ放出されたのかは、誰にもわからないことにな
るわけです。
となれば、1〜6段目においては、「?」が今、物体Aからどのくらいの距離の
ところにいるのかも、わからないことになるはずです。
7段目において、物体Bに吸収された段階になって、初めて、それが物体Bの位
置にいたことがわかるのです。
それ以前の1〜6段目においては、今現在の「?」の物体Aからの距離は知るこ
とができない=確定できないわけです。
これを、当メルマガでは「距離の不確定性」と呼ぶことにします。
****************************************
147.距離の不確定性
****************************************
さて、以上の話を総合すると、図101・4の1〜6段目は、以下のような図に
書き換えられることになるでしょう。
[図103・1−6]
A B
◎?????????????????????????????????
物体Bが描かれていませんが、これはテキスト・アートの表現上の限界からくる
もので、「?」と「○」を重ねて描くことが出来ないからです。
また、実際には、右側の無限遠まで「?」が並んでいる、と思って下さい。
とにかく、この図だと、「?」が物体Aからどのくらいの距離のところにいるの
かわからないこと、すなわち、「距離の不確定性」が、よくわかるでしょう。
****************************************
148.もともと無理がある!
****************************************
もっとも、上の図103・1−6に納得いかない方も少なからずいらっしゃるの
ではないかと思います。
どうして、物体Bの位置や、それよりも右側の位置にまで、「?」を描く必要が
あるのか?、と。
1〜6の段階で物体Bの位置に「?」を描いてしまうと、もうその段階で、「エ
ネルギーの粒子」が物体Bに到達してしまっている(故に実在化してしまう)こ
とになってしまうのではないか?
また、物体Bより右側に「?」を描くということは、「エネルギーの粒子」が物
体Bをすり抜けて通り過ぎていってしまった(故に二度と物体Bに到達しない)
ことになるのではないか?
本当は、
[図103・1−6・a]
A B
◎????? ???????????????????????????
か、
[図103・1−6・b]
A B
◎?????
が正しいのではないか?、と。(注:「?」の有無がわかりやすいように物体B
の記述はともに省略。)
これらの疑問に対する言い訳は、次の通りです。
まず、「?」は実在しているわけではないので、物体Bの位置や、それよりも右
側の位置に「?」を描いても問題無い!、と居直るわけです。
また、図103・1−6・aや図103・1−6・bでは、物体Bの位置を特別
扱いしていることになる。
これでは、物体Aや「エネルギーの粒子」が、物体Bの位置を知っていることに
なってしまう。
物体Aや「エネルギーの粒子」は、物体Bの位置を知らない(だからこそ、不確
定ということにする必要がある)のだから、これらの図ではまずい。
よって、図103・1−6こそが正しい図になるのだ!、と言い張るわけです。
いかがでしょう?
え?、それでも納得がいかないですって?
そういう方は、量子論・量子力学の欺瞞に気付いてしまった方です。
そもそも、確率的存在なんて考え方自体に無理があるのですよ。
納得いかないのなら、量子論・量子力学なんか信じないことです。
****************************************
149.瞬間移動のトリック
****************************************
さて、残る7段目については、以下のような段階的な考え方をします。
まず、次のような図を描きます。
[図103・7・1]
A B
◎?????????????????????????????????
これは、1〜6段目の図(図103・1−6)と同じです。
次に、無数にある「?」のうち、物体Bの位置の「?」だけを実在するものとし
ます。
すると、下記のような図を描くことができます。
[図103・7・2]
A B
○×××××・×××××××××××××××××××××××××××
「×」は、無かったことにする「?」です。
「・」が、実在することにする「?」です。
「エネルギーの粒子」が実在することになった途端、物体Aが「◎」から「○」
に変わりましたね。
これこそ、エネルギーが(瞬間)移動した瞬間です。
そして、これに物体Bを書き込むと、
[図103・7・3]
A B
○×××××◎×××××××××××××××××××××××××××
となるわけです。
以上で、エネルギーが物体Aから物体Bに瞬間移動する現象、すなわち、遠隔作
用的な現象が説明できることが、おわかりいただけたと思います。
****************************************
150.論法はほぼ同じ
****************************************
こうしてみると、前回の「方向の不確定性」の話と、ほとんど論法は同じである
ことがわかるでしょう。
前回の話同様、ここで示した思考のステップは、極めて重要ですので、しっかり
と覚えておいて下さい。
ちなみに、「エネルギーの粒子」が本来は一個であることを示す図を描きたいの
であれば、図103・1−6や図103・7・1は、下図のように書き換えれば
いいのです。
[図103・1−7’]
A B
◎─────────────────────────────────
これは、前回の図102・7・1’に相当する図です。
無数の「?」が、「一つのもの」(一本の直線)になりましたね。
以上が、「距離の不確定性」に関する説明です。
* * *
前回は「方向の不確定性」について、そして、今回は「距離の不確定性」につい
て、それぞれ説明しました。
これらは、どちらも無視できないものです。
となると、両者を統合しなければなりませんね。
というわけで、次回は、これらを統合した考え方について説明いたします。
========================================================================
バックナンバーに戻る